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個の力で制した日本代表:日本U24VSメキシコU24

7月25日に東京オリンピック2020サッカーU24の日本とメキシコとの対決が行われ、日本が2-1で勝利を収めました。
この試合は今まで組織力が売りであった日本とは売って違って個人のスキルでメキシコを上回った試合となりました。

メキシコは日本との戦績が4勝1敗であり、日本が苦手としている南米勢の国です。南米はテクニックやスピードなどの個があるスタイルが多く、日本はそれに対応できずに負けるケースが多いです。これはメキシコも同様であり、本来なら日本は組織力で南米の攻撃を防ぐサッカーをするように思えました。ただ今回は久保、堂安といったスターや吉田、遠藤、酒井などのオーバーエイジ枠がメキシコの各選手のスキルを超えて競り合いや球際に勝利していく強者のサッカーをしていて気持ちよかったです。

試合自体は後半メキシコに攻められ、ひやひやした展開もありましたが、日本にとって未来の明るい試合が見れたのでここから各選手に対する感想を述べていいこうと思います。
※あくまで個人的な感想なので勘違いしているようなコメントをしていたらガンガンツッコミをいれてください。

◆FW

林大地
ゴールこそなかったが、おとりになる走りをしたり、守備に奮闘したりすることで勝利に大きく貢献していました。岡崎を彷彿させるいい意味の泥臭さは今後も日本に勝利を与えてくれるでしょう。後は本人も望んでいるゴールが生まれることを期待したいです。

相馬勇紀
PKになったドリブルで得点に貢献しました。それ以外の場面でも果敢にドリブルで敵陣に攻め込み、メキシコの守備陣を焦らせる動きを見せていました。守備もさぼらずしたことで自分がチャンスを作る時間を増えしていたのかなと感じました。

堂安律(1ゴール(PK)、1アシスト)
南アフリカ戦ではコンディションが悪そうでしたが、今回は素晴らしい結果で勝利に貢献してくれました。久保のゴールをアシストした場面では裏への抜け出しでは堂安のスピードとフィジカル(体幹)によって相手DFを完全に振り切ったものになりました。それ以外の場面でも個の力で裏へ抜け出して脅威を与え、結果的に相手DFホアン・バスケスにレッドカードを与えるほどまでに貢献しています。

◆MF

久保建英(1ゴール)
この試合でもゴールを決めて、周りとの違いを見せていました。ゴールはメキシコのDFとギリギリで競り合う状況にも関わらず、威力の高いシュートを打ったのはお見事です。堂安とのパスワークは狭いところを通す上品なプレーでメキシコを翻弄していました。得意のドリブルでも脅威を与えていましたが、普段より直線的なドリブルが多くて、引っかけてしまうらしくない場面も少なくなかったです。とは言え彼が今後も日本を牽引するのは間違いないでしょう。

田中碧
左サイドのボランチに位置して効果的な縦をパスを入れることで貢献をしておりました。ただ南アフリカ線など今までと比べるとややボールを触れていない印象があり、存在感を薄まっていたかなと感じます。

遠藤航
すべての競り合いに勝っていたのではと思うぐらい圧倒的でした。そしてボールを取った後の判断と動きがとても速く、攻撃にも守備にもトップクラスで貢献していた選手です。ボールを取った瞬間には数メートル前に進んでいるような動きに見え、フランスのカンテ選手を彷彿させてました。彼なしだと日本が攻撃のテンポは悪くなるだろうし、危機的状況も増えるのは間違いないです。

◆DF

中山雄太
攻守に奮闘しており、特に相馬のサポートをする動きがとてもよかったと感じました。おかげで左サイドが人数をかけて攻撃ができる場面が多かったです。守備はメキシコのメッシと呼ばれる10番のライネルと対決する場面が多く、若干テクニックに翻弄される場面が見られましたが、抜かれたり、振り切られたりすることはなく、しっかり止めていた印象です。前代表の左サイドバックは大ベテランの長友が健在なので、彼がこのオリンピックで成長して是非ポジションを奪ってほしいところです。

酒井宏樹
彼が守備している場面で抜けれたり、相手が良い状態でクロス上げる場面が想像つかないほどの安定感でした。メキシコが左サイドで崩すのは諦めていると思うぐらいそもそも酒井のいる左サイドでの攻撃が少なかったです。最初のゴールにきっかけになった堂安へのスルーパスもお見事です。

板倉滉
空中戦でほぼ勝利していたと思います。空中での競り合いでメキシコの攻撃陣にフィジカルで制していました。メキシコのスピードに苦戦していた様子が見られましたが、ファウルにならないようにセーフティにボールを止めてクリアしていました。

吉田 麻也
特にいうことのない安定感ですね(笑)。空中でも板倉と同様に負けている姿は少なかったです。ただいつもより特徴である縦パスは見られなかったかなとは感じました。

◆GK

谷晃生
基本危険な場面が少なったので、比較的落ち着ておりましたが、ハイボールの対処が安定感ありましたね。終盤のシュートセーブもお見事です。ゴール決められた場面はシュートが難しいもので仕方ないと思いますが、印象が少し悪くなる結果になってしまったのが残念です。

◆途中出場

前田大然
得意のスピードを使って裏で抜け出す時間がなかったですが、守備に前後することで得意のスピードを活かしていました。足元の収まりが怪しかったので次は期待したいところです。

上田綺世
終盤はメキシコが猛攻していたのはあり、一番印象が薄くなったしまいました。とは言え彼がボールキープする動きがなかったわけではなく、今後日本がメダルを取るためにも彼がコンディションを戻すきっかけになったと信じたいです。

三笘 薫
切れ味鋭い持ち味のドリブルを少し見ることができましたが、効果的になったとは言えなかったと思います。出場時間も短かったですし、今後はコンディションを戻して彼がドリブルで無双する姿に期待したいです。


全体の解説についてはこちらの戸田和幸さんと小澤一郎さんが対談しているものがおススメです。やや辛口な場面も見受けられるますが、わかりやすい内容なのでぜひ。

https://www.youtube.com/watch?v=DwgvBDKayeg

ここまで見ていただきありがとうございます。
次はフランス戦でも十分勝利が期待できる結果だったので今後も応援していきたいと思います!

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