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ここが変だよ!?日本の学校(③部活編PART2)

現職の学校の先生と元教師で、現在の学校教育についてディスカッションしながら、新たな教育の可能性を提案していきます。

このプロジェクトを、悩んでいる学校の先生と、将来教員になりたい学生に捧げます。

企画への思い・詳細はこちらをご覧ください。

<メンバー紹介>
*Mさん
中高一貫の私立学校で働かれています。
民間企業や起業も経験されている経験豊富な先生です。

*テキトー教師さん
https://twitter.com/tekitoo_T_cher
若くして、ある都道府県の中学校で「教務主任」を務められている優秀な先生です。

*ながめ
https://twitter.com/mgnjapan
元高校教師で、現在は予備校講師以外にも、速読教室やアイドル活動、大喜利イベント、などたくさんのプロジェクトを運営しています。

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「ここが変だよ?!日本の学校」部活編2

な:部活動を取り巻く環境について理解が深まったところで、もうちょっと具体的に部活動の中身について見ていきましょうか。ちなみに今Mさんもテキトー教師さんも部活動の顧問をされてると思うんですけど、それぞれ週何回部活動の指導をやっているんですか?

M:今は感染症対策の関係で、テニスコートが密になるのを防ぐために週2回しか活動できないルールになってます。中高で男女のテニス部があってそもども人数が多すぎるんですよ。まあ、こっちとしては正直、部活指導やりたくないから「よし!」みたいな感じなんですけどね(笑)

一同:爆笑

な:コロナウイルスが流行する前は、どうだったんですか?

M:そのときは週3〜4回くらいですね。一回の活動時間は1時間半から2時間くらいですね。

な:あ!割と週回数も少ないし、活動時間も短いですね。

M:最終下校時間が6時半なんですよ。生徒も教員も皆んなきっちり時間を守っているので、どの部活も長時間の練習っていうのはしてないですね。

な:私立高校だったら、学校を上げて強化している部活動とかで例外的にガッツリやっている部活動とかはないんですか?

M:強化しているわけではないんですけど、強いのはサッカーと陸上かな。

な:そういうところも時間を守っているんですか?

M:そういう強い部活動も原則的に下校時間を守ってますね。ただ練習日以外の日に「自主練」という形で生徒が自主的に活動している時はありますね。

な:へ〜!おもしろいなあ。テキトー先生の部活はどんな感じ?

テ:自分が生徒として部活やっていたときは毎日やるのが当たり前だったから、新任の時から2年前くらいまでは毎日ガッツリやってたかな。学校も毎日やることを奨励してたしね。ちょうど2年前くらいから学校の方針で週1は休みにしようってなって、さらに今年は土日どっちかは休みにする方針になったから、自分はきちんと守って週2日は必ず部活動をオフにしてるよ。

な:ほ〜!なるほどね。それ他の先生たちは皆んな守ってるの?

テ:結構守っていない人が多いな〜。いまだに毎日部活動やっている人多いよ。

な:え〜!なんで!?部活動みんな大変とかやりたくないとかってボロクソにいってるのにね!

テ:ちなみに、うちの中学校に入学する地域の小学校に「部活動紹介」をしにいく機会が毎年あるんだけど。「部活動紹介」ってなったらどの部活動も「○○大会優勝」とか実績を見せつけようとしがちなのよね。でもうちの部活動だけ「週2日必ずオフがあります」って言うようにしたらなんと部員が2倍くらいに増えた!

一同:笑

な:やっぱりみんな休みたいんだよね。なんか部活動って練習量とか拘束時間とか異常やもんね。今、部活動を減らしていこうという学校の方針を守らずに、毎日部活動をやっている先生はどういう思いでやっているの?

テ:よくわかんないから想像だけど、教師が自分のときに体験したその人なりの「部活動経験」を今の子どもたちにさせたいっていう思いが強いんちゃうかなと思うね。

な:それオナニーやん。

一同:爆笑

M:わかる。部活動が好きな教師って、自分が長時間やってたから、生徒にもそれを強要しがちで、生徒のことはおざなりになってるケースはよくあるよね。生徒に「ぶっちゃけ本当に部活動って毎日やりたいの?」って、こっそり聞いてみたいよね。

テ:本当にそう。あと無駄に厳しい空気感とかもあって、例えば「部活の道具を忘れたから今日は帰ります」って言いに来た生徒に対して「道具がなくてもできることがあるやろ!」って言って、何もさせずに見学させたり、長時間ストレッチだけをさせ続けたりしてる部活の顧問は結構いるなあ。

な:わあ。見学とか時間の無駄だね!

テ:休んだらあかん空気感は、長時間練習をさせたり、毎日練習してたり、顧問が生徒を怒鳴りつけたりするような「やばい部活」であるほどその傾向は強いかも。

な:うわあ。THE昭和の部活って感じ…

M:まだそんな部活あるんですね。僕はその日活動したい生徒だけ来たらいいと思ってるので、出欠すらとってないもんなあ!

テ:部活によっては、職員室に「休み報告」「遅刻報告」をわざわざしに来させてる部活とかあるよね。しかも各個人で言いにいかないといけないルールらしく、最初の生徒が「今日は委員会活動があるので休みます」って言ったあとに、次の生徒が「今日は委員会活動があるので休みます」って言って更に次の子も「僕も今日は…」みたいな感じで、次から次に全員が同じように言わないといけないみたいな感じ(笑)

な:わかる〜!教員時代そういうやつら良く職員室に来てたわ!それ誰々と誰々が休むっていうのをキャプテンとかマネージャーとかが、まとめて言えばいいのにね。でもそのルールって、教師がそれを聞いて気持ちよくなりたいからやらせてる節があるよね。しかも他の教師もその様子を見ていて「〇〇部の子はきちんとしていて偉いね!」みたいなこと言ったりするし本当に意味わかんないよね!

M:それをすることで報告・連絡・相談のいわゆる「ほうれんそう」をさせてる気になってる教師も多いですよね。これって究極メモ置いとけば済む話ですしね。

テ:そうそう。そういう気持ちよくなりたい教員が本当に多いのよ。

M:例えば学校を欠席するとかだったら連絡してもらったら方がいいけど。最初にも言ったとおり部活動っていうのはあくまで「教育課程外」の活動だから参加したい生徒のみが来たらいいやんって思うけどね。

な:例えば、100歩譲ってスポーツ推薦で生徒を集めてきて全国制覇に向けてガッツリチーム一丸となってやるような部活動だったら、ある程度厳しい指導とか、管理とか必要なのはわかるんですけどね。一般の部活動でそこまで厳しく管理されてやるべきなのかっていうと正直違うと思いますね。

M:よくある光景として、地区大会で1回戦・2回戦負け常連のクラブやのに「お前ら気合いたりひんぞ」みたいに生徒にぶちキレてる顧問の先生とかよく試合会場で見ますけどね。生徒は楽しくできたらそれで良いと思ってるんですよね。その証拠に、そういう部活の生徒はあんまり響いてないことが多い(笑)

な:顧問だけ燃え上がってるパターン多いですよね。生徒の中には「レクリエーションで参加したい」とか「勉強の気晴らしにちょっと運動したい」みたいな理由で参加している場合も多いですよね〜。

テ:部活動の目的が顧問と生徒でずれてることが多いように感じますね。顧問は「勝たせたい」生徒は価値よりも「楽しみたい」っていう方が多い気がします。

M:実際肌感覚だけど、楽しむ延長で勝てたらそれでいいってスタンスの生徒多いですよ。

な:僕も最近の子は楽しみたいっていうのが優先な生徒が多い気がしてますね。教師側の気持ちをあえて推し量るなら、僕ら世代より上はいわゆる「スポ根」のアニメとかドラマが流行ってましたからね。だからわからんでもないんやけど。例えば巨人の星を見て育った人が顧問をするとそうなるかもね。教育でオナニーするなよって感じなんよね。

テ:基本オナニーしてるやつばっかよね。

M:間違いないですね〜!


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