タイプぶんがくきんにく

私立中高一貫校の現役国語教師のタイプぶんがくきんにくです。 文学好きの筋トレ好きという…

タイプぶんがくきんにく

私立中高一貫校の現役国語教師のタイプぶんがくきんにくです。 文学好きの筋トレ好きという、ポケモンのタイプだとしたら相反する属性を持った人間です。 備忘録を読んでいただけると嬉しい、というのは人間のひとつの特徴のような気がします。

最近の記事

平成の息遣い

YouTubeで90年代、2000年代にテレビで流れてたCMとか、スーパーファミコンのプレイ動画見るの大好きな人、ぜひ読んでください。 私は昭和62年、1987年生まれだ。 昭和は1989年の1月で終わっているので、昭和生まれだが、記憶はどっぷり平成。平成の31年間が私の原風景と言える。 令和になり6年。ギリギリ平成に子供が生まれ、令和になって2人目が生まれ、子育てに、仕事にとても忙しい中で、ふと平成のあの頃が懐かしくなることがある。 あまり、なぜか気恥ずかしくて周り

    • 安部公房「棒」の授業準備をしたら、男の存在価値について考えさせられた

       9月から安部公房の「棒」を高3文学国語で扱う。授業をする。  初めてこの単元を扱うので夏休み中にある程度しっかり準備をしておきたいと思い、取り組んでいた。  安部公房らしいシュルレアリスム、アヴァンギャルドな世界観で、現代の「考察」が欠かせなくなった世の中を生きる高校生にとっては面白いのではないかと思いながら進めた。  簡単にあらすじを書くと、デパートの屋上で子守をしているお父さんが、身を乗り出した拍子に転落してしまったのだが、落ちる頃には一本の長さ1mくらいの棒切れになっ

      • 「やりたいこと」より「やれること」

         突然だが、私はかつて、ただのデブだった。  しかし今はただのデブではない。筋トレを続けているからだ。  筋トレを1年間継続できる人はわずか4%というデータがある。私はその4%に入った。  このことから私が強く感じたことは、自分に合っていることをすることが大切、ということだ。  筋トレに励んだこの期間、筋トレ好きの同僚からよく、「筋トレ向きの身体だ」と言ってもらった。  筋トレ向きの身体とは、簡単に言うと、太りやすい身体と言える。同じものを食べても太る人とそうでない

        • 「2024年、夏。G1CLIMAXと、私。」を読んで

          (竹下幸之介選手に届きますように)  この夏、私(37)はKONOSUKE TAKESHITA選手のファンになった。私だけではない。私の妻(26)も息子(5)も娘(2)もファンになった。  特に、5歳の息子は、今回のG1、浜松アリーナ大会を観戦したが、観戦後、物販で、Tシャツでもなく、ティタンのマスクでもなく、パンフレットをねだった。そして、まだひらがなも満足に読めないのに朝から毎日見ている。  私は国語の先生を高校でしている。この夏休みもいくつかの本や文献を読んだが、1番

          8/20(火)

           ずっと嫌だなぁと思っていた仕事がほとんど片付いた。昨日のnoteに書いたやつ。やれたよ。  総合学習のシラバスづくりがそれであるが、不思議と早くやっておけばよかったとは思われない。時間をうまく使えたからかと思う。もう少し完成には時間がかかるが、それも8月中には終えたい。  ちょっとずつ仕事をし始めることで、ちょっとずつ9月が楽しみになってきた。断言、というよりはそんなことを思った、くらいの話。  尊敬するプロレスラー竹下幸之介が書いていたが、脳は自分に都合のいいように記憶を

          2学期頑張るために

           そろそろ夏が終わる。  この時期特有の憂鬱感に襲われている。1学期を走り抜ける最後の方に必殺の「夏休みにやればいいか」を毎年使うせいだ。その「夏休み」は8月も下旬になろうというのにまだ来ていない。ギリギリになって力を発揮するタイプの未来の自分に期待はしているが、カレンダーを見ると、いつやるのかは不明だ。  その夏休みにやればいいやと思っていたことは、総合学習の年間計画の直しと、2学期いっぱいの授業の準備である。この2つさえなんとかなってしまえばとりあえずストレスはかなり減る

          夏の本屋さんの匂い

          先日、出張で東京に行った。  6月の末だったが、梅雨の中休みの日差しは強く、夏を予感させる。本格的に夏が到来する前に聞く夏の歌の方が、真夏に聞くよりもいいなと一瞬思う。それを毎年繰り返している。  次の予定まで少し時間がある。場所は池袋。三省堂書店に入った。  このごろではSDGSが声高に叫ばれており、どこも冷房はかつてより弱めにかかっている印象がある。しかしながら、この三省堂書店に入るや「おーすずしい」という情けない小さい声が漏れてしまった。そして鼻で息を吸った瞬間、ううわ