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【これで勝率アップ!】市場の動きを読む出来高・価格分析②

今回は、前回紹介したVPAの分析(出来高・価格分析)の続き、応用編を説明していきます。

前回の記事はこちら↓

今回参考にした動画はこちら↓


1,ローソク足分析の原則

まず、ローソク足の基本として、上ヒゲの一番高いところは高値、下ヒゲの一番低いところは安値、陽線であれば実体の下の部分は始値、上の部分は終値となっています。


これを踏まえて、5つの原則を解説します。

1、ヒゲは、ローソク足を見て、最初に注目すべき点。

ヒゲは、トレンドの強弱、市場のセンチメント(弱気か、強気かといった精神状態)を表す。

どういうことかというと、例えば下ヒゲが長いローソク足だとすると、始値から大きく値下がりし、その後買い需要が増して株価を戻したことを表します。

ここから分かるのは、株価が大きく下落した後も、底値付近では高い買い需要があって、今でもその市場参加者は、需要が十分あるという事を表すので、ヒゲは重要だという事です。

2、ヒゲの無いローソク足は、終値の方向の強いセンチメントを表す。

ヒゲが無いという事は、その日始まった値段から終値まで、一貫したトレンドが続いていたという事ですので、そこに参加している市場のセンチメントは、需要が強い、または供給が強いセンチメントを表しています。

3、小さい実体は市場のセンチメントが弱く、大きい実体は市場のセンチメントが強い事を表す。

これは、実体の大小と、市場のセンチメントの強弱に相関があるという事です。

4、トレンドのどの位置のローソク足かによって意味が異なるので、どの位置にあるか要注意

同じ陽線でも、下落から反発したところの陽線なのか、上昇トレンド中の陽線なのかと、ローソク足だけでなく、視界を広げてどのトレンドの中にあるかという事も重要です。

5、まずろうそく足を見て、次に出来高でその値動きに裏付けがあるか(本物か)を確認する。

これについては前回詳しく説明しましたが、値動きにはマーケットメーカーが参加している本物の値動きと、参加していない偽物の値動きがあると言いました。

この5つ目の原則では、値動きだけでなく、出来高も見て、それが本物か必ず確認しようという事です。

2,ローソク足の分析

ここでは、3種類のローソク足とその分析について紹介します。

1,流れ星

流れ星というのは、値動きが大きく、上ヒゲが長いローソク足を指しています。それに加え、出来高が増加しながら連続している場合、この分析は市場のセンチメントが弱気という事を表しています。


その根拠として
1,どのローソク足も同じ価格水準で高値に失敗している
2,それが3本連続している
3,出来高が増加して、裏付けがある

特に、上昇付近で、この流れ星が頻発して発生し、出来高が大きくなっている場合は市場のセンチメントが弱く、そのあと大きな下落が予想されます。

2,ハンマー

ハンマーは、下ヒゲの長いローソク足を表しています。それに加え、出来高が増加しながら連続している場合、この分析は市場のセンチメントが強気という事を表しています。


その根拠として
1,どのローソク足も同じ高値まで戻っている
2,出来高が大きいほど強気

特に、下落トレンドで、この流れ星が頻発して発生し、出来高が大きくなっている場合は市場のセンチメントが強く、そのあと反転が予想できます。

3,首吊り線(ハンマーの例外)

上昇トレンドで発生する下ヒゲの長いローソク足の事を首吊り線と言います。


この市場センチメントは弱気と判断されます。何故かというと、今まで上昇トレンドで、買い圧力があるはずなのに、その中で株価を下落させるような強い売り圧力が発生しているので、市場センチメントは、弱気になりつつあるという事です。

更に、その時の出来高が平均以上であれば、その売り圧力はより大きな売り圧力だったという事になるので、その値動きのセンチメントは弱いという可能性が高いとなります。

4,長大線

値動きが大きく実体の大きいローソク足。このローソク足の市場センチメントは強い事を表しています。



出来高が多い場合、値動きにマーケットメーカーが介入している可能性があり、今後もそのトレンドが続く可能性が高いという事です。

一方出来高が少ない場合、マーケットメーカーの参加の可能性は少なく、直ぐにトレンドが反転する可能性があるので注意が必要です。

5,短小線

値動きが小さく実体の小さいローソク足で、市場センチメントは弱気という事を表しています。
出来高が多いほど弱気を表し、継続トレンドの反転サインとなる為、出来高の少ない短小線にはトレンドが反転する可能性があるので注意が必要です。


6,足長同時線

上ヒゲ、下ヒゲが大きく実体の小さなローソク足を表しています。
市場センチメントは中立となります。この場合、需給が拮抗しており、トレンドの反転する際には頻繁に発生するローソク足となっています。

特に、出来高が少ない場合は、拮抗中に市場参加者が少ないという事なので、反転の可能性は少なく仮にトレンドが出来たとしても、それは一時的なトレンドである可能性が高いという事になります。


7,ストッピングボリューム

これは、下落トレンドで発生するローソク足で、下落トレンドの底値でハンマーが発生しているのが特徴。
下落するにつれ、出来高が増加する特徴があります。



このローソク足の分析により、市場のセンチメントが強気と判断できます。

この場合の下落トレンドの最初は大陰線となっています。その後2日目、3日目と下ヒゲを付ける陰線が続いており、底値付近で買い需要が発生している事が分かります。4日目にハンマーが発生し、そこで大きな買い需要によって市場センチメントが強気に反転している事が分かります。

この値動きは、マーケットメーカーが買い集めをしているときに発生する値動きのサインです。これは、連日続く、パニック売りを回収するような大きな買い圧力となっている為、このハンマーが発生以降は、トレンドが反転する可能性が高いと分析する事が出来ます。

7,トッピングアウトボリューム

先ほどのストッピングボリュームの反転したような上昇トレンドです。4本目に流れ星が発生しているのが特徴です。

上昇するにつれ、出来高が増加する特徴があります。
このローソク足の分析により、市場のセンチメントが弱気と判断できます。

これは、マーケットメーカーが上昇トレンドの中で売り抜けをしているサインとなり、特に、上昇トレンドで発生しやすいパターン。

4日目の出来高が大きい場合、強い需要に対してそれを上回る売り圧力が発生しているので、そのあと大きな下落が発生する可能性が大きいので、特に注意が必要です。

長くなったので今日はおしまい!
次回はチャート全体の分析への応用について解説します。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!★


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