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【オシレーターにを使いこなそう!】テクニカル分析の完全総合まとめ⑦

これまで、出来高や移動平均線を使った分析法を紹介してきました。今回はオシレーターを使った分析法を紹介します。

オシレーターはなかなか聞いたことがない方も多いのではないでしょうか。

慣れるまでは出来高や移動平均線を使った分析をメインにして、それでも売買に迷ったら、このオシレーターを活用すれば、もっと自信を持ってトレードが出来るようになります。ですので、覚えておいて損は無いと思います。

今回参考にした動画はこちら↓



オシレーターとは?

テクニカル分析には、トレンド系指標と、オシレーター指標があります。オシレーター指標とは何かというと、相場の勢いを判定するテクニカル指標の総称の事。

1,オシレーターの特徴

①多くの指標に上下限がある。
オシレーターによる相場分析では、この特徴を生かし、上下限に対して今の値動きがどのような状況にあるかというものを判断し、相場状況を分析していきます。

②横ばいトレンドでは極めて有効に機能する
逆に、トレンドのある相場では全く機能しません。

この特徴を理解したうえで、オシレーターを使う流れとしては以下の様になります。

1,トレンドラインなどから進行中のトレンドを確認する。
2,横ばいトレンドの場合、オシレーターとトレンド指標を組み合わせる。上昇または下落トレンドの場合、トレンド指標を使う。

2,オシレーターにおける3つの重要な考え方

①値動きの上限付近や下限付近に達した時に最も利用価値がある。
オシレーターは、上限、または下限に対して、今の値動きがどの位置にあるかという相場の状況を判断します。

上限または下限にいる時に最も相場が勢いがあるので、この時にオシレーターが最も利用価値があるのです。

例えば、下の図で見てみると、オシレーターは、チャートの下の段に表示されます。


オシレーターは、この様に、マイナスから100という上限と下限の間で動きます。100より少し下がったところを上限付近、-100から少し上がった部分を下限付近と考え、この上下限付近に最も利用価値があると考えます。

②オシレーターが極端に振れ、値動きとの差がある時は、重大な警告を示す。
オシレーターが極端に振れるという事は、相場の勢いが極端にどちらかに偏っているという事
を表します。この時、値動きとの差があるという事は、今の値動きに対して値動きに現れていない重要なシグナルを発しているという事になります。

そのため、オシレーターが極端に増えているとき、そして値動きと比較した時にその差が大きい時には、オシレーターと値動きを注意深く見る必要があります。

③オシレーターの中心線と交差する時は、値動きの重要なシグナルである。
オシレーターが、中心線を交差する時、勢いが強気から弱気、あるいは上昇から下降に転換したと考えられます。

そのため、オシレーターが中心線を交差する時は、そういった変化があるという事を覚えておきましょう。

例えば、下の図では、オシレーターがプラスの領域からマイナスの領域にした抜けしている事が分かります。


この時の値動きを見ると、上昇トレンドが天井を付けて下降トレンドに移行している事が分かります。

この様に中心線との交わるところが、相場状況の変化とリンクしているので、オシレーターが中心線を交差する時は、注意深く見る必要があるのです。

オシレーターによる相場分析

1,RSI

この指標の特徴は、価格の変化の大きさから相場の勢いを計る事です。

計算式は以下の通り

RSI=100-100÷(1+RS)
RS=上昇幅のX日平均÷下落幅のX日平均

これをかみ砕くと、

RSI=上昇幅のX日平均/上昇幅のX日平均+下落幅のX日平均 x100
期間x推奨値÷5の倍数の期間

これを言葉で表すと、2個目の式の分母の、”上昇幅のX日平均+下落幅のX日平均”とは、ある一定期間内X日における、一日当たりの値動きの価格レンジの平均値になります。

分子の”上昇幅のX日平均”とは、X日間における1日当たりの上昇幅の平均値を表すので、これを一日当たりの価格レンジの平均値で割る事によって、その日の上昇する確率と考える事が出来ます。

例えば、一日当たり100円程度の値動きがある銘柄があるとします。この銘柄の1日当たりの上昇幅の平均値が80円と仮定すると、1日100円の幅で値動きするものに対して80円分が上昇幅なので、80/100、つまり80%の確率で上昇すると考えられます。

この、80%の確率で上昇する値動きというのは、上昇トレンドの過熱感と考えることが出来るので、RSIが高いほど、上昇トレンドの過熱感、つまり買われすぎと見れて、逆にRSIが低いほど、下降トレンドの過熱感、つまり売られすぎという事を表しています。

このRSIの考えを基に、実際の判定基準は以下の通り。

70%以上:買われすぎ=下落転換へのシグナル
30%以下:売られすぎ=上昇転換へのシグナル

では、下の図を基に見てみましょう


RSIが90の部分をみると、この後チャートは下落に転換している事が分かります。

一方、RSIが3の部分を見ると、その後株価が上昇トレンドに転換している事が分かります。

このように、RSIは価格に先行するという性質があるので、値動きの転換シグナルを見極めたい時に活用すると良いでしょう。

2,ストキャスティクス

これは、価格レンジとの差から相場の勢いを計る方法です。

この算出式は以下の通り。

%K=100x((CーLx)÷(HxーLx))

C:終値
Hx:X日間の最高値
Lx:X日間の最安値
期間x推奨値:5の倍数の期間

文章にすると、分母のHxーLxは、X日間の最高値と最安値の差、つまりレンジを表しています。


分子のCーLxとは、最安値から、現在の終値がどの位置にあるかを表しています。
そのため、ストキャスティクスが高いほど、今の株価が価格レンジの上限付近に達している、つまり買われすぎであること、逆にストキャスティクスが低いと、売られすぎであるという事を表しています。

また、ストキャスティクスには、今解説した式で表される%Kと書いてファストラインファストラインの3期間を移動平均にしたスローライン(%D )があります。

ファストラインで表されるストキャスティクスを、ファストストキャスティクス、スローラインで表されるストキャスティクスを、スローストキャスティクスと言います。

チャートに示す場合は、チャートの下に表示され、ファストラインのみ、スローラインのみ、もしくは両方を表すことが出来ます。

これを使ってどのように相場を判定するかというと、

80%以上:買われすぎ=下落転換のシグナル
20%以下:売られすぎ=上昇転換のシグナル

上の図では、ファストラインのストキャスティクスが16の所は、売られすぎと考えられ、実際にそのあと株価が上昇しています。

ただ注意点として、ストキャスティクスは頻繁に反応するので、メインの分析はオシレーターやトレンドを活用し、その確認方法としてストキャスティクスを使うのが良いかと思います。

3,MACD

2つの移動平均線の差から相場の勢いを計るやり方です。

算出方法は、以下の通り。

MACD:2つの移動平均線の差
シグナルライン:MACDラインの9期間移動平均

では、実際に図で見てみましょう。


この時の5日移動平均線と25日移動平均線の差が、MACDラインとなります。

この時、
MACDラインがシグナルラインを上抜けする:上昇転換=買い
MACDラインがシグナルラインを下抜けする:下降転換=売り

また、MACDラインとシグナルラインが交差している位置が高ければ、買われすぎ低い位置で交差していれば売られすぎを表しています。

今日はここまで!
次回はローソク足の分析方法、そしてこのシリーズ最後の記事となります!

ここまで付いてきてくれた方、その熱意があれば投資に向いています。
覚える事が多そうだけど、知識の片隅にでも入れて、株の売買をより成功させたい時に役立ててもらえると嬉しいです!

今日も読んでくれてありがとうございました。★


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