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MUFG山本CDTO×JDD浜根CEO対談ーMUFGにおけるJDDへの期待・求める人材像

2017年10月、Japan Digital Design(以下JDD)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)のデジタル戦略子会社としてスピンオフし、誕生しました。
MUFGにてChief Digital Transformation Officer(CDTO)を務める(2023年9月現在)山本氏を迎え、金融業を取り巻く環境が大きく変化する中で、金融の未来や、イノベーションを担うJDDのMUFGにおける役割、金融イノベーションに求める人物像等をテーマに、JDD・CEOの浜根と対談しました。

Profile
山本 忠司
・三菱UFJフィナンシャル・グループ 執行役常務
 デジタルサービス事業本部長 兼 グループCDTO
・三菱UFJ銀行 取締役常務執行役員(代表取締役)
 デジタルサービス部門長 兼 CDTO(デジタルサービス企画部担当)
浜根 吉男
・Japan Digital Design株式会社 代表取締役CEO

2023年9月現在

MUFGのDXに対する想い

浜根 マスリテール・マス法人領域の業務推進とMUFG全体のDXを率いる立場である山本さんは、MUFGの未来に向けて、今後どのように取り組んでいきたいと考えておられるでしょうか。

山本 まずはマスリテール・マス法人領域の業務推進の観点でお話ししたいと思います。
社会のデジタルシフトの加速や、異業種や新興事業者の金融ビジネスへの参入等、MUFGや金融業界を取り巻く環境は常に変化しており、また、お客さまが抱える課題や期待、それに対応するソリューションも常に変化しています。
こうした変化に適応し、デジタルの力を上手く活用しながらお客さまの課題や期待に応えるサービスを提供していくことが、MUFGに求められる役割と考えています。

MUFGは、邦銀随一の顧客基盤や金融機能のラインナップといった強みを持つ一方で、データに基づくマーケティングや業務推進等に課題を感じています。今後は、リアル×デジタルによる「メガバンクらしい顧客タッチポイントの拡充」、MUFGの豊富な金融サービス間の連携による「グループワイドでの顧客体験の進化とパーソナライズ提案の強化」、そして収集したデータを活用したデータマーケティングによる「ライフタイムバリュー運営の強化」に注力していきたいと考えています。

また、MUFG全体のDX戦略においては、「デジタルを活用したお客さまへの新しいサービスの提供」「デジタルを活用した業務の高度化・効率化」「新技術の研究・活用」等を強力に進めているところです。

JDDの現状と課題

山本 浜根さんがCEOに就任してから約2ヶ月が経ちましたが、JDDの経営環境や方針をどのように考えていますか。

浜根 MUFGからのサポートと社員の頑張りにより、JDDはAI・デザイン・ITエンジニアリングの各分野において、三菱UFJ銀行との様々な協働実績を積み上げてきました。
足許では特に、顧客体験設計やデータ活用の重要性がますます高まっているところであり、JDDがMUFGの変革に貢献できる余地はまだまだあると考えています。より多くのMUFGの皆さまに、JDDの提供機能・提供価値を理解し、活用いただくため、グループ各部署とのコミュニケーションを従来以上に強化しています。

2023年7月には、お客さま向けのサービスとしては初めて三菱UFJ銀行と当社共同で企画・開発した「そうぞくガイド」がリリースされましたが、山本さんはJDDのこれまでの取り組みについて、どのように評価されていますか。

山本 「そうぞくガイド」は、お客さまが相続手続を円滑に進められるようにサポートする無料のオンラインサービスですが、JDDの強みが凝縮した案件だと感じています。三菱UFJ銀行とJDDがタッグを組み、JDDが顧客体験設計から画面デザイン、モノづくりまでを一貫して担うことで、短期間で開発・リリースに至った案件として、高く評価しています。もちろんリリースすることがゴールでは無く、さらに、MUFGの相続関連ビジネスのハブとなるよう、今後も三菱UFJ銀行とJDDとでお客さまのフィードバックを踏まえた機能改善・拡充を短いサイクルで回していきましょう。

「そうぞくガイド」以外でも、AI領域では「類似相場検索ツール」や「スモール法人向け審査モデル」等の構築・改善に以前から取り組んでいますし、デザイン領域やエンジニア領域でも複数のプロジェクトを三菱UFJ銀行と一緒に取り組んでもらっています。
JDDはMUFGの変革の一端を担う技術エッジの効いた戦略子会社という位置づけです。先ほど申し上げたMUFGに求められる役割を果たし、また、MUFG全体のDX戦略を推進していくことを通じ、MUFGの未来をJDDと一緒に描いていきたいと考えています。

一方、JDDは、MUFGや三菱UFJ銀行のビジネスの業容の大きさに対して規模が小さく、また、グループ内での認知度を上げていく必要があるという課題を感じています。
MUFGの変革と挑戦のためにJDDに関与していただきたい施策・領域はまだまだ多くあります。新しい技術やサービスをいち早く取り入れ、咀嚼し、速やかに本質部分で議論してもらえるといった、今の小回りが利く柔軟な組織という特長を維持してもらいたいので、将来的にどのくらいの規模をJDDが目指すのかはよく相談していきたいですね。グループ会社らしいスムーズな協働態勢も一緒に作りあげていきたいです。

JDDへの期待とJDD社員に求める人材像

浜根 手前味噌になりますが、JDDは、「MUFGの変革を牽引・並走し、DX実現を通じて社会貢献するプロ集団であり、これからもそうあり続けたい」と考えていますが、山本さんはJDDにどのような役割を期待し、そのためにはどのようなメンバーがJDDにいて欲しいですか。

山本 「MUFGの変革を牽引・並走するプロ集団」、その通りだと思います。金融機関の中でも特に銀行は信頼や安心・安全を追求してきた結果、どうしても慎重で保守的なカルチャーであることは否めません。社員が自発的に考え行動する、「挑戦とスピード」のカルチャー醸成を推し進めたことで、最近はかなり変わってきてはいますが、更なるスピードアップやシンプル化は依然課題です。また、三菱UFJ銀行でもキャリア採用の方々が増えてきたとはいえ、お客さまの多様なニーズに対して競争力のあるプロダクトや体験を届けるための幅広い人材ポートフォリオの確保は途上段階にあります。

JDDのメンバーは各分野のプロ人材であり、これまでの金融業界・銀行業界のセオリーに捉われることなく、スピード感を持ち、柔軟な発想で課題解決に取り組むことができると考えています。MUFG各社とJDDが同じ方向を向いて一緒に最適解を追求していく、また、業態間の垣根を超えた人材交流を活性化することによって、MUFGの社員に刺激を与えてもらいたいと思います。

そのためには、ご自身が持っている技術を伸ばしていきたい、試していきたいという、技術方面でのエッジが立っていることがベースでありながら、レガシー企業が持つ様々な課題に対する問題意識を持ち、大企業の変革に挑みたいという熱い気持ちを持っている方がJDDにいて欲しいと考えています。
MUFGが持つ国内・海外の非常に大きな顧客基盤を活用して、お客さまにダイレクトに響くようなサービスを一緒に作り、お客さまの反応を見ながら、スピード感を持って変化を起こし、貢献していきたいという想いを持っている方に、是非来ていただきたいですね。

浜根 MUFGの顧客基盤や金融機能のラインナップというポテンシャルを最大限に活かし、「金融の新しいあたりまえを創造し人々の成長に貢献する」ことを目指して、JDDがプロ人材の更なる成長の場であり続けられるよう、私も挑戦を続けていきたいと思います。

あとがき

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