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那須まちづくり広場「香害のない世界に展」公開その2(後編)

絵本『転校生はかがくぶっしつかびんしょう』全ページ展示

小出佳織さんの絵画やぬいぐるみの作品を前編で、一部ご紹介しました。

那須まちづくり広場 2月のアートギャラリー展


小出さんの作品展として、那須まちづくり広場の代表・近山恵子さんからご提案いただいた展示会でしたが、その小出さんから「香害をテーマにした作品展に」と再提案をいただき、準備が進みました。

武濤洋さん、吉野あすもさんには『転校生はかがくぶっしつかびんしょう』の全編展示をお許しいただきました。この絵本は、2019年4月に刊行され、「化学物質過敏症」という症状や特有の困難さについて描くとともに、「みんなと一緒」にいることが難しく、孤立してしまう過酷さを子どもたちの世界を通して表しています。

解決の道はとても遠い様に思わせる「化学物質過敏症」ですが、壁は一人一人の暮らし方のちょっとした変化で乗り越えることができる。絵本のなかの子どもたちの知恵と行動は、大人たちへの強いメッセージとなっています。

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残念ながら、現在品切れの絵本。会場で感動をお届けしています。

香害、化学物質過敏症の被害や発症後については、SNS(インターネット上)で、全国から沢山の人が発信し、理解と共生を求めています。2000年代から広がったインターネットは、手軽さ、便利さで瞬く間に広がりました。ちょうど、香害につながる、柔軟剤や合成洗剤の「香りブーム」と時を同じくしています。

でも、化学物質過敏症とともに、電磁波障害も併発する人がいます。インターネットはそもそも使わない選択をした人も少なからずおり、いま情報の格差が広がっています。使う人たちに情報が集中しているようですが、本当に必要な情報や知識はインターネットを使用しない人が手にしているときもあるように思います。

今回の展示会では、あえてハガキでのメッセージを求めました。来場した人たちに被害の声をハガキで伝えてほしいと。外出をする=香料などに曝露する、という方たちに無理なお願いをしたのですが、沢山のハガキをお送り頂くことができました。一部をご紹介させていただきます。順次全点掲載予定。

ハガキ以外にも、刺繍作品を寄せてくださった方もおられます。

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進化するギャラリー展では、シックハウス症候群の家族との暮らしを描いた4コマ漫画、『お・は』連載の「うちのツレはカナリア──「空気」に反応する家族との暮らし」も展示予定です。

論文漫画家・三島亜紀子さんの秀逸な作品です。お楽しみに!

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