『緋色のマドモアゼル』は、曽祢まさこ版『春にして君を離れ』じゃないのか……
今年初頭に、100分de萩尾望都を観てから、自分のなかで昭和懐古少女漫画ブームがきてしまった。24年組というよりも、それらに出会う以前の、主に小学生高学年くらいに読んでいた作品群だ。その時代のわたしは、もっぱら「なかよし」派で、当然『キャンディキャンディ』に引き寄せられて買っていた。当時掲載されていたもののなかで好きだったのは、高橋千鶴や志摩ようこ。しかし、群を抜いて印象に残っているのが、ホラー、ミステリー寄りの曽祢まさこの作品だ。双子の悲劇を描いた『わたしが死んだ夜』の衝撃