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2023年10月20日(金) とろけるガトーショコラ

大学生のときから仲のいい1個上の先輩がいる。
かれこれ6年近くの付き合い。

お互いお笑いが好きで、
令和喜多みな実さんの単独へ
一緒に行くような仲だ。

彼女は偶然にも、
歩いて20分くらいの近場に住んでいる。
私が大阪に引っ越してきたときに、
掃除機やこたつなど、
一人暮らし時代に使っていた
家具家電をたくさんくれた。
本当に優しい姉さん。

そんな彼女が夜、
Twitterで「本日の成果」という言葉とともに
ガトーショコラの画像を投稿していた。
彼女は焼き菓子を作るのが趣味だ。

ツイートに即座に食いつく私。

「タッパー持って行くんで一切れ欲しいです!!」
と言えば

「マジで余ってるからおいで」
と彼女。

すぐに連絡して彼女の家へ歩いて向かう。
秋の夜風はサラサラと心地よく、
夜の散歩は運動というよりセラピーだ。

大通りを歩いていたら、向かいから先輩登場。
「この道来るやろうな、と思って」
家で待たずに私の方へ歩いて来てくれるなんて。
優しすぎ。

「はい」と渡された茶色の紙袋には、
ピンク色の正方形の容器に
ガトーショコラ2切れと別添え生クリーム……!
別添え!生クリーム!

優しすぎやしません?

少し歩きたいから途中まで送るよ、と言って、
折り返す私について一緒に歩いてくれた。


「この前手術してん」
と先輩。

「え、手術!?」

「そう、ちょっとかゆい部分があったら、おへその下辺りを手術してん」

かゆいとこって手術するもんなんですか!と驚き。
塗り薬的なやつで治すと思ってたけど、
メスを入れるなんておおごとな感じ。

さくっと手術したら治るからって言われて、軽い気持ちでやったんやけどさ。その手術がかなり痛くて、さくっとやった割には後にも響いてさ」

さくっと手術……?
する方もされる方も変わっている。

「それで翌日、あんまり痛いから病院に電話したってん。そしたら窓口の人が、『その先生は本日付で退職されました』って言うねん!」

「え〜、こわ」

「何で退職したんかわからんからあれやけど、多分「最終日やから思い出に手術しとくか〜」のノリで手術されてるよな、私」

確かにそれは、医者の思い出手術かもしれない。

「最後にイージーな手術したかったんかもしれないっすね」
と言うと、

「私の下腹部をイージーと言うな」
と言われた。


ガトーショコラのお返しに、と思い、
よしもと漫才劇場のアクリルキーホルダーを
2つ差し出す。
劇場に所属する芸人さんを形どったアクキーで、
ランダムで販売されているものだ。

「祇園さんとジョックロックさん、
どっちがいいですか?」

と尋ねると、

「ジョックロック!」
と即答。

「ジョックロックさん知ってるんですか?」
と聞くと、

「今知った」
と言ってた。

今度ジョックロックさんを見に行きましょうね、
と言って別れた。


家に着いてスマホを見ると、先輩から

「言い忘れたけど、ラップをかけて
電子レンジで20秒温めたらいい感じになるよ!」

とLINE。

「ラップをかけて」と書いてくれることに、
私への理解度を感じる。
(その一言がなければ必ずかけていないので。)
あざっす。

電子レンジを開けた時に気づいたけれど、
この電子レンジも先輩からの貰い物だ。

お世話になりすぎ。

レンチンしたガトーショコラ、
とろとろで美味しすぎて
「ふおぉ」って言ってしまった。







ジョックロックさん、
NHK新人お笑い大賞決勝進出
おめでとうございます👏

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