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「元号を紐解くと歴史がもっと面白くなる」

令和の時代に突入して3年目になる。
その令和とはどういう意味か?英語訳が出ているのでそちらで考えると、「美しい調和」という意味でつけられたことがわかる。
令については命令や指令といったマイナスイメージを持たれる方も少なくない。
漢の初期以前に成立した一番古い漢字辞典爾雅(じが)には、令和の出典にある令月が「万事を那須野によい月、めでたい月」であることが理解できる。
「令夫人」「ご令嬢」といった言葉なら、ポジティブなイメージがわきやすいと思う。
巧言令色なんかはむしろ転化した使われ方なのだ。
初めてできた元号は大化。
その大化とは何かと言うと、天皇を中心とした日本の国体を作ろうとしたもの。
当時日本は国際情勢で圧迫のもとにあった。
中国大陸に隋唐という大陸が現れ、それにどう対抗していくかということで朝鮮半島の国々が国力拡張のために中央集権国家を築きあげていった。
当然日本も中央集権国家を築かなければいけないという時に天皇を中心にしなければ統一国家が出来なかったという文脈が大化の改新。
日本の存立のためであって、強力な国家を作るには天皇を中心にする必要があったのだ。
話しを戻す。
元号は天皇を中心にした年代を刻むためのものとなった。
明治からは天皇は絶対的な存在となり一代一元号となった。
明治天皇からは主権は天皇に。ところが敗戦で主権は国民になって、天皇は象徴となった。
改元について。
昭和54年6月の国会で元号法が出来ていなければ昭和の後はは空白となっていたのをご存知だろうか。
実は元号法は国民が求めて出来たものなのだ。
元号、実はとても便利な側面もあって、応仁の乱と言えば全員室町時代の京都のヤツだとわかるけど、もし先祖が元号を使っていなければ1467年の乱というしかないわけで、承久の変も1221年の変、慶長小判も1601年の小判となる。
そうすると、明治安田声明も明治ブルガリアヨーグルトも寛永寺も元禄寿司も生まれなかったということになる。
平成の歌姫なんて使い方もされるので、共通の時間軸として文化になっているなと感じる。
一方で、役所とかの公文書は今すぐ元号はやめるべき。
例えば原発の廃炉計画とかも平成50年とかありえないような年げつで文書が書かれていることからも、やっぱり非合理的なことはやめるべきだと考える。
今年は東京オリンピックがある。
改元はオリンピックに比べればはるかにお金がかからない。
お金がかからないのにあそこまで世の中の雰囲気が変わったということを考えれば、そこに意義を見出してもいいのかなと感じた。
なぜ、今令和を振り返ったかというと、今年から風の時代に突入したからです。
時代が大きく変化し、パラダイムシフトが起こると言われています。
200年以上続いた土の時代から風の時代に突入。
とても面白い時代を僕たちは生きています。

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