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夢は無制限なもの(勝手にリレーエッセイ2023冬)

「リレーエッセイ」というものに参加することにした。同じテーマで複数の人間がエッセイを書いてみるというものだ。

テーマは「夢の見つけ方、あきらめ方」。
最初の走者は私の愛読するイトーダーキさんのこの投稿だ。

夢はおそらく、偶然と必然の産物【勝手にリレーエッセイ2023冬 #0】|イトーダーキ|note

「あきらめ方」を書こうとするとどうしても暗い話になってしまうから、「見つけ方」について書いてみようかな。

最近、「夢」について非常にモヤモヤした出来事があった。
最近、朝ドラ「舞いあがれ!」のワンシーンを見て、ある登場人物にひどくモヤモヤした気持ちを抱いたのだ。

岩倉家の長男・悠人(横山裕)はとにかく勝ち気な性格で、事あるごとに父・浩太(高橋克典)と対立する。悠人は人生の目標を「とにかく金を得ること」に設定しており、大学を中退して投資家を目指す。

悠人「はよ独立して、投資家になんねん。俺はな、大学の3年間で2000万円稼いだんや。それを元手に3年で10倍に増やすつもりや」
浩太「お前、夢はないんか?」
悠人「夢? 指1本動かすだけで、億稼げる人間になることや」

この悠人が語る「夢」に対して、ねじ工場を経営する浩太は
「それは夢やない。お金だけ稼いだってむなしいだけや」
と諭し、「飛行機の部品を作り、ジェット機に乗せる」という自らの夢を語るが、悠人の関心を引くことはできない。

悠人にも夢がある。とにかく稼ぐという夢だ。「投資を通して優良企業を応援し、社会に貢献したい」などという気持ちは全くなく、単に自分が稼ぎたいという話しかしていない。
浩太にも夢がある。自ら経営する工場で飛行機の部品を作るという夢だ。

とにかく私利私欲にまみれた息子と、自社の技術力で社会に貢献したいという意欲を持った父親というコントラスト。
息子の方は全くけしからん。実にけしからん。父親の爪の垢でも煎じて飲ませたい。

しかし、ここでふと思う。
私利私欲にまみれた夢を持つことの、何がけしからんのだろう。
夢は何らかの社会貢献を伴うものでなければならないのだろうか。そんなこと、誰が決めたのか。

私自身は多分、社会貢献意欲が割と旺盛な方だと思う。
「不労所得で月収300万円稼ぎ、海外に移住」といったマルチの決まり文句を見ても、何ら心が動かない。今より裕福な生活を送れるのになぜ魅力を感じないのかというと、「社会に貢献している気になれないから」である。

しかし、社会貢献意欲だって突き詰めれば「社会貢献している自分」を自己実現したいという私利私欲なのかもしれないのだ。私のどこに岩倉悠人を責める資格があるというのか。

犯罪に走らない限り、利益を求めることは何の問題もない。夢は無制限だ。

ただ、社会貢献を伴わない私利私欲にまみれた夢を持っている人に、これだけは言いたい。
マルチには気をつけてね。君には引っ掛かる要素があるよ、と。


何だか節操のない放言になってしまったが、次なる走者に託したいと思います。
来週の走者は、楓さんです。

自己紹介|日々の気づきを共有して、新たな出会いを見つけたい|楓|note

楓さんは、生活感のない私のブログと違って、仕事や育児、ご自身の人生について様々な考えを言葉にしておられる方です。きっと「夢」というシンプルだが難しいテーマに、私と異なる観点を提示してくれると思います。

それでは楓さん、よろしくお願いします!

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