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歴史物語(オリジナル短編小説、創作物の設定など)

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過去にイベント等で頒布した作品のうち、一定期間を過ぎたものを公開します。また、長編作品の設定なども。
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記事一覧

シグルズ王とエイステイン王

ノルウェー王朝史『ヘイムスクリングラ』収録「マグヌースソンのサガ」からのエピソードを取り上げた短編です。 第七回文学フリマ京都(2022年1月15日)で新刊として頒布したものですが、在庫がなくなり頒布終了したので note にて無料公開することにしました。  一一〇三年、ノルウェー王〈素足〉のマグヌースがアイルランドで戦死した後、三人の息子たちが王国の支配者となった。長男のエイステインは十四歳、次男のシグルズは十三歳、末っ子のオーラヴは四歳で、上の二人が幼い末弟の領地を管理

新作小説(歴史もの)『The DANELAW(デーンロウ)』の設定など

2023年9月10日(日)開催予定の「文学フリマ大阪」に出店を申し込んだので、現在書き進めている新作小説の設定をメモ代わりに書き留めておきます。 長編になりそうなので、3巻くらいに分けて本をつくると思います。 (9月の文フリ大阪で1巻を出したい!) 本文の進捗に合わせて、この記事に情報を追加していく予定です。 【タイトル】 The DANELAW(デーンロウ) ヴァイキング時代のイングランド東部、スカンディナヴィアからの移住者が居住した地域。 「デーン人の法(が通用する地域

ハラルド王と妖妃スネーフリーズ

9世紀後半、ノルウェー最初の統一王となったハラルド美髪王が生涯ただ一度、恋に溺れたお話。 ノルウェー王朝史『ヘイムスクリングラ』収録「ハラルド美髪王のサガ」からのエピソードに創作を加えた、ファンタジー風味のある短編です。 第六回文学フリマ京都(2022年1月16日)で新刊として頒布したものですが、1年経ちましたので note にて無料公開することにしました。  九世紀後半、ノルウェー南東部ヴェストフォルド。 ハルヴダン黒髪王の息子ハラルドは、父の死後、わずか十歳で王位を継い