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今だから知ってほしい お金のはなし[3]

キャッシュレス決済をどんな場面で使用することが多いですか?
コンビニでお昼を買ったり、公共料金を支払ったりするなど、生活のちょっとした場面でも使用する機会が増えているのではないでしょうか。

前回は、キャッシュレス決済の種類としくみを紹介しました。今回のポイントは、「理解して使う」、「無理なく使う」です。
キャッシュレス決済を便利に活用するには、トラブルがないように注意点をよく理解し、適切に使用することが第一です。

お金を大切にしながら、生活をより豊かにするために
キャッシュレスへの理解を深めましょう!

■賢くキャッシュレスを使うために

○キャッシュレスのここが危険!

キャッシュレス決済の一番の注意点は「使いすぎ」です。お金の使いすぎは、現金でも起こりえますが、キャッシュレス決済では、引き落としができなくなる、カードの信用に傷がつく、ローンを組めなくなるなど現金以上に今後の生活の大きなダメージにつながります。
使いすぎを引き起こす原因は、以下のことが考えられます。

・クレジット決済の利用上限を確認していない
・QRコードなどの二次元コード決済の紐づけ情報を把握していない
・支払い特典に気を取られていた

クレジットカードには、利用できる上限額が決められています。上限額はクレジットカードの利用状況や収入などで個別に決められ、実績によって変動します。上限額は、クレジットカードの登録情報で必ず確認できます。上限額を確認していないと、知らずに上限額に達し、クレジットカードの利用停止にもつながります。口座残高(支払い能力)以上の高額な上限額が設定されていることも多く、計画的に利用しないと、支払いが滞ってしまう危険性もあります。
また、クレジット決済の方法にも注意しましょう。リボ払いは、分割して毎月一定額を支払うしくみです。リボ払いを繰り返し利用すると、毎月の請求額に分割手数料も加算されていくため、予想外の金額になることも考えられます。

二次元コード決済は、多くの場合クレジットカードや銀行口座に紐づけされています。クレジットカードには上限額があり、銀行口座は個人の貯金に直接つながります。番号を登録すれば簡単に紐づくため、二次元コードの形になると紐づけの意識が薄れる人も多いでしょう。そのために把握していない請求額に膨れているかもしれません。

クレジット決済や二次元コード決済は、発行会社が利用者を増やすためにポイント還元やキャンペーンを企画しており、おトクに感じることも多くあります。ですが、それに乗じて使い続ければ、当然ポイントのおトクより請求の負担が増えてしまいます。


『中学生から身につけておきたい賢く生きるための金融リテラシー』より

○どのように気をつければいいの?

キャッシュレス決済の危険性を知った上で、どのように気をつけていけばよいかを確認しましょう。

・上限を決める
クレジット決済の上限額ではなく、自分独自の上限を決めましょう。生活費や必要経費を考えた上で、趣味に使える分はこの金額というように計画を立てることがなにより重要です。計画を立てておけばキャンペーンの企画などもおトクに活用できるでしょう。

・定期的な確認を
クレジットの上限額や利用明細、二次元コードの支払い総額などを意識的に確認するようにしましょう。使いすぎのどれもが現状の理解不足によるものです。家計簿をつけていれば、そこで確認することもできますね。

・キャッシュレス決済の種類を見直す
キャッシュレス決済には、デビットカードやプリペイド型電子マネー決済もあります。デビットカードは銀行口座から”その場で”引き落とされます。プリペイド型電子マネー決済はチャージした分のみ使用できます。どちらも日々の確認は必要ですが、所持金の中だけでのやりとりであるため、リスクを減らす1つの手段になります。


『中学生から身につけておきたい賢く生きるための金融リテラシー』より

危険性を知っておくことは、物事を便利に活用するためには必要なことです。便利に使えるからといって自然と使っていいお金が増えるわけではありません。賢くお金を使えるように必要な知識を身につけておきましょう。

■お金についてもっと知りたくなったら!

今回ご紹介した「キャッシュレス」について、ジャムハウスから発売している『中学生から身につけておきたい賢く生きるための金融リテラシー』の第2章で詳しく説明しています。

第2章では「お金を使う」について学べます。また、他の章では「銀行のしくみ」、「家計管理」、「貯蓄」などについて解説しており、お金に関して広く学べます。
「中学生から~」と題名にはありますが、初歩からお金について学びたい大人の方にもぜひオススメしたい一冊です!


「全国学校図書館協議会 選定図書」に選ばれました!


『中学生から身につけておきたい賢く生きるための金融リテラシー』
著:子どもの学び編集部
執筆協力:宮下由多加(みやした ゆたか)

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