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100字日記(1月)

「empty」すっからかん。わが心がそうなる。自分のためにお茶ひとつ淹れたくない……! と感じたときに、はっとする。月曜日、午前中のオンライン会議が終わったあと、その辺のものをかき集めて実家へ避難。(99文字)


母は駅に迎えに来てくれた。「いまなぜだか大貧乏」と言いながら、せっせとごはんを作ってくれた。カブのサラダ。干し野菜の煮もの。ポテトチップスのサラダ。なにこれ、大貧乏すごいじゃん。食卓に励まされる。(98文字)


BSの「名探偵ポアロ」を続けて観ている。ポアロの胸元のピンブローチにあるのは、どうやら本物の花。調べてみると、フラワーピン(*)、と呼ばれるものだそう。スーツ、インテリア、ウィスキーグラス。何もかも美しい。(100文字)
*コサージュ、ブローチほか、呼び名はいろいろあるようです。ちっちゃなちっちゃな花瓶型ブローチ、生花、ドライフラワーを胸元に飾れます。


年末から溜め込んだ仕事をひとつずつ片付ける。できることがあるのはありがたい。けれど、わたしは一体どこに行こうとしているの? 「自分の看板を作って掲げなくっちゃ!」と母。看板? ……そっか看板ね。(97文字)


なにがわたしを空っぽにしたのか? どうでもいい話とか、ちょっと悔しかった話、笑えた話をどこかでできたらちがっていたのでは……。いいこともわるいことも自分だけのものにする。清濁併せ呑む、を欲張った。(98文字)

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