白石麻衣がぶち壊した壁

欅坂46のドキュメンタリー映画「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」を観てきた。
良かった。正直感想を言うのがあまり好きじゃないので「良かった」か「微妙だった」かくらいでしか評価したくないけど、人の感想(レビューサイトとか)はけっこう見る。まあその話は置いといて。

映画を見た理由

正直欅坂46についてはほとんど知らない。メンバーも平手友梨奈を始めめちゃくちゃ有名な人しか知らなかった。強いて言えば一度興味本位でメンバーの一覧を見た時に、渡邉理佐が可愛いなーって思ったくらい。曲も「サイレントマジョリティー」、「不協和音」ら辺の超メジャーな曲しか知らない。
そんな俺がなんでこの映画を観たかって言うと、これもまた興味本位。予定もなく有給取っちゃって、やることもないし映画でも観るかってなって近くの映画館で上映中の映画でこの映画が気になったから観ただけ。

乃木坂46が好きだった

高3の途中から浪人してた1年間と大学に入った直後までの1年半くらい乃木坂46がめちゃくちゃ好きだった。
きっかけはダウンタウンの「爆笑 大日本アカン警察」の中でアイドルが料理をする企画(実家で垂れ流されていたテレビをチラ見しただけだし、この番組自体もほとんど見たことながないので詳細は不明)に乃木坂46のメンバーが3人ほど出演しているのを見たこと。メインで料理をしていた人が誰かは覚えていないが、その後ろにいた1人に衝撃を受けた。こんなに可愛い人がいるのかと思って血眼でネット検索したらどうやら白石麻衣というメンバーらしい。そこから乃木坂熱が始まった。
後日その話を当時の友達にしたところ、その友達ともう1人の友達の中で「白石麻衣がアツい」みたいな状態だったらしく、それも相まって熱は一気に高まった。
とは言え高校生。ライブに遠征したり、CDを大量に買って握手会に申し込んだりなんてことは経済的にも厳しく、とにかく白石麻衣(あるいは乃木坂46)が出ているテレビを隈なくチェックするくらいしかできなかった。当時放送していた「乃木坂って、どこ?」は録画しながらリアルタイムで見て、最低でも1回、多い週には2.3回見返していた。
それから浪人時代を経て上京(正確には千葉)して最初に行ったライブは乃木坂46のミニライブと全国握手会。千葉に引っ越してから10日後の4月12日の幕張メッセ。高校時代バンドをやっていて、ピーク時は毎週のようにライブハウスに行っており、上京したら東京のライブハウスに行けることを楽しみにしていた自分からは想像もつかない。最初のライブがアイドル、そして握手会。もちろん白石麻衣の列に並び、産まれて初めて生でアイドルを見て、握手をし、翌週が誕生日だったため「おめでとう」と言ってもらい、完全にのぼせあがっていた。普通にオタクだったと思う。余談だが、乃木坂46のライブはカップルとか女子高生が多く、当時抱いていた所謂「アイドルのライブ」のイメージとは違い、とても居やすかった。尤も、CDを1枚買えば誰でも行けるミニライブだったからかもしれないが。
その後は生活環境が変わってテレビを見なくなったこと、近くに乃木坂好きの友達がいなくなったことなどの理由からそもそも乃木坂46との接点がなくなり、録画を追いかける気力もなく、熱は冷めていった。その程度の熱だったと言われればそれまでだが。友達と行こうと言っていたコンサートや個別握手会に行くこともなかった。(写真集は買った)

白石麻衣がぶち壊した壁

中学生の頃に一部の友達の間でAKB48がめちゃくちゃ流行っていた。当時はそういったものに全く関心がなく、「AKBって(笑)アイドルって(笑)」なんてむしろ嘲笑までしていた気もする。
高校に入ってからもそのスタンスは変わらず、様々な48グループが生まれるもそのどれにも関心は持たなかった。もちろん48グループへの対抗馬として生まれた乃木坂46にも、白石麻衣と出会うまでは関心はなかった。それが白石麻衣と出会うことによって無事に乃木坂オタクになったわけだが、そうなる前と後で明確に変わったことがある。
第一に、乃木坂46に限らず「アイドルっていいな!」と思えるようになった。以前まではよく知りもせずに批判する対象だったものが興味の対象になった。
更にはアイドルに限らず、様々なものに対しての心理的抵抗がなくなった。どんなものに対しても無差別に批判するのではなくそれについて知ってみる。知った上で、批判するのではなく自分の好き嫌いとは別にそれを好きな人、好きな気持ちを共感はできずとも理解できるようになった。
これは間違いなく白石麻衣を知ったことによる変化である。もちろん白石麻衣と出会わずとも年齢的な変化であったり、何かしら別の要因によりこの変化は起こっていたかもしれない。しかし、俺の人生においてこの偏見、あるいは知らないものに対する抵抗という壁をぶち壊したのは白石麻衣その人なのである。

追記①

欅坂のドキュメンタリー映画を観た翌週に日向坂46のドキュメンタリー映画「3年目のデビュー」を観てきた。有名メンバーを数人知っていた欅坂に対し、日向坂46に関してはメンバーを一人も知らずに観たがそれでも十分に楽しめた。

追記②

最近は乃木坂に関しても興味が薄れ全く追っていなかったが、映画を観てから「乃木坂工事中」、「欅って、書けない?」(現「そこ曲がったら、櫻坂?」)、「日向坂で会いましょう」の坂道グループ3連番組を見るようになり、再びハマりつつある。"ハマっていた"頃乃木坂にかけたお金はせいぜい数千円であるが、"ハマりつつある"状態で既に3グループ合わせて2万円程お金を使っており、経年によるお金に対する感覚、使い方の変化を実感している。

追記③

コロナウイルスの影響によって白石麻衣の卒業コンサートが延期になり、10月28日にオンライン開催された。タイミングと、初めてハマったアイドルということもありチケットを購入してストリーミング配信を見た。あくまで個人的な所感だが、白石麻衣のアイドルたる魅力に溢れたコンサートだった。おそらく欅坂の映画を観なかったらこの配信も見なかったと思う。様々な要素が絡んでこの機会に巡り会えたし、本当に見てよかったと思うので、飛躍しすぎかもしれないがこういった妙があるから人生って面白い。

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