【持論】VTuberのTwitter運用の違和感

バーチャルYouTuber(以下VTuber)の写真付きツイートに違和感を感じる。

前提としてVTuberは一人の人間であり、配信されている動画やライブ以外の時間帯にも彼ら(彼女ら)なりの生活があるのである。
あくまで別次元のバーチャル上に存在する彼らの生活の一部分を切り取ったものがYouTubeに投稿された動画やライブ配信であり、その動画の中でのみ彼らは存在するのではなく、我々が動画を見ていない間も彼らは存在し、息をして、生活しているのである。
(という前提でVTuberを見ているのだが、そもそもここが違うのだろうか?もちろん各VTuberごとに設定はあるかもしれないが…)

そしてTwitterは、バーチャル上に存在する彼らのバーチャル上での動画外の日常生活を切り取ったものである。
確かにVTuberは現実に存在しているわけではないから映像を作り動かす人、役を作り声を演じる人、Twitterを運用する人など裏方として別の人間がいるのは当然であるがそういった人たちは、言わば唯一神アッラーの言葉を民衆に伝えたムハンマドであり、あくまでVTuberの日常をVTuberの"代わりに"届けているに過ぎない。ムハンマド自身が神ではないように、声優や運営自身もVTuberではないのだ。

前置きが長くなったが本題の「違和感」に話に入る。

VTuberがとりわけ好きなわけではないし、定期的にTwitterをチェックしているわけでもないが、それでもVTuberの写真付きツイートをたまに見かける。前々からそれに違和感を感じていた。
先述したようにVTuberとはバーチャルの中で存在し、バーチャルの中で生活しているのである。すなわちVTuberの日常もバーチャル上に存在しているはずなのである。であれば、そこで撮られる写真についてもバーチャルであって然るべきなのだ。
しかし現実の物を映した写真をさも当然のように投稿しているVTuberが存在する。「〇〇を食べた」と食べ物の写真を、「新しい機材を購入した」と電子機器の写真を当たり前のように投稿しているのだ。
これはもはやVTuberのツイートではなく、声優や運営などの所謂「中の人」のツイートではないのか?

VTuberの「中の人(声優)」と言えば『前世』という専用スラングも用いられており、それを詮索することはある種タブー視されている。にも関わらず、写真付きツイートは往々にして受け入れられているのである。それどころか、否定的な意見を見たことは一度もない。(それほど熱心に探しているわけではないが)

仮定として、「中の人」ではなく「VTuber本人」がその写真を撮影し、投稿しているとする。(というか、そのつもりで行なっているのだろうが)
写真が撮影されている空間を第三者目線で見ると「撮影者」「被写体」が存在するのだが、上記のような状況を想定すると「撮影者」=「Vtuber」になる。再三言っているようにVTuberはバーチャル上に存在するバーチャルキャラクターであるはずだが、そんなVTuberが実物の被写体と同時に同じ空間に存在することになるのである。

私はVTuberを例えるなら、ゲームやアニメ、小説、漫画の中のキャラクターのような存在だと思っている。繰り返しになるが、それらのキャラクター達の生活を切り取ったものが作品であり、動画や配信である。実際のキャラクターと「中の人」が違うのは当然であるのだが、写真付きのツイートではそれらの世界観が混同されてしまっているのだ。

以上により、そもそもVTuberが写真付きのツイートをすること、さらにそのツイートを「前世」を厭うVTuberファンが何一つとして疑問視せずに受け入れていることに違和感を感じる。

最近ある女性VTuberがプチ炎上したネット記事を見た。概要としては以下の通りである。調べればすぐに出てくると思うので気になる人は調べてほしい。

3枚の画像を添付した上で100万円で防音室を作った旨のツイートを投稿。
画像1枚目:注文明細書
画像2枚目:施行中の写真
画像3枚目:施工後の防音室の写真
2枚目の写真に灰皿らしき物が映っており、ファンからの指摘に対し「業者が持ち込んだ物」と返答し一連の流れがプチ炎上。その後それが取り付け前のドアノブであることが判明し収束。

でもそもそもこのツイートの炎上ポイントって灰皿なのだろうか?個人的には明細書や施行中の写真に写り込んだ業者、生活感漂う部屋の写真について疑問視こそすれ、「中の人」とキャラクターを同一視しない私としては例え本当に喫煙していたとして何の問題もないように感じる。業者(写真を見ればわかるが、ゴリゴリに実在の人間が映っている)とそれを撮影している、バーチャル上に存在しているはずのVTuberが同じ世界線に共存していることの方が甚だ受け入れ難い。

もちろん前提として話していた部分がそもそも異なる人について、そこを否定するつもりはないが私と同じような視点を持った意見を見たことがなかったので記事にしてみた。

VTuber好きの友人に上記のような話をしたところ「自分の好きな界隈ではそういったツイートは見ない」と言われた。もしかしたら私が思うよりもそういったツイートは少なく、数回見ただけで何回も見たつもりになっていたのかもしれない。でもそれが存在するのも事実で、違和感を覚えたのも事実なので公開します。



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