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ミラティブの行動指針をアップデート・採用資料もあわせて更新しました。その裏側をつづる

ミラティブの赤川です。
創業直後、社員10人の時に作って、それから2年半、組織の芯として運用してきた「行動指針」をアップデート・マイナーチェンジしました。
結論から話すと、こちらに変更。

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あわせて、2年で40万PV(!)読まれた「採用候補者さまへの手紙」やホームページをリニューアルしています。(また読んでくれ!!)

*成長についての最新データもいくつか開示しました。1億以上のつながりが配信者同士だけでも生まれ、「配信者のSNS」としてより進化を続けています。


行動指針については、変えた内容そのものも大事でしたが、変更のプロセスを通じて、より会社として一段上のステージに進んできた実感を得ています。

特に、「わかりあう願いをつなごう」という創業来のミッションを基点に、プロダクト~組織まで、すべてに「コミュニティの会社」として芯がとおったよりミッションドリブンな会社への進化を遂げつつある手ごたえがあります。(組織コンディションの良さにも循環している感覚!)


ここでは、なぜ変える意思決定をしたのか、新・行動指針に込めた想いや背景について、書き記しておきます。

そもそも:行動指針の存在理由に立ち戻った

究極的には、企業の行動指針が担保すべきはこの点のみだと思います。

「構成員全員がその行動指針の共通認識が持てるか?」
→「その行動指針に沿って行動すれば、(その会社の事業によって)ミッション・ビジョンが達成できるか?(最も近づけるか?)」


その上で、付帯要素として、
・「個々人が迷った時・悩む時に拠り所になるか?」
・「目指すべき理想像が伝わるか?」
・「経営観点ではマネジメントツールとして活用可能か?」
などが重視されるべき要素かなと考えます。


この観点でレビューすると、過去の行動指針は、いまだに読まれている当時のnoteにあるように、同じ志で集まった初期メンバーが「どんな人と働きたいか」を上段にして逆算したものでした。

例えば「常識を超え続ける」という項目があり、そういうメンバーも必要だし刺激的に違いなく、当時の「一緒に働きたい」項目でした。
これ自体がまずいというわけではなく、当時の「個々人の仕事論・嗜好性」が主観的に濃く反映されていたもの、と言えます。


一方、行動指針として見ると、
「常に常識を超える行動をすることがミッション達成につながるかと言うと、そうとも言えない(地道にやり続けることが重要なことも多い事業だよね)」、
「常識超えってどんな行動だろう…(逆立ちして仕事するとかかな…)」(←誤解)、

というような迷いを生みやすい構造があった点・事業とのフィットが100%でなかった点などが、人数が増えてきた中で少々ワークしづらくなってきていました。これは芯を通していなかった弊害、だったなと言えます。


結果として、今回、過去にミラティブが明言してきた言葉もゼロベースで見直して、ミッション達成に最も資する、フォーカスした言葉・文化の選定を行うことにしました。


*余談ですが、これは、経営者個人にとっては、「ミッション達成が先なのか、個人の意志・エゴが先なのか?」というような問いかけでもありました。
(要は、「自分にとって居心地の良いやつを集めることと、ミッションに沿って世の中に最大インパクトを出せる組織にすることと、究極どっちが重要なんですか」、という問いに答えていった感覚。あるいは、真の成長のために過去の自己否定できますよね?という自分自身へのつきつけ。)

経営思想・人事思想には単語レベルでこだわりがあった箇所も多いのですが、自己の内面を掘っていくと、ミッション達成のために絶対に譲れない思想と、どこか自身のエゴ・自己憐憫的な要素を含む思想とがありました。
行動指針の再議論は、経営者個人としてはそこに向き合い、本質的な価値提供から組織の優先順位を定めてフォーカスしていく作業でもありました。

そのような葛藤は適切に行いつつ、結論としては「よりミッションドリブンな会社に強化・進化させる」ことを選択し、皆で議論しあって定めたものが現案です。(結果、とても自信の持てるものになりました!)

新しい行動指針に込めたもの

新しい行動指針は、ミッションである「わかりあう願いをつなごう、を達成するには」からの逆算で設計されています。

長期でのミッション達成を上段に、(中期ではMirrativという主力事業とその目標達成を上段に)、事業戦略x組織戦略の中で位置づけられた「ミッション達成のための行動指針」としての設計を意識しました。

(議論のはじめに問いを投げかけたスライド)

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素案段階で私が意識していたのは、抽象度を上げた時に「どういう組織であればミッション達成・目標達成できるのか?」

私がチームに持っていった素案は「ミッションを自分たちで体現している良いチームで、良い問題を直視して解き続ける(良い市場を含む良い課題に向き合い続ける)」ことでした。


各所から意見を出しあう議論の過程で、ミッションを体現している、という観点は「わかりあおうとし続ける」という組織の基本姿勢に具体化されました。「問題直視」は「課題に向き合い続ける」に深化しました。

いずれも、過去、どういう時にミラティブが飛躍してきたか?あるいは成長鈍化していたか?からの血の通った学び・多くの代償から得た学びが注入されています。

このキー2点を定め、マネージャー陣とディスカッションを重ねながら、課題に向き合う以降の指針として「実行」フェーズ(=期待を超え続ける)その際の姿勢(=そして楽しみ続ける)を、前回行動指針と融合させて現案となりました。

HPに開示したテキストに、背景や考え方を盛り込んで、全社に共有している内容は以下です。公開!

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前の行動指針から、プラットフォーム・居場所の会社としての矜持「続ける」は継承しています。

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中期戦略議論の時に、CPOと大喧嘩してた時の反省、という黒歴史も…w。雨降って地固まる。反脆弱性。

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最近の私は「誰の何の課題を解決しているのか?」をひたすら問い続けています。

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もちろんこの「策定」だけではまったく意味はなく、浸透のために、毎週のウィンセッションでの振り返り・表彰や、日常でのSlackスタンプの活用など、地道な施策運用を続けています。

文化の浸透には銀の弾丸はない。地道に発信や体現を続けていきます。

おわりに:一貫性、の重要性

人数が増えてくると、当然ながら代表や個々人がカバーできる範囲は限界が出てきます。

究極、組織拡大をさせる中での経営の重要な仕事は、個々人の仕事の仔細をマイクロに見る必要がないように質を担保できる仕組み化、にあると痛感します。

仕組みには、雑に整理するとルール(規則)と、文化(美徳)があります。(それらの策定にはテクノロジーが前提にあり、実行においてはテクノロジーがエンパワーします。)
行動指針は、文化・美徳としてその企業の個々の行動の質を担保する上段の重要ツールです。


人数が増えてくる中で重要になってくるのは、つどルールブックを確認しなくても「ミラティブ社ならこういう考え方するよね」とメンバーが想像できる一貫性です。

企業は「法人」という物質的にはヒトでないものを法律上のヒトとして扱う共同体的存在ですが、経営がやる重要な仕事は、その「法人」の「人格」「性格」を明確に定め、仕組みにも文化にも一貫して取り入れる、ということだと思います。

当社はその首尾一貫性をミッションに求め、「コミュニティの会社」であるという点に定めました。以前からnoteなどでも端々では言語化していたことを、より芯として中心に据えた、という感じです。

結果、いろんな意思決定もしやすくなり、メンバーの居心地も良くなっていく、という好循環がまわりはじめているのを感じています。この流れを当社ではさらに進化させていく予定です。

以上、行動指針のアップデートと、行動指針の位置づけについて背景を語りました。
正解のない話なのでスキ!やツイートで感想もぜひ聞かせてくださいね。


おまけ:常時接続SNSの大波に乗りませんか?

先週はClubhouseが日本にも大上陸し、アメリカ的な爆発力を見せつけられました。まったく毛色の違うサービスとはいえ、同じC向けサービスを営む起業家としては心底嫉妬する浸透速度でした。

一方で、ミラティブがずっと目指している「常時接続時代のSNS」の世界観は、Clubhouseの登場によって圧倒的に理解されやすくなりました

「会議」をZoomが、「雑談」をClubhouseが、サーバーサイドにソーシャルなものとしてトランスファーしていくさまは、オッサン世代にすら体感で理解されたはずです。

とすると、「ゲームをプレイする」という行為は当たり前のようにオンラインでの会話や配信を前提としたものになります。(というよりも、若年層では既になっている

やっと時代が来た、大波が来たな、と思っています。

更新した「採用候補者さまへの手紙」で、ANRIの佐俣アンリさんが「「Clubhouseすごいね」と言う側になるか「Clubhouseよりヤバいものつくる」と言う側になるかだと思います。」とパンチラインを寄せてくれています。120%Agreeです。

今のミラティブには、どうやらこれはClubhouseとは違う"スゴいモノ"に進化させられるぞ、という空気が充満しています。良い景色が見られると思います。

少しでもピンときた方、時代を射抜く新しいSNSを創る側になりたい方、ぜひいっしょに仕事しましょう。↓↓からお待ちしています!!!!


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