相談することで見えた『やりたい仕事』【活躍支援担当紹介-安藤有希-(前編)】
今回ご紹介するのは、ジェイック就職カレッジ®の活躍支援チームに所属する安藤有希。ジェイック経由で就職先が決まった方に、少しでも安心してご入社いただけるよう、入社前後に研修を提供するだけでなく、フランクに職場の相談ができるジェイック公式LINEの運営に携わっています。
前編では、自身が就活の苦労を実体験したからこそ伝えたいメッセージを語ってもらいました。
真面目で責任感溢れる性格
我ながらとにかく真面目な性格です。昔から『真面目じゃないことに対する居心地の悪さ』が性に合わない、自分にも他人にも噓をつけないタイプです。
だから仕事でも、胸を張って「良いことをやっている」とサービスに自信を持てないと嫌になってしまいますし、顧客である求職者には、とにかく誠実でありたいと思っています。
紹介会社の中には「相談したからには絶対うちで就職先を決めてね」と、圧力をかけるところもありますが、顧客への誠実さを考えると、私には性に合いません。
もちろん紹介会社ですので、企業の紹介はさせていただきますが、「あなたの人生なのだから、入社されるか否かは最終的にあなた自身で決めてください」と伝えるのが、私のポリシーです。
世の中には様々な選択肢がありますから、「お客様にとって良い選択をしてもらえるように携わりたい」と、常日頃考えながら仕事をしています。
マスコミとコンサルに絞った新卒就活
ジェイックには、転職して入社しています。
高校生の頃、難民支援で活躍された緒方貞子さんの著書を読んで感銘を受けたことをきっかけに、「国連のような仕事に携わりたい」と漠然と考え、国際関係学を学べる大学へ進学しました。
ただ、いざ就職活動を始めると、自分が国連に雇ってもらえるイメージが全く沸きませんでした。加えて、新卒でNGOに所属しても、仕事の実務スキルが身に付く姿が想像できなかったので、「まずは民間企業に就職しよう」と考えたのです。
そこで、『困っている人の情報を世界に発信できる仕事』としてマスコミ業界と、『対象は何であれ、困っている人を自分のスキルでサポートできる仕事』のコンサル業界に絞って、就職活動を始めました。
イメージとギャップがあったマスコミ業界の就活
結論から言うと、マスコミ業界は最終的に候補から外しました。というのも、選考を進めるうちに、仕事のイメージと現実のギャップが深くなったからです。
例えば記者であれば、死亡事故の取材をすることがあります。その際、被害者の情報を発信するために、被害者の生前の写真を遺族へもらいに行く必要があります。
大切な家族が亡くなって悲しみの淵にいる遺族へ、「『記事にするために被害者の写真をください』とズケズケ踏み込むことができるか?」と面接で問われ、思わず答えに窮してしまいました。
他にも、番組制作の仕事であれば、何日も泊まり込むような過酷なロケは日常茶飯事です。中には、番組の企画案が通らなければお給料がもらえない成果報酬の企業もあり、想像以上にシビアな世界だったので、マスコミ業界へ就職する覚悟を決めることができませんでした。
だから最終的に、コンサル業界に絞って何社も受けましたが、なかなか内定が出ず苦しい時期が続きました。今振り返ると、業界研究も企業研究も全然できていなかったので、なかなか選考が通らなかったのは納得です…。
それでも、ITバブル最後の時代だったことで、本社がアメリカにあるITコンサル会社から内定をもらうことができました。
なかなか内定が出なかった当時はとてもつらかったですが、だからこそ後にジェイックでアドバイザーとして勤めるようになってから、「内定が出なくて不安」、「就活がつらい」とおっしゃる求職者の気持ちがよくわかった上で、就活のサポートができるようになりました。
ITコンサルという仕事、そして違和感
そうして入社したITコンサル会社での仕事内容は、多岐に渡りました。
担当顧客のために売上管理のレポートや計画書を作ったり、システムのコーディングを組むなど、寝る間も惜しんで目の前のあらゆる仕事に全力で取り組みました。お陰で常に睡眠不足でしたが、今思い返すと楽しい毎日でした。
「もっとこうすれば良くなるんじゃないか?」と試行錯誤をして、狙った通りにシステムが作動した時は特に達成感があり、仕事自体は充実していたのです。
ところが、コンサルという仕事に違和感を感じた瞬間がありました。
自分が寝る間も惜しんで作り上げた思い入れのあるシステムを、顧客に納品した後のこと。なんと顧客側の担当者が代わったタイミングで、引き継いでもらえずに使われなくなっていたことがわかったのです。
「顧客のために良いものを作ろう」と本気で向き合った仕事が、顧客の都合で無かったことにされていたことが純粋にショックでしたし、それと同時に「コンサルという仕事は、顧客とずっとは繋がり続けられないのだな」と気付きました。
それ以降、「この先の人生、ずっとこの仕事でいいのだろうか?」という違和感が、徐々に膨れ上がっていきました。
眉間にシワが刻み込まれて、常にストレスを抱えて、いつもイライラしている自分に、内心嫌気が差していました。
だからそんな日々から脱しようと、次の勤め先を決めずに、思い切って退職を決断しました。
大好きな旅行で自分を見つめ直したい
退職後、「旅行を通して自分を見つめ直したい。やりたいことを見つけたい!」と思い立ち、2カ月間の南米旅行を楽しみました。
ゆったりとした時間を過ごすことで、社会人になってから忘れかけていた「旅行が好き」というワクワクした感情を思い出せたのは良いものの、次の仕事の方向性がイメージできないまま、早2カ月半。
帰国し、自宅に戻ると、無職の現実に直面しました。
一旦は近くの叔母の家へ転がり込み、また国内旅行に飛び出しましたが、楽しい時間はいつまでもは続きません。「ずっと旅をし続けられるわけではないのだな」と、徐々に現実と向き合うようになり、実家へ帰って就職活動を始めました。
自分がどんな仕事をしたいかわからない
数カ月ぶりに向き合った就職活動は、なかなかうまくいきませんでした。
そもそも「自分がどんな仕事をやりたいか」が、まったくイメージできなかったので、ハローワークで求人を調べても、ピンと来る求人がわからないのです。
英語を話せるので、活かせる仕事として『英語の先生』の求人を見てみるも、「英語はしゃべれるけど、別に教えたいわけではないんだよな…」とモヤモヤが募るばかり。
自分が何をしたいか、どんな仕事がいいか、とんとわからず困り果てていました。
人に相談したことで見えた可能性
そんな折、大学時代の友人に会う機会がありました。近況報告をしつつ、「やりたい仕事がわからないんだよね」と就活の相談をすると、今まで考えたこともなかった仕事の可能性を見出してくれました。
今まで全く考えたこともなかった業界でしたが、「試しに見てみよう」と視野を広げてからは、今までの難航が噓のように、とんとん拍子で就活が進みました。
最終的に「人の相談を優しく聞く仕事」というキーワードに惹かれて、就職アドバイザーとしてジェイックに入社し、10年が経過しました。あの時友人に相談していなかったら、今の自分はなかっただろうと思います。
相談者の気持ちがわかる
昨今、「自分のやりたい仕事がわからない」と相談される方が非常に多いです。私自身も同じことで悩んでいたので、お気持ちがよくわかりますし、だからこそ「人に相談してみてほしい」と心から思います。
今まで考えたことも無かった業界業種との出会いがあるでしょうし、私のように、そこから就活がグッと進む可能性もあります。
相談する相手は家族でも友人でも、私達エージェントでも、誰でもいいと思います。誰かに話すことで可能性は広がるものですから、「ひとりで悩まずにぜひ相談してほしい」と強く伝えたいです。
後編はこちら!
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