Gridに合わせること 外すこと
加工したこけしループに合わせてモジュラーシンセを録音するにはDAWにモジュラーシンセを同期(テンポを合わせる)しなくてはなりません。モジュラーシンセはCV/Gateという規格で同期をとれるのですが、これらをMIDIなどDAWで扱える信号にしなくてはなりません。私はExpert Sleepers社のプラグインSilent wayを使ってオーディオインターフェースのADATから音声信号にして同期しています。そのために4つ打ちのnoteを打ち込んであるのが、上の画像です。つまり、テンポを正確に合わせるためGrid(小節や音符の縦線)の下準備ということです。
モジュラーシンセはパッチコードで繋ぐことで信号をやり取りするので結構スパゲッティ配線になっちゃいます。(まだこれはいい方)4つ打ちのnoteはオーデイオインターフェースのADATの光ケーブルからES-3というモジュールでGateという短い信号となってテンポを同期できます。
同時に、「Gridから外れたい」といつでも思っています。バンドの演奏などではぴっちりGridにあってるわけではなく少しずつですが各々がずれていることでグルーブが出るわけですが、楽器演奏ではないこういった音声ファイルを加工したループであってもそれはあると思うのです。例えばヨレヨレにヨレたリズムや少しずつずれていくアンサンブル。
そのために上の画像のモジュール4ms Quad Clock Distributorを活用しています。Quadとあるように4つのつまみがありますが、ここに整数比ではありますが元のテンポの速度を変えることができます。つまみに=とある正時がDAWからのテンポになります。
赤いケーブルが刺されているのがわかると思いますが、これはLFOを発生するモジュールが繋がっています。手でつまみを回すが如く自動でテンポを変えてくれるのです。そうやって録音した音源をアップします。
こちらがテンポを同期させて録音したトラック
こちらは上の方法でリズムにぶれを加えたトラック さらにLFOで音量を調整してトレモロみたいな効果をつけました。こういったモジュレーションが使えるのがモジュラーシンセぽいかなと思っています。
それらをmixしたトラック。 ずれが面白い効果が出てるなと思い何度か調整しながら録音しました。なおLFOのスピードは手動で変えています。
なんとなく全容が見えてきたので、ここからはしばらく現状のmixをただひたすら聴き続けて、曲の構成を練っていこうかと思います。
今回はモジュラーシンセの解説みたいになっちゃいましたが、DAWを使う以上、Gridというものは避けて通れませんが、あまりにきっちり合わせると、個人的には何か物足りないあ。
こういったリズムのヨレとかは今流行ってるLo-Fi Hip Hopにもありますね。音も汚してリズムもヨレヨレ。でもなんかいい感じですよね。そんないい感じが「Gridを外す」ことにあると思うのです。
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