見出し画像

股関節屈曲拘縮の原因となる軟部組織とは?

解剖学的肢位において、矢状面で股関節の屈伸軸より前方を走行する軟部組織はすべて股関節屈曲拘縮の原因となり得る。

筋肉では、腸腰筋、恥骨筋、大腿筋膜張筋、中殿筋の前部線維、小殿筋のp前部線維、大腿直筋、内転筋群がある。

人体では、腸骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯がある。

Thomas test(腸腰筋の緊張度合いをみる)

Ober test(大腿筋膜張筋の伸張性を評価)

外転筋短縮test(中殿筋・小殿筋の緊張度合い)

方法:反対側の股関節を骨盤水平が保てる程度の内転位とした背臥位で評価する。この肢位により、反対側の外転筋が緊張して、検査中の骨盤固定ができるからである。検査側の下肢を反対側の下肢の上を通るように内転する際、中殿筋や小殿筋の伸張性低下により可動域が制限されたり、骨盤が反対側へ回旋したりするものを陽性とする。正常であれば、骨盤は動かずに股関節のみで内転する。

大腿直筋短縮test(大腿直筋の緊張度合い)

内転筋短縮test(内転筋群の緊張度合い)

方法:反対側の下肢を外転位とした背臥位で評価。この肢位により、反対側の内転筋の緊張を利用して代償性の骨盤傾斜を制御することができる。検査側の下肢を外転していく際に、内転筋群の伸張性低下により外転可動域が制限されるものや、骨盤前傾して腰が反ってしまうものを陽性とする。

2関節筋である薄筋の影響を評価するには膝関節屈曲位での伸張性を評価する。そこで制限があれば薄筋は除外される。


参考文献:股関節拘縮の評価と運動療法p85~88


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?