仲林自伝〜高校1〜

フランスの刑務所でチンチロを流行らせた男をご存知だろうか。仲林は会ったことが一度あるくらいなのだが、その人は日本でヤクザに追われ、フランスに逃げてカード詐欺でフランスの刑務所に入ったらしい。そのフランスの刑務所でフランス人にチンチロを教えて流行らせたと言う強者だ。まるでカイジのような事件だが、本当にあった話だ。フランス人に「Ohー!ヒフミ!」と言われてたらしい。一度お会いして話をしてみたいものだ。

さて、話は本編に移る。

ついに高校生になり、初登校をした仲林。学院は男子校だった。当時舐められたらいけないと思い、バチッと髪型を決めていった。オールバックに近くめちゃくちゃダサかった。

仲林はE組だった。教室に入ると松潤に似たおちゃらけた男、ジャニーズのタッキーに似た男など何故かイケメンが多いクラスだった。松潤に似た男は大学生になってオレオレ詐欺で捕まっていたし、タッキーに似た男はすぐ人をいじめたがるめちゃくちゃ性格が悪い男だった。個性あふれるクラスだ。

入学式に出席をすると、後ろの方にいるうちのオカンが号泣していたのを覚えている。ちなみに大学を辞めたときも号泣していた。仲林は本当にクソやろうだ。自分の子供が私だったら殺していたかもしれない。

入学式が終わり、教室に戻るとタッキーが場を仕切っていた。ちなみに仲林が世の中で本当に嫌いな人間が3人だけいるのだが、この男はそのうちの一人だ。人をいじめてマウントをとり、自分だけ気持ち良くなるという本当に最低な男だった。とは言え、場を仕切っていることに当時はありがたみを感じ、それに乗っかっていた。今でこそ仲林こんな感じだが、当時は結構根暗だった。

初日に仲良くなったのは水野と言う男だった。埼玉に住んでいて、頭も良く、櫻井さんのような顔をしていた。中学はサッカー部で10番をつけていたらしい。

仲林は高校でバスケ部に入る事を決めていた。もちろんバスケ経験は全くない。スラムダンクを読んで感動し、三井に憧れて入ったのだ。単純な男だろう?そうなのだ。相手に好きと言われると好きになってしまう単純な男なのだ。

高校時代の部活の話はちなみにほとんどない。合宿で血尿が出るくらい頑張ったが、どうせレギュラーになれそうになかったので、半年ぐらいで辞めた。結構投げ出しがちな男仲林だ。

仲林のクラスには5人ほど麻雀が出来る男がいた。入学して2、3ヶ月した頃だろうか、彼らと麻雀をしようと言う話になり、学校に麻雀牌を持っていき、みんなで麻雀をした。そこからどっぷりと麻雀にハマっていくのだが、クラスの中でも仲林は1、2を争うほど麻雀は強かった。

そして仲林はフリー麻雀デビューを目論み、吉祥寺に昔あったダンヒルと言う雀荘に足を踏み入れた。

ドアを開くとタバコの煙たい臭いがした。仲林は舐められてはいけないと思い、接客をしてくれたメガネの男性にこう言い放った。

「打(ぶ)てますか?」

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そう、当時哲也が流行っていたため、仲林は麻雀はブツものだと思っていたのだ。こう言える事が手慣れてる感を出ている、こいつトーシロじゃない感を生み出すものだと思っていたのだ。多分他の誰もが経験した事のないウマブリの一つだ。ここでもピュア林が発動してしまった。お恥ずかしい。それを聞いたメガネの男性は仲林に対し、こう言った。

「うてません。」

バッサリ斬られた。それはそうだ、学ランで雀荘に入ったのだから無理に決まっているだろう。この時のことを鮮明に覚えているのだが、このメガネの男性は水巻さんだった。初めて出会った麻雀プロは水巻渉だったのだ。しかしながら仲林のフリーデビューの機会は閉ざされてしまった。水巻さんにどこか打(ぶ)てるとこはありませんか?と聞くと、東急の裏にあったあぶさんと言う雀荘を紹介された。そこでは学ランで麻雀を打っている人がいると言う話をきいた。

仲林はそれを聞き、あぶさんに向かうのであった。

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