見出し画像

メディカルサポート ~二人三脚で歯科業界に新風を~

メディカルサポートは、2018年7月に設立され、同年9月にジャフコから資金調達を完了。現在7つの歯科クリニックを支援している経営コンサルティング会社だ。

インプラントやマウスピース矯正(インビザライン)などの自由診療領域において、業界をリードしてきた大手クリニックを中心にM&Aや出店計画に関する経営戦略コンサルティングを行っている。

本記事は、ジャフコの投資先支援を紹介する連載の第1弾。メディカルサポートの中根氏とジャフコの村井氏に、二人三脚の3カ月間を振り返っての感想を聞いてみた。

メディカルサポート 中根 高志 執行役員

中根 簡単に自己紹介させて頂きます。私は、キャリアの大半を歯科クリニック業界に身を置いています。もともとは国内大手の歯科クリニックで、経営というと言い過ぎですが、運営を全面的にバックアップするという仕事をしてきました。

 歯科クリニックのイメージというと皆さんは恐らく家の近くの歯医者のイメージがあるかと思いますが、前職の歯科クリニックは審美中心です。ただ、その歯科クリニックも最初はいわゆる町の歯医者でした。30年以上前は町の歯医者がほとんどでしたが、業界でもいち早くインプラントに取り組み、当時珍しかった審美系の歯科クリニックへ舵を切りました。今でこそインプラント治療は広く認知されていますが、30年以上前の黎明期から取り組んでおり、インプラントの普及をはじめ、日本の歯科医療をリードしてきたという自負があります。
  その後、インプラントに加えて、インビザラインという透明なマウスピースにより歯の矯正を行う治療にも早期から取り組んでいます。こちらも最近は、一気に認知度が上がっていますね。

 前職では、入社当時、管理系の人材が私ひとりでした。今も歯科クリニックはアナログな管理が多くありますが、当時はPCやスマホも無かったので、さらにアナログでした。患者様のアポイントは全て手書きで管理して、キャンセルがあると手書きで書き換えていたので、よくダブルブッキングをして患者様にご迷惑をおかけしていました・・・。しかも、ドクターやスタッフの採用育成、シフトの管理だけでなく、技工物の伝票確認やレセプト計算も全てひとりで対応していました。土日も関係なく深夜まで働き詰めで本当に大変でしたね。10年くらいやった後に、部下も複数出来てだいぶ楽が出来るようになりましたが(笑)

そして昨年の夏、その部下数名とともにメディカルサポートに合流しました。

中根 ジャフコからの出資を受けた当時は、事業の座組はおろか、会社の管理部も立ち上がっていない状況でした。ここを全面サポートしてくれたのが、ジャフコの村井さんです。弊社の事業所がある名古屋に3カ月間常駐してもらいました。

村井さんにお願いしたミッションは大きくこの5つでした。

① クライアントである歯科クリニックのレセプト計算体制の再構築
② クリニックの訪問診療事業の拡大
③ 当社とクライアントのクラウド系システムの導入・切替え
④ 事業拠点の集約
⑤ 予算・資金管理

中根 私は事業には詳しいものの、数字があまり得意ではないので、⑤の予算・資金管理は村井さんに全面的にお任せしました。
業界全体に言えることですが、歯科クリニックは計数管理をちゃんと行えていないところが多くあります。村井さんから学んだ定量化による意思決定の見える化や指標の活用方法は、今後の経営に活かせるエッセンスでしたね。

ジャフコ 村井 丹

村井 3カ月間という短い期間でしたが、充実した毎日でした。

印象に残っているのが、給与計算・勤怠管理・経理を全てクラウドに移行したことです。手書きが多く、まだまだ紙媒体が主流の歯科クリニックで、ペーパーレス化を進められたのは大きなインパクトがあったと思います。

単なるツールの導入ではなく、クライアント側の長い歴史の中で積み重ねられてきた慣習を尊重しながら、経営目線で業務効率化や不要な人件費の削減について議論できたのが良かった。ペーパーレス化をジャフコでも推進していた経験があったので、自信を持ってミッションに当たることが出来ました。

一方で反省点もあります。私たちのサポートの目的は、投資先の企業に独り立ちしてもらうことです。クライアントの訪問診療事業を拡大させるにあたり、内製化のため人材採用を進めることにしたのですが、ここに私自身が関わり過ぎたと思っています。確かにプロジェクトの進捗は良くなりますが、今後のことを考えると、もう少し会社のメンバーに分担しておくべきでした。

中根 村井さんがそんな真面目な事を考えていたとは初めて知りました(笑)こういう対談みたいなのをすると普段言えない話が出来るのでいいですね。話が脱線してしまいましたが、村井さんはじめジャフコには手厚くサポートして貰っているので、その期待に応えたいですね。

 メディカルサポートは歯科業界を変革するというミッションがありますが、このミッションをやり遂げるためには、多くの施策を同時並行かつ高速で回す必要があります。この3ヶ月、村井さんと一緒に仕事をする事で本当に良い勉強になりました。会社自体もボトムアップ型に切り替わり、メンバーのモチベーションも上がっているので、これからますます頑張りたいと思います。

最先端技術の歯科診療を全国へ

中根 今後は弊社のサービスラインナップを拡充し、全国展開にも取り組みたいですね。医療法人へのコンサルティングは、従前ではやりきれなったABテストなどの手法を用いて、更に効率化させていく予定です。テクノロジーの進化で、今後はますます多くの歯科医療が生まれてきます。そういった最先端の診療をいち早く世の中に広めていきたいですね。

 また、弊社の「歯科業界を変えたい」という思いに共感して、様々な分野のスペシャリストが集まってくれました。彼らに能力を遺憾なく発揮してもらうため、会社のカルチャーも全員でつくり上げていきたいと思います。

村井 ジャフコはフロントの投資部員だけでなく、普段は会社の裏方を守っているメンバーまで、投資先の支援に直接関与しています。投資先の課題に合わせて最適なメンバーをアサインできるのは、うちの層の厚さの証明ですかね(笑) ジャフコでの経験を活かすことができて、私自身とても楽しかったです。

中根 余談ですが、村井さんの送別会で、弊社のあるメンバーが号泣していました(翌日聞いたら覚えていませんでしたが(笑))ジャフコはフリーアドレスでスーパーフレックスと聞いているので、継続的に名古屋にもお越し頂けると嬉しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?