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【実はJAFCOも投資していた!】時価総額Amazon越え📈|最近話題の「NVIDIA」について明日から語れるようになる記事

はじめに

「NVIDIA」という半導体企業が時価総額ランキングで「GAFAM」などITバブルの覇者とその名を並べる時代が来ました。

今年の2月12日、NVIDIAの時価総額はAmazonを越え、世界の時価総額5位にランクインし、2月14日にはAlphabet(Google)を越える記録となりました。

世界の時価総額TOP10(単位:1兆USドル)
companiesmarketcap.comの公開情報(2024年3月11日時点)を基に筆者作成

NVIDIAの事業概要

NVIDIAは、主にGPU(Graphics Processing Unit)の設計を行っています。そもそもコンピューターにおける情報処理は半導体で行われています。 GPUはその一種で、CPU(Central Processing Unit)と並んで語られる事が多いです。CPUは汎用的かつ複雑な処理を強みとし、GPUは、CPUからの命令を基に、一度に大量の計算処理を同時並列的に行う事を強みとします。NVIDIAはGPUの市場を独占的(90%以上)に支配しています。

ちなみに、NVIDIAは自社で設計した半導体をファウンドリー(顧客の設計データに基づいて受託生産を行う)と呼ばれる企業に委託する形で生産しますが、主要パートナーであるTSMCも急成長を遂げています。NVIDIAの代表がTSMCに手紙を送り、それを受け取ったMorris Chang氏(TSMC創業者)がNVIDIAに電話をかけ、そこから30年近くにも続くパートナーシップが始まったそうです。

JAFCOとNVIDIA

JAFCO 投資先上場企業一覧

今や世界を席巻するNVIDIAですが、JAFCOは過去に投資を行なっていました。
上記は、JAFCOの投資先一覧資料です。
国内外の投資先上場会社が計1,024社(2023年3月31日時点)リストアップされています。上部リンクから、次世代のNVIDIAを探してみてください。

データでみるNVIDIA

NVIDIAの株価推移(単位:USドル)
Macrotrendsの公開情報(2024年3月11日時点)を基に筆者作成


NVIDIAの売上高推移(単位:百万USドル)
Macrotrends及びNVIDIAによる公開情報(2024年3月11日時点)を基に筆者作成

AIブームが生んだNVIDIAの商機

NVIDIAの快進撃は、AIブーム、そして昨今の生成AIフィーバーと密接に関係しています。

NVIDIAが強みとするGPUは、従来ビデオゲーム向けに開発されてきました。ゲーム市場へ圧倒的な供給実績を誇り、1999年には株式上場も果たした同社ですが、超高速かつ膨大な情報処理が不可欠となるAI開発と自社製品の高い親和性から、他社に先行してデータセンター向けGPUの提供とそのGPUをAI開発などのグラフィック処理以外の用途に応用するための開発環境(CUDA)構築に取り組みました。

NVIDIAは生成AIの登場にも強く関わっており、世界に衝撃を与えたOpenAIも、NVIDIAとのパートナーシップにより、ChatGPTを開発しました。

日本でも先日SoftBankが、NVIDIAのGPUを2,000基以上搭載した国内最大級の計算基盤を活用し、国産LLM(大規模言語モデル)の開発を開始した事を公表しています。

米国のTop Tier VCであるSequia Capitalは、創業間もないNVIDIAに出資しており、同社のAI分野への戦略転換について、歴史上最も優れたピボットの成功事例であるとしています。

👆Sequia Capitalの公式HP上で公開されているポッドキャスト
👇そこで経営陣が語っているNVIDIAの軌跡について以下にまとめます

NVIDIAの軌跡

【創業秘話】
▪️1993年、Jensen Huang氏, Chris Malachowsky氏, Curtis Priem氏がNVIDIAを設立
▪️3名はWorkstationという業務用コンピューター向けに画像や映像(Graphics)をスクリーン上に生成(Rendering)する、技術開発のプロジェクトで出会った
▪️NVIDIA始まりの場所はJensen Huang氏がアルバイトとして皿洗い等をしていたデニーズ
▪️PCに大きな可能性を感じ、リバースエンジニアリングで関連技術について徹底的に調べた
▪️PCに3Dグラフィックを応用し、ゲームやマルチメディア体験に革命を起こすと決意

【創業後3年間】
▪️Jensen Huang氏が資金調達に向け相談した前職(LSI Logic)の上司は「事業内容は知らないけど、僕の部下が君の元に向かうから、お金あげて」とSequia CapitalのDon Valentine氏に繋いだ
▪️Don Valentine氏は「このお金を失くしたら命は無いと思ってね」と言ってシード投資を実行
▪️Jensen Huang氏は「創業3年間の失敗だけで1冊の本が書ける」とPMFの苦難を振り返る

【NVIDIAを倒産の危機から救ったSEGA】
▪️SEGAと3Dグラフィックをゲームに応用する一大プロジェクトに着手
▪️開発中モデルの欠陥に気づく(当時売れまくっていたWindows製品への互換性がなかった)
▪️開発中止(SEGAからの報酬が無く倒産する)か開発続行(将来市場に取り残される)の選択に葛藤
▪️Jensen Huang氏は正直に事情を説明し、無理を承知で契約通りの満額支払いと納期の6ヶ月延長を依頼したところ、当時SEGAの代表であった入交氏がなんとそれを許諾
▪️SEGAのおかげで稼ぐ事が出来た6ヶ月分のランウェイでRIVA 128が誕生し、それが爆売れした事で、NVIDIAは倒産の危機から免れた
▪️そこで稼いだ資本を元に最初のGPU(GeForce 256)を開発し、それが今日のNVIDIAの躍進を支える大発明となった

Nvidia: An Overnight Success Story 30 Years in the Making
Sequia Capital

おわりに

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