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真実を知って、ショックを受けた人への対処

 昨日、笹原俊さんのtwitterを見ていて、興味深いご指摘がありました。

 元々の文脈は、横田めぐみさんを巡る笹原さんの記事について、感情的な反発ツイートが頻発していて、どんな人々がツイートしているのかを、笹原さんが調べたというものでした。

 「拉致問題解決についての政治的運動を行っている方々の、組織的反発」と、笹原さんは考えました。

真実が明らかになった時に起こること

 ただ、注目すべきは次のtweetです。

 元は、同一スレッドの、複数のtweetですが、関連部分をまとめて、示します。

 “よく考えてみると、この現象の背後には、別の巨大な問題が存在していることに気づき、愕然としました。
 彼らが必死に反発するのは、もしも真実が明らかになってしまうと、彼らが現在心血を込めて行っている運動が、無駄であることが明らかになってしまうからです。

 そしてこれは、拉致問題に限ったことではありません。

 情報開示が行われた時点で、銀行員や経済学者、医師や製薬会社、赤十字や国連の職員など、自分たちが一生をかけてやってきた仕事が、何の価値もないことだった、自分の人生は無駄であった、とわかってしまう人々がたくさんいます。”

 そして、欧米や日本で起こり得る懸念を、こう予測しています。

 “欧米においては、暴動が起きるかもしれませんが、日本では黙って死を選ぶ人が多いでしょう。このままでは数十万単位での自殺者が出てしまう可能性があります。”

 よって、情報開示がなされた時点での、救済策を事前に考えておく必要を訴えておられます。

 “これらの方々の救済策を、事前に考えておかないと、極めて危険なことになります。現時点では、ベーシックインカムの早期導入しか思いつきませんが、情報開示前に、ほかにもいくつか方法を考えておくべきでしょう。
フォロワーの皆様の、お知恵をお借りしたいと思います。”

 笹原さんの懸念は、もっともです。

 2021/1/29に、「真実の受け止め方:5段階」という記事を投稿しました。

 笹原さんが懸念されている危惧を、私も、そこで述べました。

 基本的な考えは、その記事に記した通りですが、いくつか付け加えたいこともあります。

真実を知った時の個人的体験

 まず、個人的な経験を述べます。

 私は、2016年2月、些細なことから、自分が両親から受けてきたのが、「虐待だったのではないか」というはっきりとした疑念を抱きました。

 目隠しがちょっとズレたような気持ちでした。

 その時、怒りとも悲しみとも混乱とも表現しがたい、強い感情が、私の中を、一日中駆け巡っていました。

 たまたまその日は、定期的に行っている講座のクラスがあったので、一時的であれ、精神の均衡を取り戻すことはできました。

 それから、年上の異性の友人に、毎日メールを出し、応答してもらうという形で、自分の人生や両親との関わりを振り返っていきました。

 他にも状況を過酷にさせる要因があり、感情の混乱が鎮まるのに、数ヶ月かかったのを覚えています。

 同時に、虐待についても本を読み、少しずつ、理解を深めていきました。

 私は何よりも、自分が何をされてきたのかを理解したかった。

 読書と友人たちのサポートで、感情の整理と、物事の理解、枠組みの拡大をしていきました。

 多分、一人ではこれらはできなかったでしょう。

ショックから立ち直るには他者のサポートが不可欠

 さて、以前の記事でも指摘したように、情報開示によって、多くの人が多大な混乱とショックを経験するでしょう。

 そこから脱け出し、人生に秩序を見出していくには、理解ある他者の、忍耐強いサポートが不可欠です。

 一人で全部をやる必要はありません。

 一人でやろうとすれば、共倒れになる可能性があるからです。

 まずは、ショックを受けている人たちに、抱えているものを徹底的に吐き出させ、感情を感じ尽くすように勧める。

 感情をすぐに表現する人は簡単でしょうが、むずかしいのは、教育その他で、感情を表現するのを恥ずかしいと教えられてきた人たちです。

 そういう人たちには、感情の表現の仕方を、辛抱強く伝える必要があります。

 タッピング、手放しワークなど、方法はいろいろあろうかと思われます。

 そして、ある程度、冷静さを取り戻して、既に真実を知った人の話を聞く余裕を回復してきたら、自分がいつ、何をきっかけに、どういう過程を経て、目覚めていったかを、相手の状況を見つつ、伝えていく。

 また、ショックを受けた人の反応が至極自然であることも述べる。

 相手には相手のペースがあるので、被援助者の状況を尊重し、彼らが自分の足で立ち直れるのを、辛抱強く待つ忍耐と愛を必要とします。

 「こんなこともわからないのか」という罵倒や、「もうその話は終わっただろ」というのは、完全に逆効果です。

 援助者の成熟度合い、開かれた態度、忍耐強さが問われる、厳しい、しかし、尊い務めです。

 私は専門的にそうしたことを学んだ人間ではないので、以上のことは素人考えと、お受け取りください。

専門職に就いている人たちのショック

 笹原さんが特に危惧しているのは、専門職に就いている人たちが、ショックを受けて、「自分たちが一生をかけてやってきた仕事が、何の価値もないことだった、自分の人生は無駄であった」と気づいてしまう事態です。

 ほとんどの人たちは、仕事への意欲をなくしてしまうでしょう。

 社会機能のマヒも起こるかもしれない。

 専門職の中にも、既に真実に気づいている人もいるでしょうが、そうでない人もいます。

 だから、いざ、「情報開示」がなされたら、慎重に接する必要はあるものの、弱っている人の近くにいる人が、手を差し伸べる必要があると思います。

 たとえ充分な技術や知識を持っていなかったとしても、です。
 
 笹原さんのスレッドにも、有益なコメントが多数寄せられていますから、どうぞご参照ください。

 また、この記事のコメント欄でいいので、他に有益なこと、本やサイトなどがあれば、御教示いただければ、幸いです。
 

( ´∀`)サポート本当にありがとうございます!!😭😭😭🥰🥰🥰 (  ・ ∀ ・)ご恩返しするためにも、今後も一生懸命頑張ります!!😊😊😊