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春の短歌

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2024/1-3、短歌とマイクロノベルの予定です。
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2024年5月の記事一覧

平ら

オフロードバイクは不要なんだってカバが歩いた地面は平ら 何ものも平らではありえないとあな…

3

建築

ピタゴラ装置転げつづけていてもなお静まりかえる卵のなかは 卵に入る。中は採光や間仕切り…

7

食卓

ようやっと(バイト探しはインディード)見つけたものの球体のマグまるで容量がわからない  …

2

桟橋に片手袋の残されて色めくラウル・デュフィの港 カタログで選んだ桟橋。カタログで選んだ…

1

未来(過去)

あらかじめ(馬鹿げたほどの数の星)すべて未来で失われている 真夜中のプール、真っ暗ななか…

3

ジェニー(ミッフィー)

どうしても代わりばんこに片足で飛び跳ねられぬわたしのジェニー 映画館、椅子の背にミッフィ…

1

そらんじる

朔太郎の詩をそらんじて閉じ込める動画の中のふしあわせな犬 キャロルの犬博物館、ミルハウザーのバーナム博物館、マンディアルグの黒い美術館、イーザウの盗まれた記憶の博物館、ディックの顔のない博物館、ぜーんぶ現実のものになってあらわれて一堂に会しちゃったりしたらああどんなに愉しいだろうか。あなたはそう言ってトルコのフルーツ味サイダーをごくりと飲んだ。

境界

坂道を転がり落ちる鞄から古い歌集をひらひらさせて よもつひら坂を歩く。どこか別の世界へ出…

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世界

今ここに世界の全てのふわふわを愛しつづけることを誓うよ かるいお姫さまを読んだ。偽の重力…

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不在

ぼくの人生のうち少なくとも二十五年間は自転車の上で費やすことになるというアプリの通知 大…

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するとあなたは腹を立て本を奪えり焚火の中で燃えてゆく薪 薪を切って、火をつけた。本の数だ…

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