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バンコク封鎖日記 Day8:「感謝の拍手」

日記8日目です。

今日はとても穏やかな日曜日だった。ホテルでゆっくり目ざめ、朝食を取り、本を読みながらお茶をし、子供と自転車に乗ったり散歩をしたりして、昼寝をした。こういう何もしない時間というのも普段はなかなか取れないので、バンコク封鎖の日々も、意外と良い骨休めになっている。

感謝の拍手

夜は、近所までお弁当を買いに行った。バンコクは今、外食が出来ないので全ての食事が自炊か、デリバリーかテイクアウトだ。

ふつうの居酒屋やレストランも、多くのお店は今はお弁当を用意している。もちろん通常の営業と比べると、いくらお弁当を売ったところで売り上げは大きく落ちているだろう。それでも今をしのがねばならない。せめてと思いお弁当を買い、お礼と励ましの言葉を伝えた。皆苦しい時期を耐えている。

夕方外へ出かけると、お弁当を片手に歩いている人が多いのが今のバンコクの光景だ。コンドミニアムのエレベーターで会う人とお互いのお弁当を覗きあってニッコリしたり。皆で同じ不自由を共有しているからこその、不思議な連帯感が生まれている気がする。

夕方、人づてで「今日から、夜8時にベランダに出て拍手をしよう」という案内が送られてきた。フランスで行っている運動のようで、最前線で頑張っている医療機関の方々への感謝の意を示そうという運動だ。

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やってみようと思い、家族でコンドの外まで出て、拍手をした。まだ初日だからか参加している世帯は限られてはいたが、「ヒューヒュー!」と声を出したりして、色々な家から声と拍手が聞こえてきた。駐車場のおじさんが「これは何?」と聞きに来たので趣旨を伝えると、あぁ、と嬉しそうに一緒に拍手をしてくれた。

子供たちには、いま一番頑張ってくれてるのは、お医者さんはじめ医療関係者だから感謝の気持ちを持ちなさいということと、そのために私たちは少しでも感染を広げないために頑張らないといけないんだよ、という事を伝えた。こうした経験も、彼らの人生の中の一つの記憶として、何かの意味を持って刻まれるだろう。

さてその後は、無料になっている三国志を読んだり、タイ語のオンライン授業(今日はテストだったので気合を入れて単語を覚えた)だったり、と色々とインプットをして過ごした。

また明日から新しい一週間が始まり、そして4月が始まる。バンコクは、少なくとも4月末までは封鎖状態が続く。まさかこんな4月になるとは思わなかった。コロナの状況もますます変化していくだろうし、経済やビジネス環境も激変するだろう。気合を入れて、毎日を過ごしていきたい。

日本にいる人からは、ともすると日本の警戒感のゆるみも伝わってくる。油断していたばかりに、東京がオーバーシュートしてしまった、ということが無い事を遠くから願うばかりだ。

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