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悪い人間としての自分について

「誰に対しても悪人、なんて人間は実在しない」
…というのを最初に見かけたのは誰の文章からだったかな?
森博嗣の作品で決定的に印象づけられたんだけど、更に年月を経るうちに、だんだん自分自身についてもそうなんだろうな…と思い当たるようになってきた。

私は決して誰に対しても「良い人」とは限らない。
私のことを「悪い人間」としか思わない人もいる。(私のようにバカ正直に言ってしまわないだけで、自覚している人も少なくはないだろう)
私はそれに対して「お願いだからそんなふうに思わないでぇっ」と懇願したいような気持ちにもなってしまうけれど、相手の気持ちを変えることはそう容易くない。

そして、同時に。
「悪い人間と思われている自分」を、自分に対してそのまま放っておこうとも思わない。
まして「どうせ自分は悪い奴」と開き直りたいとも思わない。

少なくとも、自分から何かしら嫌な思いをさせられた人がいるのなら(そうしてそれが明らかに自分の問題に起因するのなら)、私はそれを繰り返さないために自分にできる限りのことはして改善を目指す。

ただし、できないことまではしない。
その境界線を見極めるのも決して簡単じゃないけど。
境界線の向こうまで求めてしまって、それができない自分に絶望したくもない。
同時に、できることなのにしないでのうのうと生きていたくもない。

…それだけの話ですが。

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