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介護離職ゼロはこれで実現できる!

今回も、企業の介護離職対策についての話です。

安倍晋三元首相の大号令ではじまった介護離職ゼロ社会構想。とてもキャッチーでクールなフレーズではありますが、例によって尻つぼみ?というか、変な方向に行っています。

厚労省の『中小企業育児・介護休業等推進支援事業』においては、仕事と家庭の両立支援プランナーなる概念が登場し、これがな・な・なんと、例によってパソナ社に委託されているのです。

運営部隊であるパソナ社の『介護支援事務局』は、中小企業の介護離職対策として「支援プラン」の作成方法をガイドしてくれるのですが、これを作成した企業には年間150万円の助成金が出る…という話なのですが、なんか匂ってきませんか?そう感じるのは果たして私だけでしょうかねぇ。

で、当然のことながら、同社は介護支援プランの作成をサポートしてくれるだけで、老親介護のことで苦慮しているビジネスパーソン個々の問題解決には一切関与してくれないとのことです。

ビジネス現場が希望するのは、介護支援プランを作成して助成金をもらうことではなく、老親問題を解決してくれることです。国家予算が、本当の意味で介護離職対策に寄与しないであろう事業におカネを垂れ流されていることに対し、痛惜の念を禁じ得ません。ましてやそれが、またしてもパソナ社の懐に入っているなんて、実に不条理なことではありませんかっ!

興奮してしまいましたので、ちょっとクールダウンして…。
改めて、各企業の介護離職対策は、残念ながら片手落ちです。相談援助の国家資格・社会福祉士として、以下のような現場の声を汲みとり、これから各メディアにひとつの提言をしていきます。あと、ダメモトで、一部の政治家にも。

【ビジネスパーソンたちの実情と本音】
・50代以上のビジネスパーソンの5人にふたりが老親問題を抱えている
・現役世代の9割超が「親に何かがあったとしてもできれば職場を離れたくない」
・介護休業を取得した現役世代の8割超が「取らなければよかった」と後悔

コロナショック以降、私どもが運営する年中無休電話相談サービス『お困りごとホットライン』に大きな変化が生じています。従来は相談者の8割が後期高齢者でしたが、現在は7割超が40代・50代です。つまり、老親問題に苦慮する現役世代からの相談が圧倒的に増えているということです。

『仕事と介護の両立』なる厚労省の大号令の下、多くの企業が、介護休業制度に加え、「フレキシブルな勤務形態」・「有給休暇積立制度」・「外部相談窓口の確保」を講じていますが、これらはいずれも、現役世代に親の介護に直接携わることを強いる結果を招いています。それでは仕事や家庭に支障が出るのは必至です。

また、老親問題で現役世代を疲弊させる要因トップ3は、「不穏行動を伴う認知症の入院先確保」・「財産承継に係る面倒や不利益(いわゆる争族)」・「予算に合致する介護施設の確保」であることもわかっていますが、パソナ社はもちろん、現在各企業が提携している外部相談窓口でも、現役世代が欲するこれら実務の代行には対応してくれず、地域の公的機関が提供するサービスと何ら変わりがありません。

これからの企業には、介護休業制度とは別に、親に何かがあっても職場を離れずに済む労務インフラの整備が求められるのではないでしょうか。

実は、いつでも何でも気軽に相談できて、実務代行までカバーしてくれる社会福祉士事務所とのパートナーシップにより介護離職ゼロを実現した企業が港区東新橋あります。

同社では、「介護と仕事の両立」という建前論に流されることなく、「親の介護のことで職場を離れたくない」・「そもそも介護と仕事の両立など無理」という現場の声と社員の本音に注目し、老親に何かがあっても職場を離れずに済む施策を昨年末から導入しています。

その施策というのは実に単純明快かつ合理的なものですが、その社会資源が世間的にはほとんど認知されていないため、多くの企業は外部相談機関に多くのムダなおカネを垂れ流している状況です。

で、この会社が行きついた施策を導入することで、我が国の介護離職問題は99%解決します。今は亡きアベチャンがぶちあげた介護離職ゼロ社会があっという間に実現してしまいます。SDGs、サステナビリティ、ダイバーシティの観点からも、従業員満足も企業イメージも一気に上がるはずです。株価も上がるかもしれません。そんな、まさに目から鱗な解決策を、是非とも広く知ってほしいと願っています。

このマル秘ソリューションを、これからビジネス界に展開していくつもりです。長くて暑い夏になりそうです。燃えながら驀進していきます。若くて感度が良くて向上意欲旺盛な社会福祉士の同志たちと。

この国に、(建前ではなく)本当の意味で『従業員と家族をまもる企業』が増えていくことを願っています。

No cross , no crown . Inshallah !


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