見出し画像

働き方改革時代に選ばれる会社の福利厚生はこれ!社会福祉士による『老親問題丸ごと解決サービス』

仕事では当然のようにリスクマネジメントしている人たちも、プライベートでは意外と無頓着なものです。そして、現代のビジネスパーソンにとって最大のリスクと言えば、それはズバリ、老親です。タチが悪いことに、このリスクはほぼ100%確実に起こります。配偶者がいる人であれば、そのリスクは最大で4倍にもなります。
 
にもかかわらず、ほとんどの人がこのリスクにそなえていません。そなえようともしていません。おそらく潜在的にはわかっているものの、微妙な親子関係ゆえに目をそらしたり、面倒くさがって漫然と先送りしたり...。そうしているうちに、ある日突然、老親リスクが現実のものとなるのです。
 
さらに、当の老親側も、ほぼすべての人が老い先にそなえていません。あるいは、そなえたことになっていません。単なる能天気や、履き違えや先送り。いずれにしても、ある日突然事が起きて、わが子に助けを求めることになるのです。
 
多くの場合、何のそなえもできていなかった老親にまさかが起きた時、仕事や家庭で超多忙な現役世代の携帯電話が鳴り響きます。発信者名を見て一瞬ギョッとしながらも、「面倒な用件じゃなきゃいいけれど」という本音に蓋をしながら、平静を装って「どうしたの?」と訊いたその瞬間から、それまで目を背けてきた老親介護の問題が自分事として降りかかってくるのです。
 
まさに、親のまさかは子のまさかなのです。親はひとりじゃ死んでけないし、親子の縁は死んでも切れません。あなたがやるしかないのです。まずは、老親とはリスクであるということを認識する必要があります。
 
家族の介護はプロに任せよう…という趣旨で介護保険制度が施行されたのが2000年のことでした。ですが昨今では、自分や配偶者の老人が要介護状態になったなら遠慮なく職場を離れていいですよ...といった感じで、企業においては、介護休業制度が当然のように幅をきかせています。
 
同制度は、まだ老親リスクが現実のものとなっていない人たちにはほとんど認知されていないものの、いざその時を迎えた人たちは、介護休業を取得すべきか否かで頭を悩ませることになります。そして、多くの場合、93日間の介護給付金(通常賃金の67%)を保障されながら老人介護に取り組んだとしても、なかなか問題解決に至らない。それどころか、現役世代の心身が疲弊したり、家庭がおかしくなってきたり、復帰後に職場で不利益を被ったり...。そんな具合で、「介護休業など、するんじゃなかった」と後悔する人たちが後を絶ちません。
 
そもそも介護休業制度は、現役世代の介護離職を防ぐ目的で、老親がエンディングを迎えるまでの方針決めや段取りに短期集中で取り組むべき3ヶ月です。でも、実際に老親の実家に戻れば、否が応でも介護に携わらざるを得ないわけです。多くの場合、本来は遮断されなければならないはずの在宅ワーク(取引先やチームメンバーとの業務連絡や資料作成等)を続けながら、です。これはもう、在宅で仕事と介護を両立せよと強いられているようなもので本末転倒です。はっきり申し上げますが、仕事と介護の両立など、できるわけがありません。
 
さらに、現行の介護休業制度が問題なのは、介護休業取得の際の判断基準に「介護対象が要介護2以上」とあることです。これが取得要件であるかのように誤解曲解されてしまっているケースがかなりあります。
 
例えば認知症の兆しが出始めたとしたら、できる限り早期に医療介護のみならず財産承継の段取りまで済ませてしまわなければなりません。そうしないと、症状が進んでしまったら最後、老人名義の全財産が成年後見人という赤の他人に管理されるという地獄が待っているからです。しかも、老親が他界するまで永遠に、毎月の報酬や経費まで支払いながらです。そんな、地上の誰ひとりとして望まないような地獄を回避するためには、医療介護および財産まわりの手続きを短期集中でこなさねばなりませんから、3ヶ月という猶予があれば実に助かるというものです。
 
しかしながら、こういう作業をすべき、老親に認知症の兆しが出始めた時期には、多くの場合「要介護2」以上と判定されることはほとんどありません。実際、認知症の確定診断がなされた人の70%が要介護1以下なのです。
 
そうなると介護休業を取得できないということになって、有給休暇を消化しながら対応せざるを得ません。しかし、現実的には無理です。兄弟姉妹がいれば猶更です。逆に「要介護2」以上の判定が出たとすると、もはや本人に判断能力はありません。となると、財産まわりのことはもう手遅れで、成年後見制度を利用する以外に方法はありません。で、老親が亡くなるまでの長きにわたって、あなたは赤の他人の管理下に置かれることになります。月々の報酬やコストまで支払いながら、です。これはもう最悪です。
 
あなた自身が近い未来、認知症になってしまったとしたら、全財産を一元の法律家もどきにすべて渡して管理されたいですか?娘さんや息子さんは、老親の医療費や介護費を引き出すにもいちいち事情説明して承認を取りつけて、はじめて老親名義の預金口座から出金してもらわなければならないという、信じられない状況が延々と続いていくのです。
 
それがイヤだというのであれば、老親世代の人たちは判断能力に不安が生じてきたとしたら即、老い先の面倒を見てもらうわが子に、おカネを先に渡してしまうことです。もちろん、無用な贈与税など課税されないように配慮しながら、です。すべては親側の意識と実行あるのみです。そうしないかぎり、親が死んだ後々までも、お子さんの胸の内に老親に対するネガティブな感情と記憶だけが残ることになります。
 
一方、現役世代の人たちが今すべきことは、老親のリスクマネッジをすることです。老親が何らそなえてないようであれば、そなえさせるように仕向ける必要があります。そうさせた上で、いつまさかが起きてもいいように、老親に判断能力が残っているうちに財産の引継ぎを済ませてしまうことです。
 
老親と向き合うのが面倒だからと言って先送りしている場合ではありません。あなたの仕事と家庭と人生がかかっています。成年後見人の呪縛を回避するために、今この瞬間から、老親リスクについての問題意識と当事者意識と危機意識を持ってください。80歳の5人にひとり、85歳の5人にふたりが認知症の世の中です。あなたと配偶者の老親たちが認知症でないという保証はどこにもありません。すでに非常ベルが鳴っています。
 
そうした状況下にある現役世代をたくさん抱えている企業に求めたいのは、縁あって入社してくれた社員と家族をまもる会社であってほしいということです。具体的には、「老親に何かあったら、どうぞ休んでください」ではなく、「老親に何かがあったとしても、職場を離れなくても大丈夫!」という労務インフラを整備することです。
 
多くの企業が委託している外部の相談窓口のような、”聞くだけ番長&言うだけ番長”ではダメです。それでは地域の公的な相談機関と何ら変わりません。相談に乗った上で、必要とあらば、老親問題に係る一切の実務代行まで行ってくれなきゃ意味がありません。となれば、委託すべきはただひとつ。相談援助の国家資格・社会福祉士以外にはありません。社会福祉士事務所と顧問契約を結ぶことをお奨めします。財源は、法定外福利厚生費にムダがないか確認してみてください。きっとあると思います。それで充当してください。
 
もちろん、介護休業制度を利用したい人は利用すればいいです。でも、老親の介護問題には極力時間や労力をかけたくないと考えている現役世代が9割です。やむにやまれず介護休業を取得した人たちが、その後どうなったか。家庭も仕事も予期せぬ方向にいってしまい、8割超の人たちが介護休業を取得したことを悔いています。
 
老親リスクというまさかは、ある日突然やってきます。そして、必ずやってきます。親のまさかは、あなたのまさかです。だからこそ、会社側には、医療・介護・財産をはじめとする老親問題のすべてについてワンストップで対応できる社会福祉士を確保してほしいところです。同時に、何かが起きてから相談するのではなく、老親があらかじめ老い先にきちんとそなえるように実践指導する機会を設けるべきです。社会福祉士であれば、これもお手の物です。
 
そしてもちろん、老親のみならず、40代・50代の現役世代のみなさんも、老親と一緒にそなえるべきです。若年性アルツハイマー(65歳未満の認知症)患者が10万人を超える日も近そうですからね。遅くとも四捨五入百世代(50歳以上)になったら、明日の朝、今朝と同じように目を覚ます保証はありません。そのことを肝に銘じてほしいと、さいごに添えさせていただきます…。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?