【告百104】終活を終えたらボケ予防に励む

ちょっと前の話になりますが、昨秋、『渡る世間は鬼ばかり』の橋田壽賀子さんの講演を聴きに出かけたことがあります。その際にいちばんは印象に残った話をご紹介します。
橋田さんの元気の秘訣はいつまでも仕事を持っていることだと仰っていました。
「病は気から・・・という言葉もあるように、気持ちを前向きに持つということは本当に重要なことで、その対象は、なにも仕事でなくてもいいのです。趣味でも道楽でもビジネスでも政治でも・・・。ただ、たまたま自分の場合は人様との縁もあって仕事だった」と。      
また、「要は、ワクワクドキドキ、ハラハラドキドキするような刺激が老化を抑制してくれるのです。なんの刺激もない生活に慣れてしまうと、ボケてないのにボケたようになってしまいがち」だとも仰ってましたね。
そんな話を聞いていて、友人の医者がこんなことを言っていたのを思い出しました。「認知痴症ではないのにボケているみたいになっている人は脳を使っていないからなんだよ。脳の老化で何が怖いかと言えば使わなくなってしまうこと。ただそれに尽きる」。
それでは、脳という臓器のどこから老化が始まるのでしょうか。そこがやられると、もの忘れが始まると注目される脳の「海馬」という部分があるのですが、実は、海馬より先に縮む部分が「前頭葉」です。前頭葉が縮むと意欲が落ちます。意欲が落ちて、楽しみもやる気もなくなって頭を使わなくなり、体も使わなくなって歩行能力が落ちたりします。
では前頭葉を使うとはどういうことでしょうか。これこそが感情の老化抑制、つまり、ハラハラドキドキの感情体験をすることなのです。ですから、奥さんが黄色い声をあげて嵐を追いかけ回しても文句を言ってはいけません。男性の場合には、ゴルフであれ、カラオケであれ、クラブ遊びであれ、奥さんは頭ごなしに叱ってはいけません。みんな、もうちょっと遊んでもいいのです。感情を若々しく保つことが老化予防の基本なのですから。やはり「よく遊び、よく学ぶ」ということが脳の健康維持には有効なんだなぁって改めて思います。

教訓。終活を終えたらボケ予防に励む ⇒ 終活とは「老い支度」と「ボケ予防」。わが子のサポートを得ながら足元を盤石にしたら、あとは一分一秒でも「まさか」を先送りするよう努力すること

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