治験終了と承認

mRNAワクチンについて、実しやかに流れる噂、デマ、嘘、思い込みは実に間違いだらけである。

無知から来る思い込みによる、噂の流布は重大でその事により救える命が救えない事態も招きかねない。

そもそもmRNAは、2000年代初めから研究され使用されて来た。充分な基礎研究の積み重ねにより今回の新型コロナウィルスに対するワクチン開発となっている。

丸で突然降って湧いた様に出来たワクチンではないし、論理的に基礎研究の積み重ねなくしてワクチン開発等出来るものではない。

今回の新型コロナウィルスに対するワクチンについても同じで約20年に及ぶ研究があったからこそ素早く開発出来たのだ。

そして、このワクチンに対して「治験が終了していない』と言う話しを散見する。これも全くの間違いである。

ワクチンには三段回の治験がある。

今回のmRNAワクチンに関しても、三段階ある治験を終了して後に承認されている。

通常接種後約6週間以内に、副反応が現れる。6週間を超えてからの副反応は考え難い。この6週間の副反応、ワクチンの効果を第三相まで終えて、さらに透明性の高い議論を経て緊急下承認となっている。

しかし治験終了が、例えば2023年と言う期日が記載された文書があるが、これは一体どう言う事か?

それは、追跡調査の問題である。ワクチンと言うものは接種した被験者をその後2年程追跡調査するのである。その追跡調査終了が2022年や2023年と言う事なのだ。

さらにこの追跡調査は、ワクチン効果の持続性や抗体の加減、その後再接種が必要かを見極める為の追跡調査である。

6週間を超えての副反応は考え難いので当然ながら、追跡調査はその様なものになる。

治験が終わっていない!安全性が確認されていない!と言うのは全くの間違いである。

接種するかどうかは個人の自由であるが、思い込みの流布による被害は防がねばならない。

因みに今から約20年前と言えば、我が国ではワクチン訴訟に敗訴し、集団接種を辞めた時期でもある。

しかし世界は来たるべきパンデミックに備えて基礎研究を怠りなくやって来たのだ。

薬品メーカーも全面敗訴となれば訴訟と賠償のリスクを負ってまでワクチン開発に着手はしない。

今後も我が国の国民がワクチンに対する『無用なアレルギー』を持つならば、パンデミックには対応出来ず、そこを敵対国から狙われてしまうであろう事は明白である。


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