大人は曖昧だ

大人とはどういうことか、答えなさい。という問題があったら、その答えをやんわり〈これが水なのかお湯なのか分からないぐらいやんわり。黒でもない白でもないグレー、しかも幅広い、そんなぐらいで答えられるのが大人だと思うなあ、と思います〉とでも答えよう。

学生の頃はあんなにテストで答えが求められ、〇か×かの二択。点数も付けられる。なのに社会に立ったらグレーを良しとすることの多さに私は衝撃を受けた。最初は白黒はっきりつけるのが正義とばかり思っていたがそうではなかった。それは仕事もプライベートも。曖昧を知り、良さを知ってから、人間関係に名前は必要なのか。彼氏彼女って肩書は必要？と思ったりした。私たちが分かってればいいよね、と思ったり。でも心のどこかでは私のことどう思ってる？って聞きたくなる。どうも思ってない、って言われて傷つくかもしれないと思うのはどこかで期待しているからなのだろう。

大人は曖昧だ。
はっきりとした曖昧。
大人は手探りで、楽しい。