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弟の嫁ちゃんのお母様の葬儀。

弟の嫁ちゃんのお母様の葬儀に行ってきました。

半年くらい前に具合が悪いと病院に行った時には、大腸がんから始まりあちこち転移していて末期の状態だったそうです。
抗がん剤で少し持ち直したものの進行は止まらず、先月にもって1ヵ月と医師から宣告されたそうです。
本人の意思で入院延命治療はせず、ストーマ手術を受け自宅から通院緩和ケアを選択。

弟家族はうちの両親の配慮で嫁ちゃんの実家の近くに居を構えていたので、嫁ちゃんは仕事を辞めお父様と2人で看病、弟は仕事を増やして2人の子供の世話をしながら、社会福祉士としてできることを精一杯やっていたようです。

何もしない義弟一家。

嫁ちゃんにも実の弟がいて、別の場所で家庭を持っているそうですが、実母が末期のがんだと連絡があったにもかかわらず、何もしてこなかったそうです。
葬儀の際も、嫁ちゃんとお父様があれこれしているのに、言われた時以外前に出てこず、嫁ちゃんが寝てしまった娘ちゃんを抱っこしていた時だけ遺影を持って突っ立ってるだけの人でした。
うちの弟が結婚前提で嫁ちゃんとお付き合いをしていた頃、自分の車の駐車料金が上がる前にどかしてこい等と、何度かお母様経由で言ってくるような人なので、予想はしていましたがここまでひどいとは思わなかったと弟もさすがに呆れていました。

お母様のすごいところ。見習いたいと思ったこと。

義弟のやらかし話はもっとあるのですが、そんなことを思い出しながら書いてもイライラするだけなので、お母様のすごいところを書いていきます。

お父様が公認会計士をされていて、お母様は専業主婦でしたが、持ち前の社交性でお父様の仕事を接客面で支えていたようです。
何故か私を気に入ってくれて、季節か変わるごとに両親宛てと、私個人宛てにプレゼントを贈ってくれる心配りのできる方でした。

そんなお母様が余命宣告を受けてからしていたこと。
それは、自分の葬儀のための計画書を作成していたこと。
いわゆる終活、遺言ですね。
親族と親しい友人だけに限定し、遠方から来る人のことも考え1日葬で済ませられ、且つ駅前から徒歩圏内の斎場を探して指定していたこと。
香典はもらわず、精進落としと会葬御礼はつけ、その費用は全て自身の貯金で賄うよう指示していたこと。
緩和ケアをしているとはいえ、辛かったり苦しかったはずなのに、そこまで綿密に、まわりになるべく迷惑をかけないよう自分の葬儀の段取りをしていたのです。

どれだけ配慮できる人なのか、どれだけ強い人なのか。
私には想像することしかできないけれど、たくさん苦労して、そして乗り越えてきたからこそ、できることなのかもしれません。
距離が遠く、そんなに頻繁には会うことはできなかったけれど、お母様のやってこられたことを、少しでも見習って生きていこうと思えた日でした。

お母様からもらった、とても軽くてかわいい折り畳み傘、今も大切に使っています。
ありがとうございました。安らかにお眠りください。

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