見出し画像

安全領域の外へ

【奇跡の受験】

おかげさまで無事にDementia Care Expartの試験が終わりました。受験生は20~25人くらいかな。 毎年5000人以上が受験している日本と比べるとずいぶんと小規模ですが、アジアの認知症ケアはこれからですからね。

フィリピンをはじめ、アジア各国のDementia Care Expartが協力して、日本の認知症ケアを世界に広げていくのは、とてもエキサイティングな活動だと思います。

ところで、フィリピンのDementia Care Expartと同列の、日本の認知症専門士の受験資格をのぞいてい見ると、

2010年4月1日~2020年3月31日までの間に、認知症ケアの関連機関や団体において、3年間の実務経験があること  


が、条件になっています。上記の期間中に、フィリピンで不動産業に携わっていた私には、そもそもの受験資格がないことが分かりました。

ありがたいことに、フィリピンの受験資格はまだ明確に決まっていないようで、私が介護福祉士の資格保持者ということで、受験できました。 

ちなみに、フィリピンのDementia Care Expartの資格は、日本を含めてアジア各国でも適応されます。つまり、私も認知症ケア専門士として名乗れるのです(合格したらですが)

過去10年間に実務経験のない私が認知症ケア専門士になるためには、このルートしかないという、ぎりぎりの道を辿って受験まで至ったことになります。 

それ以前に、コロナ禍の〝ステイホーム〟で時間に余裕がなければ、受験しようとは思わなかったと思います。そもそも、国際認知症学会をご紹介頂いた井口先生とも、コロナがなければお知り合いになれませんでした。

2020年という「時」と、フィリピンという「場所」、そして、「人」のご縁がそろって、受験に至ることができました。まさに、奇跡の受験といえるかもしれません。 

今回の合否に関係なく、日本の認知症ケアを世界に広げていく活動は、私のバックボーンを支える1つの構成要素になりました。引き続き、勉強していこうと思います。  

【安全領域の外へ】 

さて、Dementia Care Expartの受験勉強が終わって一息入れたいところですが、今度は今週土曜日に開催される、JICAの中間発表に向けてアイデアをブラッシュアップしていかなくてはなりません。 

今週はほぼ毎日モンゴルグループとミーティングがあります。夕食作り担当の私としては、先週先々週に引き続き、〝主夫〟の職務を全うできそうにありません。

せめてもということで、昨夜は夕食のメニューとは別に、大量のカレーを作りました。これで、3日間くらいは持たせてほしいなと願っています。 

ところで、我がモンゴルグループですが、本当にメンバーの皆さんが優秀で、私は付いていくのに必死になっています(^^;)

この企画を通して自己研鑽したいという成長意欲の高い人たちでの集まりですので、とても刺激になっています。 

こうやって自分の専門分野から離れ、未知の領域を、背伸びをしながら付いていく体験は、本当に大切だなと実感しています。

私自身、〝外国人介護人材〟については、それなりに知識と経験を携えています。それはそうでしょう、10年前から準備しているわけですからね。 

ありがたいことに、セミナーにも登壇させていただき、少しずつ認知も広がってきています。外国人介護人材が増えていけばいくほど、私の希少性も高まっていくと思います。 

だからといって、私が偉くなったと勘違いしないようには、気を付けています。たまたま先に取り組んでいただけですからね。その気持ちは、フィリピンの学生さんに対しても同じです。 

私が、彼らに日本の介護を教えているのは、たまたま私の方が先に学んでいたからにすぎません。そして、たまたま私が生まれた国が、フィリピンより豊かだっただけの話です。

そうでなければ、私がタガログ語で介護の授業を受けていた現実があってもおかしくないですからね。時代の巡りあわせにすぎません。

そんな勘違いを起こさないためにも、意識的に自分の安全領域から離れて、ゼロベースで新しいことを学び、恥をかきながらジタバタとあがく体験は重要だなと思います。3か月間ジタバタしていきますよ。

【時の巡り合わせ】

時の巡り合わせといえば、Demetia Care Expartの試験が終わった次の週にJICAの中間発表会と、ちょうどよいスケジュールで進んでいます。

もしどちらかの開催が1週間ズレていたら、2つのことに集中しなくてはならず大変でした。天の采配に感謝です^^

自分があれこれと思い悩まずに、目先のことに集中して、あとは流れに任せていくと、こんなふうに、パーフェクトなタイミングで、次へ次へとチャレンジが続いていくのでしょう。

JICAの企画が終わる2021年3月上旬には、また次のチャレンジが現れてきているかもしれません。その頃には、きっとフィリピンからぞくぞくと私の生徒さん達が来日しているはずです。

コロナで自分の考えているスケジュールとは違ってしまいましたが、これも天の采配。風に抗わず、風にのっていきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?