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そこ知り!010〜012 論文紹介

適切なベビーウェアリング(適切な姿勢での抱っこ・おんぶ)に関する文献紹介や役立つ知識をお届けする「JaBAのそこが知りたい!」通称「そこ知り!」。会員限定のメルマガを有料で一般公開しています。

今回は、国際雑誌に7月に発表されたReview(総説)をご紹介します。一部研究者により諸説ある点もありますが、議論・考えの一つとして読み進めていただければと思います。今回はメルマガ3回分をまとめていますので、休憩をとりながら、お読みいただければと思います。

▶タイトル:“Carrying human infants - An evolutionary heritage”
意訳:ヒトの乳幼児を運ぶー進化で受け継がれてきたもの
Bernadett Berecz 他*。雑誌 Infant Behavior and Development 60(2020)
*著者らについて、筆頭著者のBernadett氏はハンガリーの生物学者であり、他の共著者にはベビーウェアリングコンサルタントや小児の精神と機能発達におけるベビーウェアリングの分野を専門とする医師がいます。

ゴール:人類の進化、現代における「抱っこ」の重要性を海外論文から学び、各自の現場でどう活かしていくか自ら考えるキッカケにする。

1● ヒトの赤ちゃんの抱っこはいつ始まった?

霊長類(サル、ヒト、アイアイなど)は5,500万年前から赤ちゃんを抱っこし始めました。抱っこする事で、巣の中の寄生虫や敵から赤ちゃんを守ることができ、生存に強みを見出したと言う説があります。

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