第四期雀魂Fリーグ結果速報・第三十節

こんにちは。雀魂Fリーグ広報です。
ついに1/16(日)より対局がスタートした第四期雀魂Fリーグ。
第四期雀魂Fリーグは雀魂の強豪・プロ雀士・Vtuberで構成された12チームが頂点を争うレギュラーシーズン全30節60試合のチーム戦です。

本日は5/15(日)に行われた第30節の結果を対局後の選手のコメントを添えてお伝えいたします。

レギュラーシーズン最終節の対戦組み合わせと出場選手はこちら。

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第1試合A卓

起家はANC PURPLE BATSの甲森あん選手。APBはセミファイナル進出が既に決定的で、セミファイナルに向けて弾みをつけたい1戦となりそうです。
南家にはLuna de esperanzaから月音ゆき選手。11位GENESISとの差は僅か16.5pt。1つでも順位をあげるべく最終節に臨みます。
西家は優曇華の花、超獣ギガ選手。ボーダーとの差は132.8ptの8位。ここでトップを獲れればほぼ安泰と言えるでしょう。
北家には旧Fリーグ連合から黒ヤギ選手。こちらもセミファイナル進出安全圏です。

東1局、親の甲森選手がカン7s待ちでタンヤオのみの手を聴牌。これをダマに構えて進めると、追い付いた超獣ギガ選手が5-8s待ちでリーチを放ちます。甲森選手も反応してツモ切りリーチで応戦。ここは甲森選手が8sを掴み、超獣ギガ選手のリーチ・平和・ドラの3900のアガリとなりました。

東2局は親の月音選手が1000オールをアガり、続く1本場、月音選手が4巡目でドラ暗刻の3-6m待ちという早い・高い・良形のトンデモリーチをかけます。しかし実はこの時点で待ちは山に2枚と薄く、終盤までもつれたこのリーチは超獣ギガ選手にタンヤオのみの手で躱されることとなりました。

その後も超獣ギガ選手はコツコツと加点を重ね、黒ヤギ選手も2度の聴牌流局で加点。
そして迎えた東4局流れ3本場、甲森選手が月音選手とのめくり合いを制し2600のアガリで3着目につけ南入となりました。

南2局、親の月音選手は9m、南と仕掛け早々に聴牌。その後萬子を引き入れて聴牌を崩し混一に移行します。そして中盤に聴牌復帰すると、さらに4mをポンして3m・8m待ちのトイトイに変化。1500点の手を12000点にまで育て上げます。
しかしここで立ちはだかったのはまたも超獣ギガ選手。北単騎の三暗刻をひっそりと聴牌していた超獣ギガ選手が月音選手の掴んだ北を捕らえ、月音選手の大物手を悉く潰します。

南3局では黒ヤギ選手がリーチをかけていた月音選手から5200をアガり、迎えたオーラス、全員が3段目に入っても聴牌せず、仕掛けも発生しない静かな空気が卓を包みます。
最初に聴牌したのは甲森選手。15巡目に平和・赤の4-7s待ち聴牌を入れると、跳満手の1向聴だった月音選手が4sを掴み、甲森選手が3着を確定させ静かな決着となりました。

トップは優曇華の花、超獣ギガ選手。四人合わせて最大打点が5200の小場を5回の和了で逃げ切り、セミファイナル進出を決定づけるトップを見事獲得しました。
2着は旧Fリーグ連合の黒ヤギ選手。放銃0、流局聴牌率100%と抜群の安定感で2着をキープしました。
3着はAPBの甲森あん選手。要所で効果的なアガリを見せ3着を確保。セミファイナルに向けて肩を温存した形となりました。
ラスとなってしまったのはるなすぺの月音ゆき選手。高打点の聴牌を何度も入れるも悉く潰される厳しい展開となりました。

この対局の牌譜はこちら!

3着・甲森あん選手(ANC PURPLE BATS)の試合後コメント
―試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
最近、私のチャンネルの配信時間が不定期で生活のリズムが不規則になったせいか頭痛に悩まされていて、頭痛薬を飲んだら副作用のせいか眠気に襲われて29節登板の時間に寝落ちしてしまいました。Fリーグに携わるみなさんに大変ご迷惑をおかけしました。本日も前節に引き続き頭痛が絶好調だったんですが、頭痛薬を飲むべきか、前節と同じ過ちになる可能性を完全に排除して飲まないべきかの押し引きが非常に難しかったです。 次の試合はセミファイナルになると思うので、いまだに達成できていないトップを目指して頑張ります。
―試合のポイントになった局・一打を教えてください。
東1局12巡目 対面のリーチの現物でのテンパイでしたが、親で追いかけリーチをしてしまいました。そのせいで下家から当たり牌が出なくなり対面の和了り牌を掴んでしまいました。 親とリーチ棒と点数を失う痛手となりました。
―最後に一言お願いします。
29節では大変ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。

(記・西向く侍)

第1試合B卓

起家はBlack Cat Codeのあかさた選手。首位マーライオンズからわずかに5pt差の2位と首位通過の可能性も十分見えています。
南家はGOLDEN BODENSのLSHTM選手。チームは7位で9位とは144.9pt差。まずはポイントをキープしてアンカーに繋ぐことが最優先。
西家はTeam鬼畜流のサイ選手。連闘で出場する最終戦、セミファイナルに向け少しでもポイントを増やしたい。
北家はNEXUSのざんく先生選手。細い細い道ですが突破の可能性を残しています。まずは目の前のGBとのトップラスを決めて最終戦に望みを託せるか

東1局、好配牌を手にしたあかさた選手からほぼ反則の3巡目リーチ。
誰もが切る牌に困りそうなところでしたがサイ選手から8mを一発でロン。
リーチ・一発・平和・タンヤオの12000のアガリでいきなりスタートダッシュに成功しました。

東2局、親のLSHTM選手が仕掛けを入れる中安いテンパイを拒否し続けたサイ選手から13巡目にリーチ。
この直後、崖っぷちのざんく先生選手はドラ待ちのカン2pでの追っかけリーチを敢行。
宣言牌は中スジ、5mは3枚見えで6m自体も2枚見え。これがほぼ唯一と言っていい当たりうる形の5777mに刺さってしまいます。
サイ選手のリーチ・一発・ドラ・赤の8000の和了となりNEXUSは非常に厳しい位置になってしまいました。

東4局、LSHTM選手は2巡目に白のみのカン7mでテンパイ。一旦ダマとして次巡の1m引きで変化を見てカン5mに待ち変え。
そして4巡目に持ってきた8mに運命を感じたか、4m切りでリーチ。これは誰も7mを止められない手順に見えます。
しかしそこで意地を見せたのがNEXUS・ざんく先生選手。
直対のGBとの殴り合いは望むところ。タンヤオ・一盃口・ドラと打点は圧倒する形でカン7sのリーチ。
LSHTM選手は絶体絶命かと思われましたが前節に続きGBのラッキー牌なのか。カン7mをツモり上げ窮地を脱します。
このリーチ・ツモ・白の1300-2600の和了であかさた選手を捲りました。レギュラーシーズン突破に大きく近付く和了となりました。

南2局、あかさた選手が役牌、サイ選手はタンヤオで仕掛け5巡目にして両者テンパイとなります。
トップ目のLSHTM選手も手を進めますが11巡目、既に待ちをポンされていることもあり平和・赤をダマ。
同巡、ラス目のざんく先生選手からリーチ。LSHTM選手が一発で掴んだのは1切れの北。
親の両面テンパイ、フラットな場なら余裕で押せる牌。しかしここでざんく先生への放銃はNEXUSに望みを繋がせてしまいます。
僅かな可能性をケアしての丁寧な打ち回し、これぞ最終戦という押し引きでした。
ここはあかさた選手がざんく先生選手から白を仕留め發・白・ドラ2・赤の8000の和了。再びトップ目に立ちました。

南4局、いよいよ後がないざんく先生選手ですが5巡目に平和・ドラの両面リーチ。これがアガれなききゃいつアガれるのか…という手ですが2-5pは待てど暮らせど顔も見せず。
12巡目、ドラの發を暗刻にしている上家のサイ選手が北を仕掛けテンパイで踏み込んできます。待ちは頭ハネとなる2-5p。
2巡後、2pをサイ選手がツモり2000-4000の和了で終局となりました。

BCCのあかさた選手がレギュラーシーズン有終のトップ。チームもマーライオンズを躱して首位に立ちました。
2位となったのはGBのLSHTM選手。しっかりと直対相手を意識しつつ通過にほぼグリーンライトの位置で最終戦に繋ぎました。
3位となったのはTeam鬼畜流、サイ選手。
そしてNEXUS、ざんく先生選手は厳しく打たれたこともあり終始苦しい展開となり無念のラスとなりました。

この対局の牌譜はこちら!

トップ獲得・あかさた選手(Black Cat Code)の試合後コメント
―トップ獲得おめでとうございます。試合を終えての感想と次の試合に向けて一言お願いします。
ツキが来た!!
―試合のポイントになった局・一打を教えてください。
東1のズルみたいな5-8mが上がれたことです!

2着・LSHTM選手(GOLDEN BODENS)の試合後コメント
―試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
多分もっとフラットに打ったらそこそこトップ取れてたと思いますが、チーム順位と直対相手を最大限にリスペクトしてだいぶ和了寄せしました。あかさたさんと一緒に、「これぞ魂天の卓回し」芸を見せられたと勝手に思っております。笑 次の試合、わたしはチームで一番負けていますが、最近は副露も意識して取り入れておりますので、強くなっています。セミファイナルでお披露目できると幸いです。
―試合のポイントになった局・一打を教えてください。
東4局 カン7mは親の現物でしたが、リーチした方が出やすいと踏みモロひっかけリーチを敢行しました。親の追いかけリーチを喰らった時はヒヤヒヤしましたが、カン7mツモれたのはチームメイトからバトンをもらった感じがしました。
南1局 局収支だと23r57mのとこで7m切らずに2m切った方が良いと思いますが、上で書いた通りかなり自身での上がりが価値が高い(上がらせない)ので、上がりに寄せて7m切りました。結果1m引いてすぐに局消化できたのが大きかったように思えます。
―最後に一言お願いします。
セミファイナルもGBをよろしくお願いします!

(記・穹憧るか)

第1試合C卓


起家はONE CHANCEのねじまき鳥選手。前期とは個人スコアのプラスマイナスが逆転する珍しい結果となりそうですが、ようやく本来の力が発揮されました。南家はGENESISのRyooooo選手、今期はシーズン中盤まで試合の結果が出ずにかなりきつい展開でした。ラストランをどのように飾るのか注目です。西家は藁科マーライオンズの拝田頼選手、チーム躍進の原動力。前期はレギュラーシーズンで涙を飲んだ今チームを新人ながら個人トップ10に入る活躍でチームは現在2位です。北家はなんでも鳴けばいいというものではないのぜろろく選手。8位のチームとの差は約100ポイント、次の試合を考えても絶対に落とせない緊張の一戦です。

東1局、Ryooooo選手はパッとしない配牌から6巡目で七対子のイーシャンテンになると次巡の2枚切れの發を保留。10巡目に1枚切れの赤5sを引いてくると次巡にあっさりと重ねてテンパイ。七対子には全く見えない河から發単騎待ちの地獄行きのリーチをかけます。12巡には親のねじまき鳥選手が5-8,7sの三面張リーチで勝負をかけにいきます。しかし、この待ちはRyooooo選手もガッチリとブロックしていてお互いに待ち牌は山に1枚ずつです。そして16巡目、リーチのねじまき鳥選手がツモ切った發にロンの声がかかってRyooooo選手の奇襲が決まります。リーチ・七対子・ドラ・赤、さらに最後に引き入れた5sに裏ドラが乗って8翻で16000のビッグイニングになりました。

Ryooooo選手は東3局にもぜろろく選手から満貫を直撃して5万点まで点棒を積みます。南1局、拝田頼選手は8sをツモって三色同順が確定するカン7m待ちでテンパイ。暗槓もされている状況から打2sで先制リーチを選択しました。次巡、引くに引けないぜろろく選手は9pのツモでこちらは123の三色同順のカン2m待ちでテンパイ。すでに河に2枚と王牌に1枚ですが4mの暗槓によってあと1枚を山に賭けて打8pで勝負します。さらに次巡では親のねじまき鳥選手も2pを重ねて現物となった8pを打ってカン8s待ちで最終コーナーから追ってきます。全員の待ちは2:2:1で5枚。同巡、拝田頼選手は1枚のラス2mを掴んでぜろろく選手に放銃。三色同順・ドラ2・赤の8000の値千金の和了でぜろろく選手が2着目に浮上します。

南2局1本場は最終盤にねじまき鳥選手が粘りを見せる跳満の和了。
1万5千点まで点棒を戻して2着争いが激化。親を迎えた拝田頼選手、絶対に負けられないぜろろく選手、はたまた後方からねじまき鳥選手が一気に抜いていくのか気になるところです。

南3局はぜろろく選手が拝田頼選手から小和了。これによって満貫の横移動ならぜろろく選手は2着にはなれる形になりました。そしてオーラス14巡目、Ryooooo選手は4mをツモってなんと清一の1~7までが待ちの七面張リーチをかけると4mで一発でツモ和了り。リーチ・タンヤオ・平和・一発・ツモ・清一・一盃口の12翻の3倍満、6000-12000でレギュラーシーズンの最終戦1試合目を華々しくトップで飾りました。

この対局の牌譜はこちら!

2着・ぜろろく選手(なんでも鳴けばいいというものではない)の試合後コメント
―試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
チームは敗退してしまいましたが、楽しかったです。 チームを背負って戦うことはめちゃくちゃ緊張しました。ミスのないハンチャンってないなぁと思いました。 運営の皆さん、他のチームの皆さんありがとうございました!セミファイナル以降も頑張ってください!
―試合のポイントになった局・一打を教えてください。
東4局 対面の大トップ目のリーチを受けて、チームポイント的にとてもトップが欲しい状況。 貴重な親番をキープするべきだったのに、8pチーして現物の5s打ってシャボ受けをなくしてしまいました。2m切れてて親番キープできてたらもしかしたらなにか違ったかもしれません。

3着・ねじまき鳥@選手(ONE CHANCE)の試合後コメント
―試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
東発から倍満放銃という苦しい開幕になりましたが、なんとかラス回避することができました! セミファイナルも頑張ります!

(記・あさひなひなた)

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第1試合終了時のスコアはこちら。

第2試合A卓

起家はBlack Cat Codeの葉弥さん選手。1試合目同チームあかさた選手のトップを受け首位に立ったBCC。このままレギュラーシーズン首位突破を図ります。
南家にはGENESISの藤井光プロ。1試合目でるなすぺとトップラスを決め順位落ちがほぼなくなったGENESIS。狙うは朝まで連荘か。
西家は旧Fリーグ連合のハガT選手。ここまでいまいち成績は奮いませんでしたがリーチ率24%を誇る本選手。セミファイナルへ向けて力が溜まっていることでしょう。
北家にはANC PURPLE BATSの矢絣京選手。レギュラーシーズン最終戦はチームの大風車であるこの人が務めます。

対局は開幕から波乱の展開に。東1局に藤井プロが1300-2600をアガり親番を呼び込むと、東2局、藤井プロはここからエンジン全開。
ドラ1の先制リーチを放ち、追いかけてきたハガT選手から河底で12000をもぎ取るとさらに4000オール、2600オール、1500を重ね、東1局を含め怒涛の5連続和了。本当に朝まで連荘する勢いをみせます。

東2局4本場、これに待ったをかけたのは今季個人スコア1位の矢絣選手。平和のみをリーチし、しっかりツモって裏を乗せ1300-2600のアガリで藤井プロの暴走を一旦は抑え込みました。

矢絣選手はさらに3900を重ね藤井プロを追いかけますが、藤井プロはさらにここから再点火。
東4局の矢絣選手の親番を3000-6000の激流で流し、南1局では矢絣選手から1飜70符、2300を直撃させ他家の追随を許しません。

南2局、どこまで続くのかと期待された藤井プロの親番、先制リーチをかけたのは矢絣選手。467m待ちのタンヤオ三面張を見事一発でツモ。2000-4000をアガり剛腕を遺憾なく発揮させます。

南3局は葉弥さん選手がハガT選手の親を流し、迎えたオーラス、ハガT選手が赤5sを切って果敢にリーチを放つと親の矢絣選手はそれをチーして対抗。次巡に聴牌を入れ連荘を狙いますが、さらに次巡にはハガT選手の当たり牌を掴み御用。ハガT選手の8000のアガリで終局となりました。

トップはGENESISの藤井光プロ。破竹の7和了をみせ、+100ptに迫る大勝で見事有終の美を飾りました。
2着はAPBの矢絣京選手。大嵐の中でも存在感を放ち、レギュラーシーズン11連対を決め見事個人スコア1位に輝きました。
3着はBCCの葉弥さん選手。1和了0放銃でしたが要所で決めたこの1和了が光り3着をキープ。レギュラーシーズン首位通過は2位マーライオンズが大トップを獲るかどうかとなりました。
ラスとなってしまったのは旧F連のハガT選手。持前の立直麻雀を発揮しますが大嵐に飲みこまれる凄惨な結果となってしまいました。

この対局の牌譜はこちら!

3着・葉弥さん選手(Black Cat Code)の試合後コメント
―試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。
レギュラーシーズン勝てた!!!嬉し!!!
―試合のポイントになった局・一打を教えてください。
シーズン優勝を狙った打ち方は出来たかと思います。

(記・西向く侍)

第2試合B卓

起家スタートはLuna de esperanza (るなすぺ)・銀貨先生選手。セミファイナル進出はかなり厳しいるなすぺですが一つでも上の順位を目指してフラットに打つと表明。今期から広報部に加入した新鋭がチームラストを飾る登板です。南家スタートはGOLDEN BODENS (GB)・とらふく選手。条件戦に関しては百戦錬磨なとらふく選手がチームのボーダーを守るため出陣です。西家スタートはなんでも鳴けばいいというものではない (ななない)・メカZ選手。リーダーがチームの命運を賭けて最後の戦いに挑みます。北家スタートは藁科マーライオンズ・アサダスズメ選手。セミファイナル進出当確と言えるポジションで迎えたため前期最終戦と違い胃痛に悩まされず伸び伸びと打てる状況、狙うはチームの首位通過です。

この試合の注目ポイントは何と言ってもボーダー争い。8位GBと9位ななないの差が最終試合前時点で169.0ptついていました(※上記の表を参照ください)。ななないの現実的なセミファイナル進出条件はGBに対し89000点差をつけたトップラス。飛びがないため、メカZ選手はとにかく親番であがり続け、自分がトップを獲得した上でGBの点数を地に落とすことが求められます。一方とらふく選手はこの条件を阻止すれば概ねセミファイナル進出が決まります。銀貨先生選手とアサダスズメ選手は打牌に制限がないため、1試合単位で見れば有利に試合を運びやすいと言えるでしょう。

銀貨先生選手の2000点の和了で迎えた東1局1本場、4巡目に銀貨先生選手が三色同順・ドラ2の黙マンガン聴牌。赤5p単騎待ちで一旦黙聴に構えます。次巡持ってきたのは3p。2pを既に切っているため赤5p切りで3p単騎待ちは相当読まれにくいと判断し赤切りリーチに踏み切ります。Mリーグでも何度か見たことのあるこの”黒い”リーチ、餌食となったのはとらふく選手でした。12巡目に手が整ってしまいイーシャンテンで押し出された3pがリーチ・三色同順・ドラ1の12000に放銃となります。

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とらふく選手の受難はまだまだ続きます。安手であがった東2局、7巡目にダブ東のみのカン7s聴牌を取ります。しかし上がり牌は出ず10巡目にライバルのメカZ選手のリーチを受けます。一発目に引いてきた牌はど無筋4m。ライバルへの放銃は罪だとオリを選択しますが、14巡目に手詰まってしまい2枚持ちの中で選ばれた8pが痛恨の8000点放銃となります。

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反対にライバルを直撃し気分上々で1回目の親番を迎えたメカZ選手は東3 局、ツモも噛み合い7巡目に両面待ちの先制リーチをかけます。しかし8巡目に銀貨先生選手が4pを仕掛け、8s、6pと押し切って11巡目に5sを捉えます。安手とはいえメカZ選手にとっては痛恨の親落ちとなります。

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南2局、銀貨先生選手が役なしながら待ちの良い58p7sで4巡目リーチ。親のとらふく選手は迂回しながらもペン7s待ちで聴牌を入れますが黙聴で押し続けます。「あがればいいがあがれなかった時に万が一を恐れて聴牌宣言をせず親番放棄するつもりだった」と局後に語るとらふく選手、このままリーチせずに進め、最終手番でわざと聴牌を崩し局消化に成功します。(※ちなみにチームメイトであるLSHTM記者はこの意図を汲み取れずにチーム応援配信で好き勝手言ったため後でxxxされました)。

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メカZ選手にとって絶対に落とせない親番南3局、メカZ選手は5巡目にドラ1イーシャンテンまで組み上げますが、同巡に銀貨先生選手が69m待ちのピンフ・ドラ1リーチをかけます。これに素点を削ってでもメカZ選手の親番を落としたいとらふく選手が反応、3m6pと手の内から差し込みを図り、完全に協力体制が整ってしまいます。メカZ選手もより広いイーシャンテンに組み替えますが、無情にも7巡目に銀貨先生選手がツモを宣言します。

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メカZ選手の親が落ちて試合も終わったかと思いましたが、最後に大きなドラマが待っていました。オーラス2本場、親のアサダスズメ選手の手には白1枚・発4枚・中2枚の宝石箱が入っていました。発を即アンカンし2巡目に中をポン。切った南をメカZ選手がポンし白を切ると「ポン」。声の主は…親のアサダスズメ選手でした。実は2巡目に白を重ねており、発アンカンしたにもかかわらず大三元ルートに乗るやや珍しい手牌進行でした。ななないには天鳳出身のチームメンバーが多く「最終戦を連対で締める決意をした」とチームカラーに違わず現実を見て真っ直ぐあがりに向かったメカZ選手でしたが、この副露により大三元が確定したためメカZ選手にパオが発生しました。
しかし試合は意外な結末で幕を閉じます。この恐怖の3副露に立ち向かったのは銀貨先生選手。4巡目に36s待ちで聴牌すると「逃げたら負けだと思った」と「生涯で一番怖いリーチ」で勝負。リーチ後に25p待ちで聴牌したアサダスズメ選手が3sを掴みマンガンのあがり。チームの最後を飾りました。

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トップを獲得したのは銀貨先生選手。赤5p切りの黒いリーチを決めた後も仕掛けにリーチに黙聴にと6和了。オーラスも確定大三元に立ち向かう勇敢な選択がトップをもたらしました。2着はメカZ選手。とらふく選手にマンガンを直撃させましたが、親番で連荘できずチームは無念の敗退となりました。3着はアサダスズメ選手。オーラス大三元聴牌するも捲り合いで惜しくも負けてしまいました。残念ながらラスとなったのはとらふく選手。ラスではありますが点差を意識した立ち回りを見せ、チームをセミファイナルに進出させる立役者となりました。

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この対局の牌譜はこちら!

トップ獲得・銀貨先生選手(るなすぺ)の試合後コメント
―トップ獲得おめでとうございます。試合を終えての感想をお願いします。

生まれて初めて大三元が確定してる親相手にリーチをぶつけてしまいました。今期一番暴れた半荘になりました。
―試合のポイントになった局・一打を教えてください。
赤5p切って3p単騎で和了った12000です。場の面子のレベルを信頼して、あの巡目でこの待ちなら、というところで思い切ってリーチを打ちました。
―最後に一言お願いします。
レギュラーシーズン長い間、プレイヤーの皆さんも広報部の皆さんもありがとうございました。

2着・メカZ選手(ななない)の試合後コメント
―試合の感想をお願いします。

次の試合もがんばりま、、、、、、あっ
―試合のポイントになった局・一打を教えてください。
オーラス2本場で南を鳴いたところです。一応役直条件はあったんですがあそこで最終戦を連対で締める決意をしたのであそこで敗退を受け入れました。

4着・とらふく選手(GB)の試合後コメント
―試合の感想と次の試合に向けて一言お願いします。

セミファイナルも頑張る
―試合のポイントになった局・一打を教えてください。
点棒が4桁になってからの立ち回りが難しかった、他のチームのやつらはワイワイやってたから許さじ。
―最後に一言お願いします。
いつもどうも。

(記・LSHTM)

第2試合C卓

起家はNEXUS、中神翔平プロ。1戦目の敗戦で条件はかなり厳しくなりましたが、最後まで全力を尽くすと明言しての登板です。南家はTeam鬼畜流、サイ選手。セミファイナル進出はほぼ当確。最終戦をリーダーの勝利で飾れるでしょうか。西家は優曇華の花、蓬莱の玉の枝選手。開始前はセミファイナル進出が微妙なラインでしたが、1戦目の超獣ギガ選手の勝利で安全圏へ。リーダーの登板で連勝なるか、注目です。北家はONE CHANCE、てんてん選手。一時期は首位独走だったONE CHANCEですが、終盤でなかなかポイントが積めずに苦しむ展開が続いています。ポストシーズンのためにもそろそろ気持ちの良いトップがほしいところです。

開局、いきなり蓬莱の玉の枝選手にチャンス手が入ります。なんと僅か2巡で一気通貫赤ドラのダマ満貫をテンパイし、すんなり7巡目に自力でツモ。軽快な2000-4000で先制します。

次局も2000点の和了を拾って自力で親番を持ってきた蓬莱の玉の枝選手ですが、ここでてんてん選手が反撃に出ます。1300-2600で蓬莱の玉の枝選手の親番を蹴ると、次局ではサイ選手の先制リーチに対して、役無しドラ無しのカンチャンリーチで追いかけ、見事に2pを討ち取って更に2000点の加点。てんてん選手らしい波状攻撃で蓬莱の玉の枝選手を猛追します。

しかし迎えた東4局1本場、またも先制リーチを打ったサイ選手に対して今度は蓬莱の玉の枝選手が追いかけリーチ。見事にこのめくり合いを制して1300-2600の加点として、再びてんてん選手を突き放します。

南1局、ここまで防戦を強いられてきた中神プロに大物手が入ります。なんと3巡目テンパイのリーチ三色ドラ1で、打点は12000から。あまりに早い親リーチに各者対応を迫られ、必死に安牌を切って降りに向かいます。しかし中盤で現物どころか筋の牌すら無くなったサイ選手が唯一2枚持っている8pに手を掛け、中神プロへの放銃となります。これに裏が2枚乗って18000の大量加点となり、一気にトップ争いに名乗りを上げます。

1本場は蓬莱の玉の枝選手が躱し手で流すと、迎えた南2局、箱下に沈んでしまっているサイ選手にチャンス手が入ります。4巡目にドラ対子のテンパイを果たして、最終形はカンチャンとなるも迷わずにリーチ。これを自力でツモって4000オールとして反撃の狼煙を上げます。

しかし次局はまたも蓬莱の玉の枝選手が和了を決めて流すと、親番ではてんてん選手からこの半荘6和了目となる1500点のロン和了。圧倒的な手数で徐々にリードを広げます。

蓬莱の玉の枝選手のトップはもう固いかと思われる点棒状況となりましたが、最後まで全力で、と宣言していた中神プロが親番の無い局面から反撃に出ます。南3局1本場、三色や一気通貫も見える配牌を隙無くまとめ最速手順でリーチするとなんと高目の5mを一発ツモ。メンタンピン一発ツモ一盃口ドラ2で4000-8000まで届き、なんと一気に蓬莱の玉の枝選手を抜き去ります。

これで勝負ありかと思われましたが、オーラス1本場では蓬莱の玉の枝選手にまたもチャンス手が入ります。ドラの中を重ね、これがあっさり鳴けて瞬く間にマンガンのテンパイとなります。供託含めツモればトップという状況で、終局間際の16巡目にこれを見事にツモって逆転トップ。目まぐるしいシーソーゲームは蓬莱の玉の枝選手に軍配が上がりました。

トップとなったのは蓬莱の玉の枝選手。激しい展開の中、実に7回の和了を重ねて中神プロとのデッドヒートを制しました。優曇華の花はデイリーダブルとなり、ポストシーズンに向けて視界良好と言えるでしょう。2着となったのは中神プロ。18000、16000という超高打点の手を和了って更に無放銃という完璧な内容ながら、最後の最後は蓬莱の玉の枝選手に競り負ける格好となってしまいました。3着はてんてん選手。途中ではてんてん選手らしい攻勢も見られましたが、上位2人の手数に押し切られる形になりました。4着となったのはサイ選手。何度も打った先制リーチがことごとくめくり合いで負けるという厳しい展開で、途中で追い上げるも結果としては箱下での終局となってしまいました。

この対局の牌譜はこちら!

(記・銀貨先生)

本節の結果

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本節をもって第四期雀魂Fリーグのレギュラーシーズンが終了しました。
見事首位での突破となったのはBlack Cat Codeとなりました。僅差の2着からマーライオンズを最終日に逆転。シーズンを通して安定感のある戦いぶりでした。
2位での突破は藁科マーライオンズ。昨季の悔しさを晴らすべく臨んだ今シーズン、序盤は低迷することもありましたが火が付いてからの快進撃は止まらず、最終日開始時点では首位にも立ちました。
3位はONE CHANCE。中盤の入り口から上位に君臨しほぼトップ3を譲らずにこちらも昨季は成せなかったポストシーズン進出を果たしています。
4位には優曇華の花が入りました。一時は-200ptまでポイントを失い、苦しい時期もありましたが最後に大きくポイントを稼いで好位置につけました。
5位は昨季王者旧Fリーグ連合です。長く3強の位置を維持し、最後こそ混戦に呑み込まれましたが大崩れすることなくシーズン通過となりました。
6位はANC PURPLE BATS。一時最下位転落もあったものの今季MVPの矢絣京選手が大暴れ。右肩上がりのグラフを描き、昨季の雪辱を果たしています。
7位はTeam鬼畜流。開幕節から大暴れし常に上位をキープしていましたが終盤にやや失速。ポストシーズンで仕切り直しといきたいところです。
8位での通過となったのはGOLDEN BODENS。プラスにもマイナスにも振れながら常に0pt付近を揺れ動き、最後もほぼ原点でシーズンを終えました。
残念ながら9位となったのはなんでも鳴けばいいというものではない。最序盤の逆噴射から一時4位まで立て直していましたが最終盤の三つ巴の争いに敗れる形でレギュラーシーズン敗退となりました。
10位となったのはNEXUS。開幕からプラスになった期間がほぼないという厳しい展開が続き無念のシーズン敗退となりました。
11位となったのはGENESIS。3月末に底に至るまで常に苦しむ状況でした。終盤戦に猛烈な勢いを得て最後に最下位を脱出する意地を見せましたがここでシーズン終了となりました。
12位となったのはLuna de esperanza。中盤まで持ちこたえていたものの一度離されてからはボーダー争いに戻れずに敗退という形になりました。

ななない、NEXUS、GENESIS、るなすぺの4チームはここで敗退となりますが第4期雀魂Fリーグで素晴らしい試合を見せてくれた4チームの選手に、そして応援してくださった皆様に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。長期に渡るリーグ戦、本当にお疲れさまでした。

おわりに

今回の記事は以上になります。読んでくださってありがとうございました。

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