外出時・外出先で簡単にできるSDGsアクション
SDGsアクションのきっかけを探している方のために、特別なことをしなくてもすぐに始められるSDGsアクションをご紹介していく連載企画の第二弾。
今回は「外出時・外出先で簡単にできるSDGsアクション」をご紹介していきます。
■マイバッグ持参で買い物する
2020年7月からコンビニやスーパーなどでレジ袋が有料化されたことで、マイバッグ派に移行された方も少なくないと思いますが、実はこれ、立派なSDGsアクションなんです。
環境省では海洋プラスチックごみ問題や地球温暖化問題に対応するために、「2030年までにプラスチックごみを25%削減する」という目標を掲げていますが、コンビニやスーパーのレジ袋の多くはプラスチック製。買い物時のレジ袋をマイバッグで代用することで、この目標達成に貢献できます。
WWFジャパンのWEBサイトによると、プラスチックごみは、世界に合計1億5,000万トン以上の量が存在していて、少なくとも毎年約800万トン(ジャンボジェット機にして5万機相当)に及ぶ量が新たに海へ流出して、海洋汚染や生態系への悪影響など、さまざまな問題を引き起こしていると言います。そして、このまま行けば、2050年には魚よりプラスチックごみの量が多くなる可能性もあるのだそう。
そんな悲しい姿を見なくて済むように、まずはマイバッグ生活を始めて少しでもプラスチックごみを出さないアクションを起こしていきましょう。
ちなみに、プラスチックごみの削減は、ペットボトルごみの量を減らすことでも貢献できるので、マイバッグと合わせてマイボトルも習慣化してみてはいかがでしょうか。
【このアクションに関係する主なSDGsのゴール】
ゴール12|つくる責任、つかう責任
ゴール13|気候変動に具体的な対策を
ゴール14|海の豊かさを守ろう
■公共交通機関・自転車で移動する
外出時に自家用乗用車での移動を控え、公共交通機関や自転車で移動することで、二酸化炭素をはじめとする地球温暖化につながる温室効果ガスの削減のアクションを起こせます。
国土交通省WEBサイトによると、2018年度における日本の二酸化炭素排出量11億3,800万トンのうち、自動車、船舶、鉄道などが含まれる運輸部門からの排出量は2億1,000万トンで全体の18.5%。運輸部門の86.2%(日本全体の15.9%)は、自動車(自家用乗用車、営業用貨物車、自家用貨物車、バス、タクシー、二輪車)なのだと言います。
また、同WEBサイトでは、1人を1km運ぶのに排出された二酸化炭素の排出量(単位:g-CO2/t・km)は、【鉄道:18、バス:54、航空:96、自家用乗用車:133】で、自家用乗用車が第一位。自家用乗用車がいかに効率悪く二酸化炭素を排出してしまっているかも伝えています。
地球温暖化対策(気候変動抑制)に関する国際的協定である「パリ協定」では、2050年までに温室効果ガスの排出量をゼロにする目標が掲げられています。温室効果ガスの排出量削減には、さまざまなアプローチがありますが、上記の数値を見る限り、”自家用乗用車での移動を控える”というアクションは、かなり有効なものと言えそうです。
【このアクションに関係する主なSDGsのゴール】
ゴール11|住み続けられるまちづくりを
ゴール13|気候変動に具体的な対策を
■サステナブル・シーフードを選ぶ
スーパーなどでシーフードを購入する際は、「サステナブル・シーフード(持続可能な漁業で獲られた水産物)」と呼ばれる「MSC認証」や「ASC認証」のラベルがついたものを選ぶようにしましょう。
MSCラベルは、海洋の自然環境や水産資源を守って獲られた水産物に与えられる認証エコラベルで、通称「海のエコラベル」と呼ばれています。一方ASCラベルは、MSCの養殖版にあたるもので、自然環境と社会の両面に配慮して養殖された水産物に与えられる認証ラベルです。
MSC:Marine Stewardship Council(海洋管理協議会)
ASC:Aquaculture stewardship Council(水産養殖管理協議会)
持続可能な漁業の普及に向けた取り組みを行う国際的な非営利団体。MSCは「水産資源保全と海洋環境保全に責任ある漁業者」の認証、ASCは「環境と社会の両面において責任ある養殖水産者」の認証を管理する。
現在、世界的にシーフードの消費量が急増したことによる乱獲や、海の生態系の破壊、さらには劣悪な労働環境での就労を余儀なくされているケースなどが社会的な問題になっており、このままでは近い将来、安定的にシーフードを食べられる機会がなくなってしまう可能性もあると言われてます。
そのような問題に対する是正の取り組みを行っているのが、MSCでありASC。つまり、私たち消費者は、MSCとASCのラベルがついた水産物を選ぶことで、持続可能な漁業の普及や現在抱える問題の解決を支持すると同時に、厳しい取り組みをしている漁業者を支えることができるようになるのです。
イオンでMSCラベルの商品が取り扱われていたり、マクドナルドのフィレオフィッシュにMSC認証の魚が使われていたりするなど、身近なとろこでもサステナブル・シーフードを見つけることはできます。近所のお店にサステナブル・シーフードがない場合は、お店のスタッフに「MSCやASCのラベルがついた商品を販売してほしい」とリクエストを出してみるのもオススメ。そうすることで、持続可能な漁業の普及や現在抱える問題の解決の輪が広がることになります。
【このアクションに関係する主なSDGsのゴール】
ゴール8|働きがいも経済成長も
ゴール14|海の豊かさを守ろう
■地元を意識した消費をする
地元で生産されたものを地元で消費する「地産地消」は、立派なSDGsアクションです。地域で生産された野菜やシーフード、肉などを購入することは、地元の生産者の保護や産業の活性化につながるほか、「フードマイレージ(食料の輸送距離)」が小さくなるので、CO2の削減やフードロスの機会減少にも貢献できます。
地産地消をきっかけに、あらためて自分が地元に何ができるか考えてみると、新しいアイデアやSDGsアクションが生まれるかもしれません。
“地元を意識”という観点で言うと、地域を元気にする活動や、地域のためになるボランティア活動も立派なSDGsアクション。自分が興味関心があるもの、活動に共感を感じるもの、友人・知人がやっているもの…、どんな小さなことでもいいので、地域の取り組みに積極的に参加して、地元からSDGsアクションを世界に発信してみましょう。
【このアクションに関係する主なSDGsのゴール】
ゴール2|飢餓をゼロに
ゴール8|働きがいも経済成長も
ゴール9|産業と技術革新の基盤をつくろう
ゴール12|つくる責任つかう責任
ゴール13|気候変動に具体的な対策を
ゴール14|海の豊かさを守ろう
ゴール15|陸の豊かさも守ろう
ゴール17|パートナーシップで目標を達成しよう