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【取り組み紹介】東洋ライスの「コメで環境と健康に貢献する」SDGsアクション

「おうち時間」を「SDGsに触れる時間」にするため、“SDGsな”エンタメや、企業などの取り組みなどをご紹介していく「おうち時間でSDGs」。今回は、ジャパンSDGsアクションの公式パートナーである「東洋ライス株式会社」の取り組み事例をご紹介します。

■今回SDGsの取り組みをご紹介する企業
東洋ライス株式会社
世界で初めて無洗米を開発したことでも知られる、精米機や米穀などを取り扱う「お米の総合メーカー」。2015年にはBG無洗米による米のとぎ汁公害及びCO2排出の削減活動が評価され「地球環境大賞 環境大臣賞」を受賞。
HP: https://www.toyo-rice.jp/

コンセプトは「地球は、おかわりできません。持続化に可能な社会の実現のためにはコメの選択も重要です。」

精米機や米穀などを取り扱う「お米の総合メーカー」東洋ライスは、「地球は、おかわりできません。持続化に可能な社会の実現のためにはコメの選択も重要です。」というコンセプトのもと、自社の主業である“コメ”を使った取り組みで、環境と人々の健康の改善に貢献しています。

我が国の主食であるコメは、750万トンを越える膨大な量が消費されており、コメが環境や人々の健康に与える影響は少ないものではありません。
東洋ライスは、「技術を創造し、広げ、社会に高度の貢献をしよう」との社是の基、30年前にコメのとぎ汁による環境汚染を防ぐ無洗米を開発したことでも知られていますが、さらにかつて滋養強壮の「生薬」であったコメ(金芽米、金芽ロウカット玄米)を復活させることで、「消費者がコメを替えるだけで環境と健康に貢献できる」実効のあるSDGsの取り組みにつなげています。

【事例1】とぎ汁を出さないことによる汚濁物質(BOD、COD、リン、チッソ等)の削減

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■ターゲットとなるSDGsのゴール
6.安全な水とトイレを世界中に|12.つくる責任つかう責任|13.気候変動に具体的な対策を|14.海の豊かさを守ろう

東洋ライスは、環境破壊を引き起こす海・川の富栄養化の原因となるリン・チッソが多く含まれるコメのとぎ汁による環境汚染を防ぐため、今までとぎ洗いをして取っていた肌ヌカ(※)を、あらかじめ工場で取り除いた「BG無洗米」を開発し、汚濁物質(BOD、COD、リン、チッソ等)削減を実現させた企業です。
肌ヌカの粘着力を利用する独自の製法で作られるBG無洗米は、製造時にとぎ汁を出さず、また添加物を使用しない製法で作られています。この製法は30年前より広く利用され、これまでにCO2 50万トン以上、BOD13万トン以上、ヘドロ沈殿物82万トン以上、油2.2万トン以上、リン及びチッソ8千トン以上の環境汚染物質の削減を実現。普通米はもとより、他の無洗米でも実現できなかったことを実現させています。

※精米しても、米の表面に残っている粘着性のあるヌカ。普通米では、とぎ洗いをして肌ヌカを落とすことで、ヌカくささを除きおいしい状態にする必要がある。

【この取り組みについてもっと知りたい方は、こちらをチェック!】

【事例2】 「米の精」事業による完全リサイクルの実現と環境教育の推進

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■ターゲットとなるSDGsのゴール
6.安全な水とトイレを世界中に|15.陸の豊かさも守ろう|17.パートナーシップで目標を達成しよう

東洋ライスでは、BG無洗米製造の際に取り除かれる、コメのとぎ汁の基となる肌ヌカを「米の精」という商品名の有機質肥料・飼料に完全リサイクルすることで、土壌活性力の向上や、良食味作物の産出に寄与しており、事業を通じて「循環型農業」の実現を推進しています。

肌ヌカは、とぎ汁として流すと海や川を汚染する有害な物質となる一方で、土に戻すと豊富な栄養成分を基に、微生物が爆発的に増え、その結果肥沃な土壌となって農作物の発育を促し、おいしいコメや野菜、果物が収穫できるようになります。また、米の精を活用した「持続可能な農業」の実現にも取り組んでおり、自治体などと協力体制を敷き、農地や田んぼを使って、子どもたちへの田植え体験、畑や田んぼの生き物観察などを実施し、喜びを感じられる生きた環境体験の場を提供しています。

【この取り組みについてもっと知りたい方は、こちらをチェック!】

【事例3】エネルギー負荷(CO2排出量)が少ない精米製法による食べる人を満足させて健康にする取り組み

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■ターゲットとなるSDGsのゴール
2.飢餓をゼロに|3.すべての人に健康と福祉を|7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに

東洋ライスは、「人々への健康推進」という面でもSDGsに貢献しています。

BG無洗米の精米製法は、普通米に比べてライフサイクル全体のCO2排出量が少ないだけではなく、米粒の表面を傷つけずに肌ヌカをきれいに除去することができます。これにより、ご飯の食味を低下させる原因とされる除去しきれなかった肌ヌカの酸化による劣化や、研ぎ洗いによる旨味成分の流出、摩擦で生じた米肌の傷を防ぐこともでき、炊きあがったご飯の食味にも差を出すことが可能な精米製法です。さらに、お米の主成分である炭水化物やたんぱく質は、普通のお米とまったく変わらず、身体の機能を正常に保つ働きをもつと言われる水溶性ビタミンは約2倍となっているため、多くの消費者にBG無洗米を選んでもらうことで、環境問題と同時に、人々の健康増進への貢献が可能になります。

また東洋ライスでは、養成分と旨み成分が多い「亜糊粉層(あこふんそう)」と胚芽の基底部である「金芽」を残す精米方法によって栄養と美味しさの両立を実現した健康志向の無洗米「金芽米」も製造しており、コメの生薬機能を最大限に活かした技術開発で人々の健康増進に寄与し、年間40兆円を超えると言われる膨張し続ける日本の医療費削減へも貢献しています。

【この取り組みについてもっと知りたい方は、こちらをチェック!】

持続可能な未来の実現へ向けたメッセージ

最後に、ご担当者にお伺いした、東洋ライスが抱くSDGsや持続可能な未来への想いをご紹介して終わりたいと思います。東洋ライスでは、今回ご紹介したもの以外でもさまざまな取り組みを行っていますので、気になった方は、ぜひホームページからチェックしてみてください!

■東洋ライス株式会社からのメッセージ
日本人のコメ消費量が年々減少し続けている中、BG無洗米はシェアを伸ばしています。BG無洗米を製造する企業は、北海道から沖縄まで全国に広がり、学校給食や外食・中食でも食べられるようになりました。今後も全国のBG無洗米製造企業の皆様とともに、BG無洗米の利用拡大に努め、持続可能な循環型社会を目指してまいります。また、年々膨張し続ける、年間40兆円を超える医療費削減にも、コメの生薬機能を最大限活かした技術開発により、人々の健康増進を通じて貢献してまいります。

具体的な施策は下記の通りです。
① BG無洗米(金芽米・金芽ロウカット玄米)の普及を通じて、環境負荷の低減に貢献します。
② 無洗米製造時の副産物「米の精」をリサイクル利用し、より良い作物づくりに利用します。
③ 自然環境の保護や生物多様性の保全のための環境教育を推進します。
④独自のコメ加工技術により、コメの生薬機能を最大限活かした製品を通じて、人々の健康増進、医療費削減に貢献します。