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スペーストピック Vol.09 1月11日〜1月17日

日本のH2Aロケット打ち上げ

 日本の三菱重工のH2Aロケットの打ち上げがあり、情報収集衛星の軌道投入も成功した。この情報収集衛星は北朝鮮ふミサイルの偵察の目的で導入され、災害時にも利用されている。
 H2Aロケットは48回目の打上げであり、50回の打ち上げで役割を終える予定である。後継機のH3ロケットの試験飛行は2月15日の予定だ。

オリエンスペース社の固体燃料ロケットGravity-1が中国民間ロケットの記録を更新

 中国の宇宙ベンチャーのオリエンスペース社のGravity-1の打ち上げが行われた。中国の民間固体燃料ロケットとしては最大のペイロードの打ち上げに成功した。また、この打ち上げは海上の射場で行われ、これも中国の民間ロケットとしては初めての成功となった。
 オリエンスペース社は2020年に上海で創業したばかりで、1.5億ドルもの調達にも成功している。年内に更に2回の打上げを予定している。
 中国の巨大な資金とCASCの技術提供を背景に猛烈ない勢いで民間ロケット会社が成長している。

3回目のスターシップ試験飛行は2月の予定と発表

 スペースXは、アルテミス計画の要、スペースシップの3回目の試験打ち上げ目標を2月に設定していることを発表した。
 2回目の打上げ時に自動飛行終了システムが作動した原因は明かされていなかったが、今回の発表の後、イーロンマスクから言及があった。ペイロードを積んでいなかったため、余剰となった燃料を排出した。その燃料が燃焼してしまったために飛行が強制終了された、と言うことである。イーロン氏曰く、ペイロードを積んでいれば軌道投入は成功していた。従って今回は更に、次の試験も行うことも発表された。宇宙船のヘッダーにある燃料を供給して更なる飛行を行うことである。これは、宇宙空間での給油のための試験であり、これが成功すれば、スターシップは月まで飛行する能力があることの証明となる。

中国のChang'e-6が月の裏側の調査

 月の裏側のサンプルを取得し、地球に持ち帰るミッションChang'e-6の部品がWenchang宇宙港に到着した。今年の5月、Long March 5でこのミッションのための探査機が送られる。このミッションは、4機の宇宙機が連携して、月の裏側のサンプルを取得する。
 このミッションは将来の国際月面基地への道筋であり、フランス・イタリアの積載物も載せる予定だ。また、中国は2030年までに2人の宇宙飛行士を月に着陸させる計画を持っており、その準備のためのミッションでもある。
 月の調査は、競走により確実に前進している。


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