06日本語学概論 単語 語彙 構文要素 品詞

小島俊夫 日本語学概論 1996 奥羽大学 記録尾坂淳一
教科書/福島邦道 国語学要論 笠間書院
(音声学、音韻論、単語、語彙、構文要素、品詞)

1、音韻論、音声学
音韻論 音韻 音素/ / 
どのようにまとめられているか 人文科学、理論的

音声学 音声 単音[ ]
どのように器官をはたらかせるか 個人、実際的
print「音声器官」出典不明
=はく息で声帯を震動させる=鼻腔へぬけるか口腔へぬけるか
→口腔へ自由にぬける=母音
→口腔へ妨げられたままでぬける=子音

[∫akai]社会 [sakai]堺=区別
[∫iranai][siranai]知らない=日本人は同じに聞き取る
[∫i:] she [si:] see=英語圏では区別
日本人「ウチカエル」アメリカ人「ウチカエ」
=ルの震動が聞き取れない
=日本人は意識的に聞いている

/sa si su se so sja sju sjo/サシスセソシャシュショ

[sa si su se so  ∫a ∫i ∫m ∫o]サシスセソシャシュショ
‐┗━━━━━━×
[a   i   m   e   o   ja  ×  jm  jo]アイウエオヤユヨ
‐┗━━━━━━×
[ka ki km ke ko kja × kjm kjo]カキクケコキャキュキョ
‐┗━━━━━━×
↓東京方言
体系の原則(均整)
経済の原則(扱いやすさ)
環境同化の原則→古代の使い方「思ふ」

音節
前後に切れ目を置く事が出来その部分は切れ目なく発音される
(音声「エヘン」咳払い 分節できない)
(「ココニイル」言語音 分節できる)
頭[atama]=3音節[a・ta・ma]
新聞シン・ブン=2音節
新聞社シ・ン・ブ・ン=4音節
日本ニッ・ポン=2音節
日本人ニ・ッ・ポ・ン=4音節
音声学的音節=ニッ・ポン、シン・ブン
音韻論的音節=ニ・ッ・ポ・ン、シ・ン・ブ・ン

ten=日本語「天」「点」
=英語「10」
母音=/a/
子音+母音=/ka/
子音+子音+母音=/kja/
/N/=はねる音節ン
/Q/=つめる音節ッ
/R/=のばす音節ー
肩[kata]2音節
買った[kaQta]3音節
英語では切れ目にならない
[オヤマ]日本=小山
‐‐‐アメリカ=小山オヤマ、大山オーヤマ

「赤々と日はつれなくと秋の風」
[aka aka to]
→[aka:kato]アカーカト
→[akaʔakato]
[ʔ]=/'/
→/aka'akato/
→/'aka'akato/
→[ʔakaʔakato]

「おじいさん」
オジイサン/OʒisaN/
オジーサン/OʒiRsaN/

b東京方言のアクセント(名詞)
イントネーション
プロミネンス
アクセント(声調、音調)
2拍 サ'ルダ イヌ'ダ キジダ
3拍 カ'ラスダ コネ'コダ カガミダ ウサギダ
4拍 カ'マキリダ アサ'ガオダ カラカサダ モノサシダ
1拍 ヒ'が出る(火事) ヒが'出る(日が昇る)
起伏式(頭高型)ヒ サル カラス カマキリ
‐‐‐(中高型)コネコ アサガオ カラカサ
‐‐‐(尾高型)イヌ カガミ モノサシ
‐‐‐(平板型)ヒ ウサギ トモダチ

二段観(単語の中のどの拍が高いか)
滝(高い方から低い方へ)
カ\マキリ
アサ\ガオ
カラカ\サ
モノサシ\ガ 
トモダチダ=滝がない
核(滝の直前の拍)=平板式=核がない
2拍で第一拍が高い単語
二つ続いて位置する単語

三段観 ハナ\ガ=鼻
ハ/ナ\ガ=花
オカ'シ=お菓子
オ\カ\シ=岡氏
オ/カ\シ=お貸し
三段観=音声学的アクセント=実際的瞬間的個人的意識的気分的
二段観=音韻論的アクセント=公式的
(岡氏)第一拍が第二拍より高い、第二拍が第三拍より高くない
(お菓子)第二拍が第三拍より高い、第二拍が第一拍より低くない
(お貸し)第三拍が第二拍より低くない、第二拍が第一拍より低くない

アクセントの定義=あるひとつの単語についてどの柏を高くするかという決まり。それによってその単語の存在構成(自己主張)を示す効果がある。
ウデ+トケイ=ウデドケイ
あるひとつの単語についてどの拍を高くするかによってその意味を特定するはたらきに関与する決まり
カ'タ=肩
カタ'=型

東京方言のアクセントは
拍のあいだの高低の関係から成り立っている
ひとつの拍のなかで高低上下がない
高い拍が二つ以上ある場合離れて存在することはない
第一拍と第二拍は常に高さが異なる

平安末期京都 20C大阪 20C能登 20C東京
○○山     ●○    ○●   ○●
●●蚊が    ●●    ○●   ○●
●●●風が   ●●●   ○●●   ○●●
●●○風も   ●●○   ○●●   ○●●
○○○男    ●●○   ○●●   ○●●
○●火が    ○●    ○○   ●○
↘●を一つずらす↗
でたらめに伝わったわけではなくもとはひとつ
岡山=関西弁
広島≒東京弁
南東北~北関東~東京
ア'メ→アメ'フッテキタ~ア'メ→ア'メフッテキタ
日本語は基本的に下がっていく
フランス語韓国語=強弱なし
英語=強弱弱

1930年頃東京方言
古い世代 リーダー アリガトー アカトンボ
新世代  リーダー アリガトー アカトンボ

三重県亀山市の方言
古い世代 オ'チン/オチヤ'セン/オチ'ヨ/オチマス'
新世代  オチン'/使わない/オチヨ'/オチマ'シタ
古い世代 ウ'ケン/ウケ'ヤセン/ウケ'ヨ/ウケ'タ
新世代  ウケン'/使わない/ウケヨ'/ウケテ'/ウケナ'
「方言共同体内部の理由」テレビラジオの影響とかいうことはない

「雨が降るさかい」
とある集落では「雨が降るさけえ」日本全体に二つあってなぜか残った

2、単語
a「単語」=定義が難しい
外形=一つ又は二つ以上の音節(社会習慣的なあつまり)から成り立つ
内容=社会習慣的映像、観念
外形と内容は互いに呼び起こし合う
実物↔音↔単語

視覚聴覚嗅覚触覚その他→刺激→音の刺激(連合、記号、抽象化)→表象(社会化、均一化)

b単語の意味
アカ─太陽の赤
‐‐─りんごの赤
‐‐─バラの赤
単語の意味を使ってあるが事柄は異質である
言葉の本質を指す事はほとんどない

単語の意味は対立的だが事柄は比較的程度的の問題
善悪、富貧、美醜、
単語の意味は絶対的に一定ではなく相対的に一定
単語の意味はある領域の中で決まっている
点=太陽の黒点(大小)、バスの終点(広さ)、野球の得点(経過)

c単語=外形+内容
単語-外形=内容=単語の意味(意味と意味素)
意味=(会話)実際に話されたありのままの言語表現の中での単語の意味(個人的側面)
意味素(意味義)=発語から臨時的な要素を捨象した中での単語の意味(社会的側面)

d単語の意味素の決定の方法
分析的決定方法 意味をいくつかの要素に分けることによって研究
操作的決定方法 意味がいかにはたらくかということによって研究

十分な文の中での脈絡の例を集める
白紙の立場に立って文の中での脈絡の例を検討
文の中での脈絡そのものから意味がおのずから出るようにする

ハナ ニワ トリ テイエン
語義的特徴→互いに異なる
文法的特徴→名詞として共通
文体の出る様に特徴→互いに異なる

ハナ トリ サク ナク
語義的機能→ハナサク、トリナク、
文法的機能→ハナ、トリ=主語となり得る、サク、ナク=述語となり得る
文体的機能→
脈絡的機能→
場面的機能→

3、語彙
語彙=単語の集合
集合=或る一定の条件にかなった個々の単語の要素の全てがひとつの全体を構成する
語彙論=或る一つの単語はどのように分類され、或る一つの単語一つ一つの類はどのような釣り合いのもとに全体の語彙を構成するか

a東京方言「あがる」「のぼる」
二階へあがった○ 二階へのぼった×
川をあがる×   川をのぼる○
水位があがった○ 水位がのぼった×
山にあがる×   山にのぼる○
一階へおりた○  一階へくだった×
川をおりる×   川をくだる○

‐‐‐‐あがる―のぼる
‐‐‐/ |   |
さがる-おりる―くだる

「あがる」基点から上へ離れる、到達点に焦点を当てる
「のぼる」そのもの全体が主体的に上へ移動する
「さがる」基点から下へ離れる、そのもの全体が非主体的に下へ移動
「おりる」基点から下へ離れる、そのもの全体が主体的に下へ移動、到達点に焦点を当てる
「くだる」基点から下へ進む、経過ことの次第に焦点を当てる

b東京方言のフィールド
ショッパイ アマイ  カライ
ニガイ   スッパイ シブイ
アマイ(味覚)(嗅覚)(聴覚、気分)(道具)(心理)
シブイ(味覚)(表現)(嗜好)

フィールド あるひとつの単語を中心としてそれと相互に影響関連を及ぼす範囲
ナガイ─ヒロイ
│    │
フトイ─アツイ
│    │
ミジカイ─セマイ
│    │
ホソイ─ウスイ

ナガイミジカイ 一つの点が移動して得た軌跡の大小
ヒロイセマイ ナガイミジカイが水平に移動
アツイウスイ 水面が直角に移動
フトイホソイ ナガイミジカイの線の円運動の大小
「位短くて人げなき」源氏掃木
ナガイ-ミジカイ
│    │
タカイ-ヒクイ

さむい   風× 水× ごはん×
つめたい  風○ 水○ ごはん○
すずしい  風○ 水× ごはん×
ぬるい   風× 水○ ごはん×
あたたかい 風○ 水○ ごはん○
あつい   風× 水○ ごはん○

さむい  全身 不快
つめたい 全身+一部 快+不快
すずしい 全身 快

c言葉を数量的にみる
♪春が来た春が来たどこに来た山に来た里に来た野にも来た
見出し語  来たに春がどこ山里野も
使用頻度  6  6  4  2  2   1   1  1 1 1
頻度順位  1  1  3  4  4 6  6  6  6 6
使用率   24 2416 8 8   4  4  4 4  4
累積使用率 24 48 64 72 80 84 88 92 96 100

パウロ「精神は強い、されど肉体は弱い」
the sprit is willing,but the flesh is weak.

自動翻訳機=酒は具合が良いが肉は腐っている(頻度重視の失敗例)

d福島県白河市国立国語研究所の調査
(旅館の一室四~五人)
A おねえさんハンガーが足りないよ
役員 え?
B おいハンガーってなんだい
A ハンガーって言わないの
役員 ああえもんかけのことか
B なんだ洋服かけのことか
‐‐‐‐‐‐A‐‐‐‐B‐‐‐‐役員
使用語彙  ハンガー 洋服かけ えもんかけ
理解語彙  洋服かけ 洋服かけ  洋服かけ
無関与語彙      ハンガー ハンガー
↓出来事以降
使用語彙 ハンガー 洋服かけ えもんかけ
理解語彙 洋服かけ ハンガー ハンガー+洋服かけ
無関与語彙‐‐‐‐‐‐×‐‐‐‐‐×

「来る7月18日まで提出してください」毎日提出の意にきこえる

東京方言「来る7月18日までに」

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐前期

4、文法(構文論)
音声[] 音韻// 音節juki

単語 ユキ(意味を担う)

ユキ! ユキ? ユキ。  外形(音)
‐‐!‐‐?‐‐ 。  内容(意味、心の中)
「雪!」=文
→外形=社会習慣として繰り返し現れる音の連続
‐‐‐=ある一定の型で切れる
→内容=社会習慣として繰り返し現れる心に結ぶ内容
‐‐‐=外形に反射的に内容が裏付けされる
単語の数は問題にならない
意味を担う+伝達性を持つ

オニユリハロクガツゴロカラタニマニウツクシクサクラシイ
=外形
オニユリは六月頃から谷間に美しく咲くらしい
=内容
オニユリは|六月頃から|谷間に|美しく|咲くらしい
=構文要素=順序、省略
素材_、素材と素材の関係(は、から、に、らしい)

「咲くらしい」
=話の素材
=素材の統合
=判断して切れる(簡潔性)
=話し手の相手事柄に対する取り組み方(咲くよ 咲くね 咲くかしら 咲くかも)

a構文要素
初夏の|雨が|もえる|若葉に|豊かな|潤いを|与えた

もえる若葉に│初夏の雨が│豊かな潤いを│与えた
豊かな潤いを│もえる若葉に│初夏の雨が│与えた
初夏の雨が│与えた│もえる若葉に│豊かな潤いを
与えた│もえる若葉に│豊かな潤いを│初夏の雨が
|~|の間にはわりこめない

太郎と次郎が|来た→太郎と来た次郎が=別の表現
主語‐‐‐‐|述語
↓      ↓
連体修飾語‐被修飾語

b構文要素の分類
常に間接に構文要素となる構文要素
連体修飾語
並立語
常に直接に構文要素となる構文要素
述語
主語
連用修飾語
接続語(接続詞)
独立語

主語と連用修飾語=「連用語」
兄が弟を助ける
弟を兄が助ける

弟が兄に助けられる

兄に弟が助けられる

「目的語」
こどもがねむる→こどもをねむらせる
犬があそぶ→犬をあそばせる
こどもが乳をのむ→こどもに乳をのませる
こどもが部屋を出る→こどもに部屋を出させる×→こどもを部屋から出す
―が―を型
―が―に型
あてはまらない型

能をつかむ(四段)とする人はよろづ捨つべきなり「徒然草」→
能力をつかもう(下二段)とする人は

こそ心なぐさむわざなれ→
こそ心なぐさむるわざなれ

気が休まる→
気を休める

雪にうまる→
雪がうめる=現在に残った型

方言に残った型「長の字が付かっている人は」

=「日本語に目的語はない=連用修飾語になる」

「補語」
風が はげしく(修飾語) 吹く(補助動詞)
風が はげしく(補語) なる
湯が  つめたく(修飾語) なる
湯が 水に(補語) なる
布を あかく(修飾語) 染める
布を あかに(修飾語) 染める
我輩は 猫だ(述語)
我輩は 猫で ある(補助の関係)
我輩は 猫で ない(補助の関係)
=「日本語に補語は認められない」

「提示語」
父が(主語)この本を(連用修飾語)買ってくれた(述語)
父は(提示語=とりだててきわだたせる)この本を買ってくれた
この本を(連用修飾語)父が買ってくれた=文法論
この本は(提示語)父が買ってくれた=表現論
牛はくうか→レストラン=牛肉を食べるか
‐‐‐‐‐→牛舎=牛は食欲はあるか
文法論=息を すえ はけ 理論的
表現論=息を すって はいて 実際的

「接続語」
雪がはげしく降るが>>私は急いで出かける
雪がはげしく降る。私は急いで出かける。
雪が降るがはげしく私は急いで出かける×
「降るが」=連用修飾語
接続語として二文に分けその範囲で入れ換えができる
雪がはげしく降る。はげしく雪が降る。

ぼくたちは先生と一緒に弁当を食べましたが〉
‐その楽しみな弁当の最中でも
‐ぼくの心は
‐なぜだか落ち着かないで
‐その日の空とはうらはらに
〉(述語)暗かったのです

入れ換えられる、それぞれ連用修飾語

「独立語」
「明くん元気かね」
「明くん」=独立語で一文
「元気かね」=一文
明くん。=独立語
はい。=独立語
構文要素としての独立語はそれだけで文を構成する
独立語はあとへ続かない(修飾語にならない)
独立語は前から修飾されない

お隣の(連体修飾語)明くん(体言)=独立語
待て、しばらく。=待て。しばらく。
君がこちらの学校にいた時に企画した「こだま」ね、
↑わりこめない
やっと(連用修飾語)
できたよ(述語)。

「並立語」
太郎と次郎が(主語)きた
並立語|並立語
父は兄を太郎と名付け|弟を次郎と名付けた(述語)
父は兄を太郎|弟を次郎と(連用修飾語)名付けた
いつも間接である
いろいろな語になる

私は 水が(主語) 欲しい(述語)
私は 水が(主語) 飲みたい(述語)
私は 本を 読む
私は 水を のむ
私は 水を のみたがる
私は 水を ほしがる
蛇が おっかない
蛇を おっかながる
水が ほしくて さがす
水をほしく(連用修飾語) 思う(被修飾語)
水が ほしく 思う
「水が欲しい」と思う
「さむい」と感じる
さむく感じる

5、品詞
a補助動詞
あの社員は 仕事が できる○
もう    仕事が できている○
あの社員は 仕事が できている×
できる=完成、実現、評価

人がコップを盆にのせている○
「ている」=通俗的な扱いとして他動詞のような性格
人がコップを盆にのせてある×
「てある」=通俗的な扱いとして自動詞のような性格
=補助動詞(形式動詞)

コップを盆にのせている○
コップを  のせてある×
コップが盆にのせている×
コップが  のせてある○
ひまが|ある|
ひまが|ない|
‐‐‐状況的概念
‐‐‐動作的概念(意味重視)
‐‐‐形容詞的機能(形態重視)
‐‐‐‐↓
‐‐‐~ている~てある×

b品詞=その単語だけで構成要素を構成する単語
1その単語がその形をかえることによってあとへ続くこと、切れることを示す単語
雪が降る
雪よ降れ
雪が降らない
2その単語があとへ続くはたらき、切れるはたらきを示す単語
昨日本よんだ
これはよんだ本
3その単語が常に続くはたらきだけを示す単語
雪がすこし降る
今日はやや寒い
4その単語が常に切れるはたらきだけを示す単語
 (その単語だけで仕事する)
あっ
どうした
いや、なんでもない

1の品詞について
雪が降る
雪が白い 両方述語=降る白いは同じものか
降らない/白くない
降るない/白くない
降りはしない/白くはない
降りもしない/白くもない

文法的性格に違い 降る=動詞 白い=形容詞

すてきだ○ すてきは× すてきから×
雪だ○   雪は○     雪から○
=「すてきだ」で一語
すてきで/ない すてきで/は/も/ない

白くの仲間、形容詞か?

白く染める、白くつもる/すてきに咲く、すてきになる
色は白く/色はすてきで

文法的性格に違い
白い=形容詞
すてきだ=形容動詞

c活用の分け方
起きナイ 起きマス 起きる。 起きるヒト 
↓↑形は同じだが分ける
置かナイ 置きマス 置く。  置くヒト
|すてきな|=一語 |すてきだ。|=二語

d動詞
第一種の動詞
状態の動詞、~ているの形が不可
船がある→船があっている×

第二種の動詞
~ているの形が可 本を読む→本を読んでいる○

第三種の動詞
~ているの形が可、瞬間の動詞
赤ちゃんが生まれる
未来「生まれる、生まれる」
現在 「生まれた」

第四種の動詞
~ているの形が可、~ているの現状を表す
山がそびえる 文語的抽象的→そびえている 今までもこれからも

第一種の動詞
今日は用があって出席できない
明日は用があって出席できない(だろう×)
昨日は(も)用があって出席できなかった(できない◯)
過去も未来も現在形で表す

第二種の動詞
私は新聞を読んでいない
=私はまだ読んでいない 過去→現在
=私は読むつもりはない 現在→未来
過去から現在、現在から未来二つを一度にいう

第三種の動詞
本を読む=これから読む 未来
本を読んでいる=今読んでいる 現状、継続(これからも読む)
絵を画く 習慣
(探して)あった=あるとは言わない 過去、確認、確述
時制があいまい

第四種の動詞
現状を表す

e時代による活用の変化
文語
行か 行き 行く 行く  行け  行け
有ら 有り 有り 有る  有れ  有れ
死な 死に 死ぬ 死ぬる 死ぬれ 死ね
起き 起き 起く 起くる 起くれ 起きよ
受け 受け 受く 受くる 受くれ 受けよ
見  見  見る 見る  見れ  見よ
蹴け 蹴け 蹴る 蹴る  蹴れ  蹴よ
来こ 来き 来く 来る  来れ  来よ
せ  し  す  する  すれ  せよ

現代語
行か 行き 行く  行く  行け  行け  行こう
×    有り 有る  有る  有れ  有れ  有る
死な 死に 死ぬ  死ぬ  死ね  死ね  死の
起き 起き 起きる 起きる 起きれ 起きろ
受け 受け 受ける 受ける 受けれ 受けろ
見  見  見る  見る  見れ  見ろ
蹴ら 蹴り 蹴る  蹴る  蹴れ  蹴れ  蹴れ
来こ 来き 来る  来る  来れ  来い
しさ し  する  する  すれ  しろ

→「有らず」がない
あるべきも有らず→あるべうもなし(有らずより「ない」がよく使われるため)

(信用)し し する する すれ しろ
(信) じ じ じる じる じれ じろ
     じ じ ずる ずる ずれ じろ
(愛) さ し する する すれ せ
‐‐‐↓ ↓
(さ/し し する する すれ しろ)にずれこんでいる
→「愛しない」がない→現代語 五段活用

こ/き き 来る 来る 来れ こい
‐‐‐↓ ↓
→「きない」がない→カ行上一段活用

現代語 でき  でき  できる できる  できれ
文語  いでこ いでき いでく いでくる いでくれ いでこよ
→時代の経つことによって活用は変化している

例外え え 得る 得る えれ えろ
‐‐え え うる うる うれ えよ
=現代でも二種類

f現代語と文語の違い
文語‐‐‐‐‐現代語
雪 降ら む →降るだろう
雪 降り けむ→降った だろ う
雪 降る らむ→降っ ている だろ う

文語‐‐現代語
行かず→行くまい
行かじ(ず+む)→来まい
行くまじ(ず+べし)→あるまい
(文語は二つの打消推量があるが現代語では「~う」の一つ、過去も現代語は「~た」の一つ)

現 れる
現 られる 受身、可能、尊敬、
言 われる 尊敬、受身、
おっしゃる 尊敬語 「お~」になる

g単語の文法的性格(副詞、形容詞、形容動詞)
何 格別 努力も しなかったよ。
何 格別に 努力も しなかったよ。
何 格別な 努力も しなかったよ。
何 格別の 努力も しなかったよ。
「格別」活用がない、いつも続く、連用修飾語=副詞

味は|格別|で|値は安い
値は安く味は|格別|だ|
「格別」で一語とみる
「格別に」副詞につくと「格別」とは異なる性質をもつ

全く格別安い
全く|格別に|安い=形容詞
「格別が聞いてあきれる」「が」は助詞である、同じ性格=準体言
「格別な」連体修飾語=形容動詞
「格別の」種々の単語につく=副詞・連体形詞・連体格助詞

「どろぼうを 警官が 縛る」
「どろぼうが 警官を 縛る」
「友 語る」
「友が 語る」
「友と 語る」
「友に 語る」
「友を 語る」
=日本語は後ろに続くことば

「学校が」○
「学校な」×
「格別が」○
「格別な」○
「すてきが」×
「すてきな」○
名詞ではない=副詞形容詞形容動詞であり名詞にはならない

気になるのは家族の|健康|だ(助動詞)
家族の|健康|が気になる=副詞
家族の|健康|を気にする=副詞
私はいつも|健康だ|=形容動詞
私は全く|まずしい|=形容詞
‐‐大変
‐‐実に
私は|貧乏だ|=形容動詞
|いちばん| 美人だ=副詞
|いちばんの|美人だ=副詞
彼女は|美人|だ=副詞
彼女は全く|美しい|=形容詞
|貧乏|がつらい=副詞
|りっぱに|なる=形容詞

h助詞の分類
「格助詞」
ぼく 本 読む =伝わる
どろぼう 警官 縛る=伝わらない
どろぼう を が 警官 が を 縛る
=文の述語に対する体言を中核とする構文要素の文法的性格を客観的に明示する助詞

学校の門が見える×
‐‐└───┘
学校の門○が見える
‐‐└┘
=連体助詞 種々の語のあとに置いて連体修飾語を形成する助詞

ぼくのがない
それはぼくのだ
=準体助詞 体言に準じる

りんごとみかんがある→りんごとある×
りんごもみかんもある→りんごもある○
=並列助詞

鳥が飛ぶとき羽をひろげる。
└─┘格助詞
鳥は飛ぶとき羽をひろげる。
└───────────┘係り結び 係助詞 現代語の結びは必ず終止形

「副助詞」
彼  は私  に用  を言いつける   。
‐だけ  だけ  だけ      だけだ
=それぞれの構文要素の自立詞に付着してその構文要素の内容を限定する助詞、この助詞は自身で切れることを示さない

「接続助詞」
雪が降る。文
私は出かける。文
雪が降るが私は出かける。文
=二つ以上の文を一つの文に形成する助詞、述語になりうる構文要素の末尾に置く

「終助詞」
今日はね 雪がね ひどくね 積もった
=構文要素または文の末尾に置きその切れ目をきわだたせる助詞、間投助詞

「から」「ので」
働きすぎたからあの人は病気になった
働きすぎたのであの人は病気になった
いい子だからおじさんに水をくれ
‐‐‐なので×
あぶないからどいていなさい
‐‐‐‐ので×
=から 話し手の主観が表にでる
=ので 事柄と事柄の関係を客観的に説明する
お電話ですので受付までお来しください
‐‐‐‐‐から×
→一対多数、顔が見えない、間接的、「から」をやわらげた上品な言い方

「ば」「と」
雨が降れば道がぬかる
雨が降ると道がぬかる
この本はよめばよむほど分からない
‐‐‐‐よむと×
かめばかむほど
かむと×
はやく来ればいいのに
‐‐‐来ると○
「ば」主観が表に出る 三人よれば文殊の知恵
「と」事柄と事柄の関係を客観的に説明

「が」「は」
「が」特殊
「は」一般的
むかしむかしおじいさんとおばあさんが(突発的紹介)いました。おじいさんは(二度目)山へ、おばあさんは川へ
桜は咲いたか



桜が咲いたか
桜が散ったか
桜が枯れたか

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐後期