コード進行の基本的なルール17

前回はサークルオブフィフスii-V-I 進行 との関係についてみていきました。もう一度、ii-V-I についてみていきます。

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フルケーデンスのIVii で置き換えたものが、ii-V-I 進行です。
(上がフルケーデンス、下がii-V-I 進行です。)

今回はG7 を置き換えるコードについて見ていきます。
まず、このii-V-I ベースだけに着目します。

スクリーンショット 2020-06-28 20.49.38

ii-V-I のベースラインだけみると、からに上がってに帰ってきます。
これはこれでいいのですが、からもっと省エネでドに帰ってくる流れを考えます。
そうすると以下の方がへの流れがスムーズに見えないでしょうか?

スクリーンショット 2020-06-28 20.51.58

から半音で下降してレ♭に行って、そのまま半音下降してにいきます。
実はこの流れは問題なく成立します。なぜなら、G7 D♭7 は同じトライトーン を共有しており置き換えが可能なルールがあるからです。

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※青で示した音が各セブンスコードのTritone  です。

この同じトライトーンを共通に持つコード同士を「裏コード」と呼びます。
そして、この裏コードはii-V-I 進行のVの変わりに置き換えることができ、それはii半音下 ii♭ と言うことになります。
これを使ってはじめのii-V-I 進行を書き換えると以下のようになります。

スクリーンショット 2020-06-28 21.00.05

このD♭7 裏コードですが、裏コードは英語ではTritone Substitution と呼ばれるので記号では sub V7 とかsV7 とか書かれます。


これが裏コードと呼ばれるのは、裏コードとなるコードは前回からやっているサークルオブフィフス でみると丁度”円の反対側にある音”が裏コードになるからです。(おそらく日本だけの呼び方です・・)
ですが、実用面では今回のようにii-V-I の流れを半音を使ってスムーズにすること(ii-ii♭-I )や、半音上からトニックに戻る時に使われる(ii♭-I )ので、そのように理解した方が使い勝手が良いと思います。

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