20211102|前々々夜

またこのシーズンがやってきた。最近のわたしには安心感がある。あたたかさ、ぬくもり、信頼、安心。ぽっかぽか温泉だ。手ぬぐいを頭に載っけて、一杯いかがですか?と言わんばかりの余裕っぷりだ。

これはまずい。鈍感になる。無神経になる。センサーが粗くなる。嫌だ。まだゴールしたくない。笑顔で毎日幸せな日々なんていらない。そもそもゴールは望んでいない。感覚が鈍るのが嫌だ。

安心を自覚するとわたしはたいてい旅に出る。旅に出て、全部忘れて全部破壊する。

https://note.com/j_humind/n/n46564fe2e0d5

旅に出ないといけない。切迫感しかない。ひとりにならないといけない。何か手にしたつもりになったわたしをことごとく殺したい。知った顔で何かを語っている自分が気持ち悪い。十分味わったね。よかったね。もういいかな。満足したかな。たくさん笑ったし、たくさん感動した。この数ヶ月間、生きててよかったって言葉が幾度も浮かび上がってきた。十分堪能したよね。その先で嗜虐的な気持ちと被虐的な気持ちが待ち構えている。

安心を全部奪ってやりたい/奪われたい。自信と余裕を粉々にして、焦って、戸惑って、答えの出ない状態に心細くなって、誰にも頼れない狭間に置き去りにして、0に還って/還していただきたい。

決して他人には行使しないと決めているこの衝動も、自分になら心置きなく使える。


傷つけたいし傷つけられたい。

破壊したいし破壊されたい。

溜まったエネルギーは自分にぶつけよ。超新星爆発だ。


そこで昇華したらまたやさしくなれる。強くなれる気がする。

大切なものをもっと愛でたい。守りたいし攻めたい。わたしは強欲に生きると決めた。


リセットすべき時にリセットしないと老いる。そして他者に対するリスペクトが薄れていく。すべてはあたりまえでないのに、あたりまえが増えていき感知しなくなっていく。そして、最近面白いことがないと言い出し、世の中を批判し始めるのだ。鈍感な奴は嫌いだ。鈍感な奴になりたくない。

物体が老朽化していくのは許せるが、精神が老朽化していくのはメンテナンスの怠慢なので許し難い。生まれた日の気持ちのまま死にたい。人間のコピーみたいにそれっぽくなって、いい人生だったとか言いたくない。ある日突然、太陽は昇ってきたけど、あれ?目覚めなかったね、くらいのテンションで何気なく死にたい。

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5日に旅立つ。何も予定はたてていない。

#諸国漫遊2021

広大な仮想空間の中でこんにちは。サポートもらった分また実験して新しい景色を作ります。