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古事記

外出を自粛していると、することが限られてくる。書棚に入り切らずに積読になっている本の整理を始めたところ『古事記』が目に止まった。

詳しく読んだことのない本のページをめくって見た。神の名前がたくさん出てくる。国を産み、神々をたくさん産んだところでイザナミノミコトが黄泉の国へ行ってしまった。イザナギノミコトが追いかけ、連れ戻すことに失敗して黄泉の国から帰り、海で禊をするとまた神が生まれる。

水 底 で お 洗 い に な つ た 時 に あ ら わ れ た 神 は ソ コ ツ ワ タ ツ ミ の 神 と ソ コ ヅ ツ ノ ヲ の 命 、 海 中 で お 洗 い に な つ た 時 に あ ら わ れ た 神 は ナ カ ツ ワ タ ツ ミ の 神 と ナ カ ヅ ツ ノ ヲ の 命 、 水 面 で お 洗 い に な つ た 時 に あ ら わ れ た 神 は ウ ハ ツ ワ タ ツ ミ の 神 と ウ ハ ヅ ツ ノ ヲ の 命 で す 。 こ の う ち 御 三 方 の ワ タ ツ ミ の 神 は 安 曇 氏 の 祖 先 神 で す 。(古事記)

この海神(わたつみ)の神々の後に天照大神、月読神、建速素盞嗚尊が生まれる。

古事記に出てくる最初の氏族が安曇氏だ。福岡市東区あたりが本拠地で各地に痕跡がある。大分県に安心院(あじむ)、愛知県に渥美(あつみ)、滋賀県に安曇川(あずみがわ)、静岡県に熱海(あたみ)、長野県に安曇野(あずみの)、山形県に温海(あつみ)、新潟県に安角(あずみ)。

知り合いに安心院出身者がいるので興味を持った。大分の地図を出してみる。国東半島という地名に目が止まった。『国の東?』ということは国は西にあることになる。俄然面白くなってきた。

神官が神事で行う天津祝詞を聞いてみると、

筑紫の日向の橘の小門の
阿波岐原に
禊祓ひ給ふ時に
生坐せる
祓戸の大神等

筑紫の日向の(ちくしのひむかの)と宣られているが、筑紫は福岡で日向は宮崎だ。関連が薄い。

日向を(ひな)と読む人がいた。(ちくしのひなの)これだとよく理解できる。私の知り合いに朝倉市蜷城(ひなしろ)出身者がいた。近くに美奈宜神社(写真)がある。

神功皇后が新羅を攻める時に朝倉の宮を建てた記録もある。

5年ほど前急に朝倉市蜷城へ行きたくなって車で行ってきたがここに結びついたのだ。妄想を含めながら本の整理をしている。

<参考資料> 日向勤:『スサノオ・大国主の日国 霊の国の古代史』(梓書院)

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