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エドワード・ルトワック

エドワード・ルトワックは米戦略国際問題研究所 (CSIS) 上級顧問、戦略家、歴史家、国防アドバイザーであるが分析力は素晴らしく、軍人や米国の考え方を詳しく提示している。

軍事専門家の分析を読むのは、孫子以来全く初めてで、全く一般の視点とは違い、驚愕を覚える内容だった。

「大国になるほど弱くなる」は納得できる。

最近のニュースでロシアの軍艦「モスクワ」が沈没したことが報じられた。
つまり、現在、海上に浮かんでいる艦船はもう戦力ではなく、単なる標的になってしまったということだ。

昔、軍艦は最新兵器を積み込んで、敵国の近くへ迫り海上から攻撃する。
敵国に莫大な損害を与えることができたが、現在は数発のミサイルで簡単に沈められてしまう。

このように軍事テクノロジーの歴史を見たときに、いくつかの教訓が導ける。
まず、「歴史の流れを変える兵器は滅多に登場しないということだ。そして軍隊という組織は、それまでのシステムに内供術の導入に対し、必ず抵抗することである。
ラストエンペラー習近平 エドワード・ルトワック 

ドローンの登場が戦争のあり方を変えてしまうだろうが、ドローンの製造コストは現状の戦闘機の数百分の1程度になる。

* 戦争の目的の一つが、経済の立て直しで、武器の大量消費と新規需要の創造であることは周知だ。ドローン主体になると、経済効果がなくなってしまう。
* 軍隊は大規模で組織されており、組織維持を優先させるために、新しい軍事テクノロジーが出てきた場合、大敗を喫するまで反対する。

という課題があるが、これからの戦争はドローンが主体になることは明白だ。

政治家や外交官なども、自分たちが戦争に行って戦うわけではないので戦争を恐れない。つまり、平和な時には、人々は無責任な存在になるのである。
もうひとつは、脅威に注意を払わず、何の準備もしないということだ。防衛の予算を回さないし、自ら犠牲になって国を守ろうという気を起こす人間も少なくなる。
ラストエンペラー習近平 エドワード・ルトワック 

つまり、平和を維持するためになすべきことは、しっかりとした国防意識を持って、防衛予算を増やすことだ。

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