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塩・胡椒

日本料理の基本は出汁と言われている。

三大旨み成分は、カツオ節・煮干しのイノシン酸、昆布のグルタミン酸、椎茸のグアニル酸と言われている。

特に煮干しのイノシン酸の含有量は高く、強い旨みがある。

例外だが、毒キノコと言われているベニテングタケのイボテン酸の旨味はグルタミン酸の10倍ほどあると言われている。

実際にベニテングタケを二本ほど油炒めにして食べてみたが、旨味はあるが、10倍と言うほどでもなかった。

確かにベニテングタケの旨味は強いが、素直なうまさではなく、少しクセのある感じがした。一応、毒キノコという表示があるので二本で止めておいたが、干し椎茸の方が慣れているせいか旨く感じる。

料理には胡椒が重要な働きをする。胡椒は700年頃中国を経由して日本に伝わった。

胡椒の旨み成分を調べてみたが、旨みの表示はなく、単なる痛覚を与えるピペリンという刺激物質が主体のようだ。

このピペリンの作用の素晴らしさが報告されている。

黒胡椒には、そのピリリとした辛さの源である成分・アルカロイドの一種である「ピペリン」が含まれています。人類の歴史上かなり古い時代から用いられてきましたが、独特の香りに加えこのピペリンが持つ防虫効果や抗菌・防腐効果の恩恵によるところも大きいです。また最近は美容業界からも注目を浴びており、ピペリンが持つ抗酸化作用や血行促進作用により、老化防止や冷え性解消の食材としても重宝されています。唐辛子と同様に、神経伝達物質であるアドレナリンの放出を促す働きもあり、代謝アップに伴う脂肪燃焼効果も期待できます。(ケノコト)
この他にも、ピペリンには優秀な効果があります。消化器官の血液供給量を増やす働きもあり、食物からの栄養素の消化吸収や体内輸送を補助するため、黒胡椒と一緒に摂取した食物・成分の吸収率を高めるといった効果もあります。消化酵素を刺激するとともに食欲増進効果もあるため、夏期の食欲不振に陥りやすいシーズンに少量で良いので積極的に摂取するようにしましょう。さらに、血行不良からくる腹痛や下痢・便秘、胃もたれなど多様なお腹の不具合にも対処できる万能さを持ち合わせています。(ケノコト)

旨み成分はなくても、胡椒の香気と辛味が料理の味を引き立てる重要な働きをしているので、以前からクラタの胡椒を使っていた。

一時、クラタの胡椒の在庫切れで入手ができなくて、通常スーパーで売っているものを使っていたが、今回クラタと同じカンボシア産の胡椒が入手できた。

早速瓶を開栓したところ、その香気が辺りに広がった。齧ってみるとピリリとした辛味が舌に伝わり、今使っているものと全くの別物だということがわかった。

旨み成分だけでは料理は成り立たない、塩・胡椒の重要さを実感している。




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