ユダヤの家庭料理
P.K.を訪ねて、K平ちゃんの作った革ジャンを着てアメリカに渡った。K平ちゃんは皮革の専門家でク*スチャンデ**ールのライセンス生産をしていて、絶対的なこだわりと技術を持っている。ラム革はスペインかエチオピア産でないと使えないという。染色はフランスに任せている。まるで日本とは技術が違うそうだ。
アメリカで特許出願をする為に弁護士事務所で働いていた彼を訪ねたのだ。何日も前に航空便でpostal mailを送っていたし、電話しても、連絡がつかない。いよいよ出発の日になったので止むを得ず、彼の電話に留守電メッセージを入れておいた。ニューヨークに行っちゃえばなんとかなるだろう。軽いノリで行ってしまった。ニューヨーク JFK 空港に着いた。早速P.K.に電話を入れた。
「***さん、私はいまフロリダに居ます。こちらに来てください」と留守電メッセージが言っている。ニューヨークに $450/day で5泊もホテルを予約している。キャンセルしても戻らないので、1泊して次の日、大きなラゲージを留守番において、フロリダに行くことにした。
「当日手配のチケットは高いだろう」と言ったら、「エンゼ*エアーという個人所有の飛行機がある」そうだ。料金が半額らしい。この飛行機を利用してフロリダに向かったが安いだけあって、犬も同席する。
最近、日ユ同祖論がよく聞かれる。書店にもその類いの本が沢山並んである。歴史的にどうなのかは判らないが、食べ物の好みで人類の分類ができるのではないかと思っている。日本国内でも地域によって食べ物の好みが違う。
P.K. のお祖父さんは地域で有名らしく、当年の man of the year に選ばれたそうだ。お祖母さんは料理が上手でとても美味しかった。食事の前に「アップルソース食べる?」と聞くので「もちろん」と答えたのだが、出て来たのがリンゴジャムだった。突き出しにしてはユニークだった。途中で変わった料理が出て来た。京懐石で出てくる麩饅頭そっくりな物だ。お椀の中のお吸い物に麩饅頭が浮かんでいる。ほぼ同じ物だ。中の餡もほぼ同じ。作り方を聞いてみたら、「それはねクラッカーを潰して水の中で揉むとグルテンが出てくるから、それで餡を包んで.......」全く麩饅頭そのものだ。
歴史の事実はわからないが日本とユダヤ、同じ料理を共有しているところを考えると、全く無関係とは思えなくなった。