-からだで腑に落ちた瞬間- 岩本太郎さん
今回のインタビューは、アメリカのシアトルで活動されてるプラクティショナーの岩本太郎さんにお話を伺ってみました。
ーーーJFC：自己紹介をお願いします。どこにお住まいですか？普段のお仕事は？コロナ下でどんな生活を送っていますか？
太郎さん：岩本太郎です。現在は妻（日本人）と5歳の息子と三人でアメリカのワシントン州シアトル郊外に住んでます。仕事は理学療法アシスタントとして訪問セラピーをしているのと、それとは別にフェルデンクライスプラクティショナーとして個人、グループレッスンをしてます。あと、フェルデンクライスメソッドのコンセプトを使った簡単な運動、動作トレーニング（日常生活に役立つ）のビデオをYouTubeで作成しております。
コロナ以降からは、フェルデンクライスの仕事は完全オンラインに移行しました。それ以前はクライエントは主に地元の方ばかりでしたが、今はオンラインになったことでアメリカの様々な州やそれ以外の国からの方とも交流する機会が増えました。
ーーーJFC：フェルデンクライスを始めたきっかけはなんですか？
太郎さん: １０年ほど前、外来のPT（理学療法）クリニックで動作指導をしていた時に、同僚を通してフェルデンクライスメソッドのことを知りました。クリニックで働いている間に、患者さんが1、2年おきに同じ、もしくは似たような問題で、クリニックに戻ってこられるという状況に疑問を持つようになりました。あれだけきっちり動作指導したのにどうしてまた同じ状況に戻ってしまうのだろうと、、、。そこでフェルデンクライスメソッドの存在に興味を持ち始め、本を読んで更に興味が増し、地元のPT兼フェルデンクライスプラクティショナーのワークショップに参加しました。そのワークショップで初めてフェルデンクライスメソッドを体験したのですが、本当に衝撃的でした。頭ではなく、からだで一瞬で腑に落ちたという感じでした。今まで人のからだの構造、動きを頭ばかりで難しく理解しようとしてきていて、からだにはきちんと耳を傾けていなかったんだなと気付かされました。これがきっかけで、後にフェルデンクライスメソッドを本格的に学ぶことになりました。
ーーーJFC：フェルデンクライスのレッスンをする上でテーマにしていること、クライエントさんに伝えたいと思っていることはなんですか？
太郎さん: 大半のクライエントの方が、最初に相談にくる理由として”からだの痛み”をあげるので、レッスンは身体の動きを通してより心地良く楽に動けるようになることを体感してもらえたらと思っています。そこを入り口として、レッスンごとにもっと自分の心とからだに向かい合うようになって、自分自身で一番心地良いものが何なのか、その場その時に感じ取れるようになってもらえたら良いなと思ってやっています。大人になっても小さな子供のように純粋で、ありのままの自分をからだで表現できたら、毎日がもっと楽しくなるんじゃないかなと思います。
ーーーJFC：フェルデンクライスによって得られた恩恵はなんですか？普段の生活やご自分の人生がどのように変わりましたか？
太郎さん:自分にとって一番大きな恩恵は頭の柔軟性と順応能力だと思います。日々生活をしている中で予期せぬ出来事、環境の変化はつきものですが、今まではその時に感情的になってしまって悪循環を巻き起こしていたことが多々ありました。最近ではそういった場面でまず変化を認識して受け入れることが楽にできるようになったのかなと思います。また、それによってそういった状況から割とスムーズに新しい方向に進んでいけるようになってきたと感じています。あと、対人関係もすごくスムーズになりましたね。
ーーーJFC：今後展望についてお聞かせください。奥様もフェルデンクライスのトレーニングに参加されているとのことなので、何かご夫婦で計画されていることなどがあればぜひお聞かせください。
太郎さん:将来的には夫婦で一緒にワークショップやリトリートを開催したいです。アメリカだけでなく日本やそれ以外の国へ行ったり、フェルデンクライスを通してより多くの人と繋がって行きたいですね。
岩本太郎
フェルデンクライスプラクティショナー/理学療法アシスタントトレーナー
アメリカ、ワシントン州シアトル郊外を活動拠点とし、コロナ以降は主にオンラインで個人とグループレッスンを実施している。フェルデンクライスメソッドに武道、アスレティックトレーニング、理学療法のバックグラウンドなどを融合した動作トレーニングを通して、多くの人に日々をより心地良く、自分らしく過ごせるようになってもらえたらという思いで活動している。
HP：www.trans4move.com
FB: https://www.facebook.com/trans4move.taroiwamoto
YouTube：www.youtube.com/c/TaroIwamoto
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