今年はIPOの転換点
今朝の日経で上記の記事がありました。
IPOの多い東証マザーズの場合、連結経常利益ベースで直近2期が赤字だと、ビジネスモデルに高い成長性があることの説明が求められる。契約数が伸びているSaaS関連はこの審査を通りやすい面があるようだ。ただし、10~18年に赤字上場した企業38社のうち、直近の決算期で黒字を計上したのは12社にとどまる。上場時の計画ほど収益力が高まっていない企業が少なくない。
今年はIPOマーケットにおいて、一つの転換点だったと思っています。従来は黒字であることが前提のIPOでしたが、市場を自ら作り出す、または市場を押さえる様なSaaSモデルの発行体は赤字でもIPOの承認がおりる様になったことは、「投資家保護」が命題だった東証審査としては、審査の方向性を「安定」から「成長」へ舵を切ったともいえます。
その発行体が将来確実に利益を捻出したりCapが大きくなるかは、未来のことなので誰にも分かりません。
ただし、足下の「成長」が実感出来ないと、何を説明しても納得感が生まれないのも事実ですから、赤字でも将来的に成長すると担保出来るKPI(MAUやARPUなど)がグロースしているか、説明出来ることが重要です。
詳細は後日リリースされますが、この辺りを掘り下げた話は、過去5年のIPOの定量分析も含めて、来年1月9日に開催するケップルアカデミーでお話したいと思います。
【お知らせ】
弊社代表の田中が登壇した、10月24 日に開催した「スタートアップM&A」を、改めて11月28日に開催します。
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