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【詩】自由の配置

そんな場所は望んじゃいない
そこに配置されちゃ困るんだ
もっと広い場所に
もっと深い場所に
水鳥の羽みたいに
不確かなまま優しく
配置してほしいんだ
僕の自由を

だけど僕は生まれてこの方
風に引きずられる日々
埃っぽくて
海を見る度苦しくなって
鯨になりたかった
翼に憧れた
大空を舞う鷲にだって
なりたかった

でも いいんだ
少年の夢は もういいんだ
今はとにかく
宇宙に近く配置してくれ
深海よりはるかに深い闇に
誰も知らない自由があるんだ
ある筈なんだ!
矛盾だらけの公理が集合している
おためごかしは見透かされる
誰彼構わず死より無意味になればいい
そんな そんな場所に
配置してくれ
僕の自由を!

素晴らしいことです素晴らしいことです