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【詩】燦燦の海

バラストを積んだ樽型の心に
歴史が纏わりついて膨れ上がった
今や達磨人形は屹立できない
純粋には戻れない

胡散臭いマンションから顔を出した This man
どうしても目が合わない
リリースされた恐怖は何処へ行く
爛漫には戻れない

街のトランジスタは烏のフリをしている
ぬるぬる黄色い油が漏れて
不快と爽快が纏わりついた旋毛風が
くるくる世界を回している
カルーセルは静止する

もう少し南へ行けば
もう少し明るくなるだろう
賑やかな街にだって
きっと出会うだろう
そこにあるさ
夢が溶け合う
燦燦の海

素晴らしいことです素晴らしいことです